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2021年05月08日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ「スイフト」XGリミテッド(AWD/CVT)

[試乗インプレッション]スズキ「スイフト」XGリミテッド(AWD/CVT)先日レンタカーでスズキ「スイフト」が来たのでレポートしておく。
丁度「スイフトスポーツ」をテストした直後だったので、ベースモデルのスイフトに乗れたのはタイミングが良かった。
私は歴代の「スイフト」が大好きで、モデルチェンジの度に試乗レポートを綴ってきたが、現行モデルになってどうにも雲行きが怪しくなった。
2016年末に登場した現行「スイフト」に試乗した際の印象があまり良くなかったのがその主要因。
新プラットフォーム「HEARTECT」を採用し、大幅な軽量化に成功した事は大変素晴らしいが、「欧州車よりも欧州らしい」と評した走りの質感や安定感が軽量化の代償として失われたように感じられたと記憶している。個人的にコレが結構ショックで、それ以降現行「スイフト」から遠ざかっていた。
先日テストした「スイフトスポーツ」がかなり良かったので、改めて最新の「素イフト」がどの様に熟成されたのかを検証したい。
今回のテスト車は2020年式「XGリミテッド」(AWD/CVT)で161万円。メーカーOPは装着されていない。2WDなら146万円のモデルだから、最近、価格上昇が著しい軽自動車と比較しても割安感がある。
まず、結論から言ってしまえば、走り出して直ぐに「おや?」と戸惑うくらい走りが良くなっていた。何がどう良くなったと正確に指摘するのは難しいが、発売当初の違和感がかなり改善されたのは間違いないだろう。
念の為、発売当初のテスト車はマイルドハイブリッドの「HYBRID ML(FF/CVT)」で、埼玉の試乗車に対し、今回はベーシックな純ガソリンモデル「XGリミテッド(AWD/CVT)」で札幌のレンタカー。
ハイブリッドの有無に加え、駆動方式やテスト環境も違うから「熟成が進んだ」と安易に判断するのは抵抗があるが、個人レベルの限界としてお察し頂きたい。
さて。発売当初に感じたネガティブポイント「安定感に欠ける脚回り」と「違和感の有るCVT」。この2点について。
改善効果が大きいのは「脚回り」。今回のテスト車も、先代モデルまでの「欧州車よりも欧州らしい」と評したくなるカチッとしたドイツ風フィーリングとは趣が違うが、初期モデルより俄然脚が良く動くようになり、路面のいなしが格段に滑らかになったのは収穫。ステアリングも路面のフィーリングを適度に伝えてくるから、運転していて飽きないタイプだ。
先代までの「スイフト」がガチのドイツ志向(オペル的なイメージ?)ならば、現行モデルはドイツとフランス(もしくはイタリア)の折衷タイプという感じだろうか。
「この脚に惚れて即購入!!」と物欲スイッチが押されるほどの衝撃を感じた訳ではないが、発売当初からこの仕上がりだったら....と残念。
次に「CVT」。こちらは以前の印象を覆す大幅な進化こそ感じないが、こちらの道路事情がCVTの嫌なフィーリングを目立たせない側面もあり、相対的に「嫌だな」と感じるポイントが減少していた。
混雑する街中からちょっとしたワインディングまで色々なシーンを試したが、一定速度でピタッと巡航するのは苦手だが、違和感のあるラバーバンドフィールはかなり抑えられていた。但し、パドルシフトが無く、シフトレバーにも「+/-」セレクターが無いため、マニュアルシフトは不可。昔のAT車みたいに「D」→「L」へシフトダウンするしかないのは興醒めだ。
「XGリミテッド」はちょっと不思議なグレードで、本来エントリーモデルのポジションだが、スポーティな本革ステアリングや220km/hまで刻んだスピードメーターにはレッドの縁取りもされる。(↓写真あり)
一方で、外観はチープなハロゲンヘッドランプとホイルカバーで随分と損をしている。なんと言うか、内外装のデザインテーマが統一されておらず、なんともチグハグな印象を受けてしまうのは残念。
そろそろ結論を。
発売当初イマイチだった「スイフト」だが、熟成が進んだ最新モデルは、随分と「脚周り」が改善され走りの印象が良くなった。軽量ボディを活かし、街中を軽快に走り回るには最適なコンパクトカーに返り咲いていた。
一方「マイカー候補」の目線で見ると、チープな外観とスポーティな内装のチグハグ感に代表される商品性の疑問点が散見され、スズキの迷いもしくは苦悩を感じる。残念ながら、マイカー候補としては魅力を感じなかった。
「スイフトスポーツ」(2WD/6AT)が208.8万円で買えることを考慮すると、「スイフト」を買うなら「スイフトスポーツ」一択。これが私の結論である。
「スイフトスポーツ」を推すと、AWDが無い、燃料がハイオク、最低地上高が120mm...と色々実用上の課題を指摘されるだろうが、箱型(ソリオとかスペーシア)モデル全盛の時代、わざわざ実用性に劣るパーソナルなコンパクトハッチを選ぶならば、より本気のモデルを選ぶべきだろうね。
個人的に現行「スイフト」(スポーツを除く)は国内市場向けに全幅を縮め、5ナンバーサイズへ収めた国内専用ボディを採用したが、恐らくこれが失敗の原因と推察している。
どうしても私の目には海外仕様から無理して削り落とした様な貧相なボディワークに見えてしまう。トヨタ「ヤリス」も同様の手法を採用しているが、こちらは割と上手く処理している。次期モデルはどうするのだろうか。
「スイフトスポーツ」ではなく、他車種も含め...ということであれば、コストパフォーマンスと走りを高次元で両立しているマツダ「MAZDA2」を推薦する。
特に先日テストした「15S Smart Edition(AWD/6AT)」は180.7万円(税込)。スイフトより若干高価だが、カーナビ相当のマツコネが標準装着されるから、実質的には同価格帯だろう。(2WDなら159.8万円)
いやぁ..クルマって色々難しいですね。




↓これが海外仕様の「素イフト」。やはりコレがオリジナルですよね。

Posted at 2021/05/08 13:28:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年05月03日 イイね!

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15S Smart Edition(AWD/6AT)

[試乗インプレッション]マツダ「MAZDA2」15S Smart Edition(AWD/6AT)先日ロードスターRFを6ヶ月点検に出した際にお借りした代車は「MAZDA2」の15S Smart Edition(AWD/6AT)だったのでレポートしたい。
偶然にも、最近Bセグメントモデルのテストが続いていたから、このタイミングで「MAZDA2」に乗れたのは好都合だった。
現行モデルは2014年9月に4代目「デミオ」としてデビュー。マツダのお家事情を反映し2019年9月より「MAZDA2」と改名したのは記憶に新しいところ。
(個人的にも、2015年式「デミオ」をマイカーにしていた)
既に登場から6.5年以上が経過しているから、所謂「モデル末期」であるのは間違いない。しかし、国内同セグメントで商品性が著しく色褪せていると感じさせないのは立派。但し、一般的な国内ユーザーはマツダのお店へ立ち寄ることもなく「ヤリス」か「フィット」を選ぶのでしょうけどね。マツダ自身も「2%の消費者に指名買いされる存在」を目指しているから、どんどん孤高の存在を目指し商品性を高めてほしいものだ。
現行「デミオ」については初期モデルがマイカーであり、その後も幾度と試乗するタイミングに恵まれてきた。しかし「MAZDA2」と改名したモデルに乗るのは初めて。名前だけでなく、中身がどの程度進化したのか大いに気になるところだ。
2018年「デミオ」としての最後の改良において、ガソリンエンジンを1.3L→1.5Lにアップデートしたことが大きい。ダウンサイジングターボ全盛の時代において、排気量アップで効率向上を目指すマツダの逆張り戦略には驚かされるが、今回お借りした「15S Smart Edition(AWD/6AT)」の価格が180.7万円(税込)だと知れば、それもあながち間違いでもないと感じる。(2WDなら159.8万円!!)
テスト車のボディ色は最近マツダが推す「ポリメタルグレーメタリック」。追加料金が不要の標準塗色に含まれるのはマツダの良心。「MAZDA3」にピタリとハマる塗色だと思うが、「MAZDA2」にも良く似合っていた。
個人的に「MAZDA2」になって与えられた新世代フェイスは、若干オリジナルボディとのマッチングに課題を残し、消化不良な印象が拭えないのだが、まぁライバルと相対的に評価すれば上手くまとめたと褒めるべきだろうか。
テスト車に乗り込んで、数百メートル走った段階で感じたポイントとして、エンジン音の透過が大きい。元々「MAZDA3」以前のマツダ車は流麗なデザインに対し、内装の質感や遮音性に課題を残していたが、恐らく1.5Lエンジンに換装され音質が変化したのだろうか。最近Bセグメントでも新型「ノート」など静粛性の高さを売りにするクルマが増えているので、相対的に音量が目立っていると感じた。
但し、必ずしもネガティブとは思わない。聴いて不快と感じる類のサウンドではなく、クワァーンと抜けるタイプの爽快なサウンドだから、ドライブ好きな方には好まれる筈だが、それでももう少し静粛性は高めたい。長時間走行時の疲労感にも直結するだけに、「MAZDA2」を名乗るのであれば手当すべきだった。
次にシートの感触が大きく変わった。シート全体で体をホールドする様になったと書くと褒め過ぎだが、スポーツシート程ガチガチのサポート性では無く、ソッと支えてくる感覚がある意味新しい。今回のテストでは2時間程度の連続走行をしたが、問題は感じなかった。
最後に、ステアリングや足回りのセッティングが全体的にしなやか方向へリセッティングされたと感じた。初期モデルに比べ、初期応答がわずかに鈍くなった様に感じたが、タイヤがスタッドレスだったので、参考程度に。
モデル末期と感じさせたのはボディ剛性(感)。特にステアリング周りの剛性方面で最新のライバルに劣ると感じられたのは残念。
それでもディーゼルエンジンモデルに比べ、明らかにフロント荷重が軽い影響もあり、コーナリングは大得意。4本のタイヤをしっかりと使いこなしながら、ハードな山道も苦にしないあたりはマツダの血統なんだろうね。
更には、贅沢な6ATによるダイレクトかつ違和感のある挙動をしない素直なフィーリングはやはり安心感に溢れる。更に、勝手にマツダの銘機と感じている「SKYACTIV-G 1.5」の爽快な回転フィールは大きな魅力。郊外路や山道を多用する方には是非体験していただきたい。
(逆を言えば、混雑する市街地中心の用途なら、他社の電動パワートレーンを選んだほうがよいのかも。)
そろそろ結論を。
現時点で電動化技術を取り入れていない「MAZDA2」だが、良心的な価格設定と妥協のないパワートレーンの組み合わせは、ベーシックカーとして今のうちに味わっておくべき価値を残しており、もう少し評価されても良いのでは??と感じる実力の持ち主。
その一方で、遮音性や剛性(感)において、続々とモデルチェンジを果たし、新世代へ移行しているライバル達に遅れを取る部分が散見されるのは事実。
それでも、充実する快適・安全装備を備えつつ、リーズナブルな価格設定はもっと評価されるべきだな...と思う。
次期「MAZDA2」はロータリーエンジンで発電し、モーター駆動で走るのだろうか。やはり期待せずにはいられない。



↓私のマイカーだった2015年式「XD ミッドセンチュリー」
Posted at 2021/05/03 19:59:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年04月25日 イイね!

[試乗インプレッション]スズキ「スイフトスポーツ(2WD/6MT)」驚異のコスパ

[試乗インプレッション]スズキ「スイフトスポーツ(2WD/6MT)」驚異のコスパ念願の「スイフトスポーツ(6MT)」に試乗することが出来た。よく考えると、現行モデルの「スイフトスポーツ」は発売当初6ATモデルにホンの数分乗っただけで、本命の6MTモデルは初めて。
試乗コースは流れの良い郊外路を含むサービスコースだったので、ファーストインプレッションを綴るには充分な内容だった。
そもそも、6MTの試乗車が札幌にあるだけでも有り難い。マツダも折角MTを複数モデルに設定したものの、試乗車が用意されず試せないのが惜しい。このあたりは販売会社任せにせず、メーカー自ら投資して試乗車を全国巡回させるとか、もう少し努力が必要な気がするね。
さて。先日、日産「ノート」ルノー「ルーテシア」の「CMF-Bプラットフォーム」を共用する新型兄弟モデルをテストさせて頂いた。どちらも最新モデルらしく平均点の高い仕上がりながら、「今すぐ欲しい」と言う程に惹かれなかったのが本音。
ならばスズキ「スイフトスポーツ」ならどう感じるだろうかと思ったのが発端。
試乗車はプレミアムシルバーメタリックの6MTモデル。メーカーOPは装着されておらず、価格は201.7万円+OP塗色+2.2万円。合計で203.9万円也。
昨今クルマの値上がり傾向が顕著だから、「スイフトスポーツ」は相対的にお買い得に感じてしまう。
現行モデルは2017年9月に発売開始。2018年7月と2020年5月に小幅な改良を受けているから、モデルライフも中盤を過ぎた頃だろうか。熟成も進みマニア向け物件としては正に買い頃と言うべきクルマ。
「スイフトスポーツ」のボディサイズは全長3890mm全幅1735mm全高1500mmでホイルベースは2450mm。車重は970kg。
現行マツダ「ロードスター(ND)」が全長3915mm全幅1735mmで車重は990kg~だから、フットプリントや重量はほぼ同等。ジャンル的に異なるモデルだが、日本を代表するライトウエイトスポーツの諸元が近似するのは興味深い。
現行「スイフトスポーツ」は1.4Lのターボエンジンを搭載するのが良くも悪くも特徴。今となっては贅沢な4気筒のK14C型直噴ターボエンジンを搭載し、140ps/5500rpm・23.4kg-m/2500-3500rpmを発揮。
正直スポーツエンジンとして見ればスペック的にあまり高回転型ではない事が何よりも気になるポイントである。
実車と対面すると、今や"僅か"1735mmの全幅と表現すべきなんだろうが、それにしては抑揚の効いたボディデザインは充分な見応えがある。
インテリアも各部にレッド色の加飾を施し、サイドサポート部がハッキリと張り出したスポーツシートが奢られるから、スポーツモデル的な雰囲気の演出も抜かり無い。とはいえ、ソフトパッドが採用されずカチコチのハードプラに留まるとか、コスト制約の厳しさを感じる部分もある。
個人的には0km/hが真下からスタートするスピードメーターは260km/hまで刻まれているのはやり過ぎ(笑)。真左に針が来た時点で既に95km/h位にも到達するから、常用の速度域が物理的に狭い。経年劣化で老眼気味の私にはチト厳しい様に感じた。(マルチインフォメーションディスプレイにデジタル車速表示が可能なのでそれを併用して解決かな。)
最新のスポーツモデルらしく、無闇に重い・堅い・ウルサイと言った古臭い味付けは無く、適度に引き締められた爽快なフィーリングで統一されているのは好感である。
エンジンサウンドも先代までに比べるとチト事務的な印象なだが、静粛性も上がっているのだろう。全域で大人びたと感じさせる仕上がり。似た過去事例を言うならば、VW「ゴルフ5」のGTIが「ゴルフ6」に移行した際に通じるような気がする。
「スイフトスポーツ」はセグメントや価格を考慮すると、望外なボディ剛性(感)で、終始ガシッと堅牢な箱の中で運転している安心感が有る。このあたりがドイツ車を連想させる所以だろう。またステアリングも無駄な遊びが少なく、雑味のない操舵感にスズキの本気が伺える。
肝心の6速MTも、クロースしたギアレシオがなんとも痛快でマニア物件。低回転域から太いトルクが発揮されるから、所謂教習所シフトにも追従する懐の深さはあるものの、やはり忙しなくシフトをガチャガチャとやりながら駆ってこそのMT。これを設計した人は色々判ってますね(^o^)。
ただ、個人的な趣味嗜好としては、もう少しショートでカチカチと吸い込まれるようなシフトフィーリングを望みたい。「スイフトスポーツ」は「カポッカポッ」と入る様なフィーリングで、実は欧州車のMTに良く見られる様な味付けだから、スズキとしては狙い通りだろうけどね。
さて。最も心配していた1.4Lのターボエンジンが高回転型ではない事の影響だが、ギリギリセーフと勝手に評価しておこう。
やはり、鋭いNAエンジンのようなフィーリングは得られないから、MTのシフトを少しでも間違えると失速してしまうような気難しさは無く、ある程度ルーズに入っていても許容されるパワーバンドの広さは最新のターボエンジンの特徴。
逆に言えば、微妙なアクセルワークは反映されないターボ特有のレスポンスの悪さも当然ながら介在する。
このあたり時代の流れと許容出来るか否か。急速に電動シフトが叫ばれる2021年時点で評価するならば、この状態でも許容し楽しんでおくべきなんだろうね。少なくとも、マニアのみが喜ぶホンダのVTECエンジンみたいなのが、この先新たに開発され、「スイフトスポーツ」の様な価格帯で提供されることは絶対にない事はみんな判っているのだから。
個人的に疑問なのは、「スイフトスポーツ」の6MTには「ヒルホールドコントロール」が装着されないこと。(6ATには装備される)
恐らく皆さん同じと思うが、MTは楽しい。しかし坂道発進は嫌いだろう。そして急坂でエンストしたら....と不安になり、ダサいと感じてしまう。結果、無難にATを選択したくなる。そんな悪循環(笑)を断ち切るのが「ヒルホールドコントロール」なのだ。軟弱と言われても、コレがあるとMTのストレスは激減する。
実はスズキも判っているようで、「ジムニー」のMTには「ヒルホールドコントロール」が標準装備される。早く「スイフト」にも装着して欲しい。
そろそろ結論を。
日産「ノート」・ルノー「ルーテシア」との比較で「スイフトスポーツ」を試してみたわけだが、個人的な評価では「スイフトスポーツ」圧勝。
購入金額もライバルより割安で済むから、その差額でタイヤなりオーディオに投資するのも良いだろう。恐らくリセールも悪くないはず。
現時点で、マツダ「MAZDA3」のファストバック(1.5L/6MT)と並ぶ次期マイカー候補入りは確定です。
(燃費・静粛性・積載性といった項目は世間一般の基準より評価が低い独自配点です)
願わくば、あと+30万円位高くなっても良いから、内外装の質感向上に気を配った大人向けの特別仕様車を設定してくれると即購入。
是非、機会をみつけ6ATの「スイフトスポーツ」も試してみたい。実はコッチも隠れた名車なのでは??と思い始めている。
Posted at 2021/04/25 21:27:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年04月05日 イイね!

[試乗インプレッション]ルノー「ルーテシア」インテンス テックパック

[試乗インプレッション]ルノー「ルーテシア」インテンス テックパック先日試乗した日産「ノートe-Power」に続き、同じ「CMF-Bプラットフォーム」を共用するルノー「ルーテシア」をテストさせて頂いた。
テスト内容は約30分位で、コースには割と流れの良い郊外路や山道を少し含んでおり、色々と試すには申し分ない設定。国内メーカーの販売店は短時間かつ退屈で混雑する幹線道路の周回しか設定していないことが多いのは何故なんだろうか。まぁ客層の違いと言えばそれまでだが。
近年雑誌等の記事でルノー車の評価はちょっと不気味なくらい(笑)高く、半信半疑ながら、「ルーテシア」をテストするのを楽しみにしていた。当然ながら「ノートe-Power」との違いも大いに興味をそそられるところだ。
テスト車は現時点でトップグレードの「インテンス テックパック」。価格は276.9万円である。
「ルーテシア」(本国では「クリオ」なんだが、日本では過去にホンダがクリオ店を展開していた関係で名称が使えないのは残念。)のサイズは全長4075mm全幅1725mm全高1470mmでホイルベースは2585mm。車重は1200kg。
エンジンは1.3Lの4気筒直噴ターボで、131PS/5000rpm・24.5kg-m/1600rpmを発生。トランスミッションはツインクラッチ式の7段(7EDC)を組み合わせる。
個人的に、VWの7段DSG(乾式)に苦労した経験があるため、ツインクラッチ式には若干トラウマ(笑)があるのだが、「ルーテシア」は贅沢にも湿式のツインクラッチとのこと。まずは安心...?
先に試乗した日産「ノートe-Power」は色々課題があるが、価格面でも割高感が拭えない。同じ「CMF-Bプラットフォーム」を共用する「ルーテシア」は輸入車かつトップグレードでも276.9万円。もはや輸入車=割高でもない。但し、短絡的に「ルーテシア」がお買い得と言いたい訳ではない。販売店の少なさや、保証内容・期間等の違いに加え、整備コストの違いもあるので注意。
さて。ルノー「ルーテシア(クリオ)」は欧州市場において2013年から8年連続でBセグメントモデルの販売台数 No.1を記録する大ヒットモデル。日本ではかなり変化球的な選択肢だが、アチラではガチガチの売れ筋。このあたりをどう解釈するかで「ルーテシア」の評価は分かれるように思う。
早速「ルーテシア」に乗り込んでみると、フランス製のクルマに対し無意識に期待してしまう洒落た雰囲気ではなく、割とドイツ車に近い整然としたインテリアに寂しい感覚を覚えてしまうのは事実だが、やはりそこは欧州のベストセラーモデル。万人受けすることも至上命題だろう。
但し、細部を見ればドイツ車の様な実用一辺倒ではなく、差し色やメッキの加飾に加え、ソフトパッドが割と大規模に奢られ、Bセグメントモデルとしては望外な質感が得られる。全面ハードプラな日産「ノート」はこの面でもハッキリと劣る。
エンジンを始動しても、割と室内の静粛性は高い。吸音材をモリモリに奢った感じではないが、実用充分以上だろう。
心配していた湿式のツインクラッチ式7段ミッション(7EDC)は、幹線道路のストップandゴーを繰り返しても嫌なブルブル感がなく、言われなければツインクラッチ式と判らない程度に洗練されていた。少なくとも国内メーカーが広く採用するCVTよりはずっと良い。
一点気になったのは、電動パーキングブレーキの自動解除が割と鈍感というかのんびりしていること。オートホールドを多用する方は要確認。
エンジンのパワーは充分以上にパワフルで、ちょっとしたスポーツモデル然とした加速が味わえる。但し、昨今流行りのダウンサイジングターボユニットなので、高回転域までスカーンと回るタイプではない。同様に、エンジンブレーキは弱い。パドルでのシフトダウン操作も結構嫌がる傾向がある。まぁ慣れが解決する範囲の事象だと思うが。
エンジンサウンドは残念ながら快音を響かせるタイプではないが、モヤモヤしたこもり音を発する訳でもない。日々の実用車として問題は感じない。
ボディ剛性(感)は「CMF-Bプラットフォーム」の効果もあり、終始ガッチリしている。足回りの味付けも、「フランス」「ルノー」...から連想されるフワッフワ感ではなく、割とパンッと張ったような感触。それでもドイツ車のガチガチ感とは少し違う世界観はある。(実は日産「ノート」と一番共通性を感じるのもこのあたりだった様な)
スピードを上げていくとステアリングの手応えと呼応して足回りもピタッと落ち着いてくる感触が感じられたから、恐らく高速域は相当得意なクルマだろうね。
ステアリングは終始落ち着いていて信頼感に富むもの。ブレーキのフィーリングやペダルレイアウトにも違和感はなかった。
そろそろ結論を。
日産「ノートe-Power」のテストでは、電動パワートレーンの先進性は認めつつも、どうにも事務的なフィーリングに親近感を持てず、マイカーとしては不適と判断。同じ「CMF-Bプラットフォーム」を共用するルノー「ルーテシア」を続けてテストした次第。
まぁ結論を先に行ってしまえば、クルマ好きとして圧倒的に「ルーテシア」の方が好ましい仕上がりになっていて安心した。
既にクルマを取り巻く環境は「電動化」一本槍であり、今更「モーター」を搭載しない純然たるガソリンエンジンモデルを選択する後ろめたさというか、時代遅れの商品を選ぶ違和感があるのは理解するのだが、やはり「モーター」・「エンジン」のどちらであろうと、総合的な動的質感にはこだわりたいもの。
そういう意味で、「ルーテシア」は価格とサイズを加味した上で、大いに評価すべき値があると感じた。
一方で、「ルーテシア」を身銭を切るマイカー(フィアット500c後継)として評価すると、即決即断とは行かないから悩ましい。
私の場合、クルマの入れ替えは理屈ではなく、ほぼ衝動で決まってしまうことが大半。もし「ルーテシア」に衝動を感じていたとすれば、下取価格やローン金利などの「詰め」に入るところだが、この日はカタログを頂いて退却した。
文字に起こすのは難しいが、「ルーテシア」の完成度やコストパフォーマンスの高さは大いに共感するが、輸入車に期待する「華やかさ」や趣味の対象物として「癖」の様な部分が希薄な印象が否めない。やはり欧州ではベストセラーモデルなだけに、最大公約数的なまとまり感があるのだろう。
もはや「ルーテシア」の欠点でもなんでもなく、フィーリングもしくは相性の領域なんだろうね。VW「ポロ」を買う感覚で「ルーテシア」を見ると、かなり良い選択肢だと思う。ルノージャポンは今後国内市場に向け、追加グレードや特別仕様車でクルマオタクの物欲をくすぐって欲しい。
今回は時間の関係上乗れなかったが、熟成が進んだ「トゥインゴ」を次回は試してみたい。私の嗜好から言えば、コッチの方がマイカー候補に近いと思うんだよな....。

Posted at 2021/04/05 00:28:39 | コメント(2) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ
2021年03月29日 イイね!

[試乗インプレッション]日産「ノート e-POWER」"X FOUR"2モーターAWD

[試乗インプレッション]日産「ノート e-POWER」"X FOUR"2モーターAWD短時間ながら注目の新型モデル、日産「ノート e-POWER」を試乗した。グレードは先日追加されたばかりの2モーター式AWDモデル。上級グレード「X FOUR」であった。北国ユーザーが待ち望んでいたグレードだろう。
まず本体価格は244万円。そこにメーカーOPでカーナビとプロパイロット系のセットOP(+42万円)と、LEDヘッドランプ(+9.9万円)が装着されていたから、合計で296万円のクルマだった。
まぁアチコチで言われている通り、割安に感じる値付けではないのは確かだろう。個人的にこの価格帯を目指すならば名称は「ノート」では無い方が良かったかも。
初めて実車と対面し、グルグルと新型「ノート」の外周を回りデザインを読み込んでみたが、最近では珍しく(?)Web等で事前に見ていた印象と大きな差異は無かった。全般的に無機質なテイストで、これが新世代の日産デザインなのだろうか。
私見だが、他と類型的ではないという意味でオリジナリティの高さは認めたい。先代「ノート」のデザインは全般的に安普請で没個性。趣味の対象物としては見れなかった。新型は先代モデルが果たせなかった、デザイン面でもe-POWERの先進性表現にチャレンジしたことは評価されるべきだろう。
まぁ"撮る系カーマニア"としては、乗る度にカメラを向けパシャパシャしたくなる様な美しい造形のクルマではないのが残念。
インテリアについては、事前の印象より物足りない印象で、新型「ノート」の割高な価格を見てしまうと、各部の質感はもう少し気を遣うべきだった。流石に全面ハードプラのダッシュボードには興醒め。そのあたりは今後登場する「ノート・オーラ」なる上級モデルが担うのかもしれないが、更に価格も上がるだろうから素直に喜べない。
さて。新型「ノート」のインプレッションを。
e-POWERは100%モータードライブだから、極低速域からトルクフルであることは美点。2WDモデルと比較し、+120kgの1340kgとなるAWDモデルでも力不足は感じない。後輪用のモーターも常時動作する様で、スッーと爽快に加速していく様は従来のガソリン車には無かった感覚。
5ナンバー枠に収まるボディサイズから想像される「コンパクトカー」然とした軽快感とかヒラヒラした走り...という表現は正直相応しくない。「CMF-B」と呼ぶルノーが中心になって開発した新プラットフォームを土台とするだけに、ガシッとした剛性感は大したもの。
今回は混雑する市街地を20分程度走っただけだが、恐らく直進安定性にも優れるクルマ。総じて先代までの「ノート」から連想される安物的なフィーリングは完全に払拭されていた。
ただ雑誌やYoutube等で絶賛されている高い静粛性について、正直なところ事前の期待ほど静粛な車内環境では無かった。(但しスタッドレスタイヤを装着していたことは割引いて見るべきだが)
新型「ノート」はエンジンの始動する頻度や時間を極力短くしようとする工夫が施されており、確かにその効果は体感出来る。また発電用にエンジンが稼働している最中のノイズレベルも低く抑えられている。
一方で、気になったのはエンジンノイズに変わってロードノイズが「ザー」とキャビンに入ってくるのが妙に耳障りで気になった。まぁ慣れが解決しそうな気もするレベルの話ではある。所謂高級車然とした外界と隔離されたような静粛性とは少し性質が違うものだと感じる。
前後2基のモーターが生み出すアウトプットに不満はなく、一般的なエンジン車に比べレスポンスが速いことも魅力。また以前はワンペダルドライブと呼んでいた回生ブレーキも前後モーターそれぞれで動作するらしい。このあたりはもう少し長時間走り込まないと理解が深まらない印象。
短時間の試乗を終えた感想として、製品の完成度はかなり高く、これから加速していくクルマの電動化を現実的に牽引する可能性を秘めている事に疑いはない。
しかし正直なところ、今回のインプレッションの結論としては非常に複雑な感情に戸惑っている。
もしかしたら、次期マイカー候補の筆頭に入るのではないか....と事前の期待が大きく膨らんでいたことは否定しない。
マンションに住む北国ユーザーとして、理屈からいえば現時点で最も理想的なパワートレーンを持つクルマと評価して良いと思う。高価で重いバッテリーを大量に搭載し、不自由な外部充電をするよりも、クルマの中で直接発電しながら走るほうが効率的かも知れないとすら思う。
しかし、マイカーとして見れば、どうにも愛着が湧きそうにない。正直言って退屈で、事務機器を触っているような印象とでも言えば良いのだろうか。もっと運転したい、遠回りをして帰りたい...と感情に訴えてくる様な素振りが全く感じられない。ある意味不思議なクルマ。残念ながら、次期マイカー候補には入りそうにない。
勘違いして頂きたくないのは、モーター駆動=退屈ではない。むしろモーター駆動のクルマ特有の楽しさは確実にある。以前乗ったBMW「i3」は色々とアンバランスなクルマだが、理屈抜きに楽しいクルマだった。
そろそろ結論を。
とても良く出来た完成度の高いハードウエアを手に入れた新型「ノート」だが、クルマ趣味の対象物として評価すると、どうにも事務的に感じてしまったのは残念だった。恐らく、今後NISMOバージョンなどが登場し、そういうマニアックなニーズを拾っていくのだろう。
但し、今回はかなり短時間かつ市街地に限定した試乗だったので、もう少し場所を変え、長時間のテストをしてみたい。もしかすると大きく印象が変わるかも知れない。
新型「ノート」で感じたモヤモヤ(笑)を晴らすため、別のクルマをテストすべく次のお店へ移動した。その話題はまた次回。
そういえば、日産のクルマを試乗するってかなり久しぶりな気がする...。ブログの過去記事を探しても、2010年10月に追浜のテストコースで発売前の「リーフ」に乗せて頂いて以来。
日産のお店で...となれば2008年に「スカイラインクーペ」「エクストレイル」に乗った記録がある。13年も経過しているのか。いくらゴーン以降の日産が嫌いとはいえ、大いに反省....。(もちろんレンタカー等で日産車に触れてはいるのだが、記事にしたいと思わなかった。)



Posted at 2021/03/29 23:01:32 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗インプレッション | クルマ

プロフィール

「@(ご) 下取価格って愛車の通信簿みたいなものなので、低い評価をされると買い換える気が失せますね。更に言えば自社銘柄の価格提示としては低過ぎて残念です。私もヤフオク売却経験有ります(^o^)。」
何シテル?   06/21 23:22
クルマとカメラが大好きで布袋寅泰の音楽を愛聴するヤツです。 随分と長いこと転勤で各地を転戦しましたが、ようやく地元北海道に戻ってきました。 マイカーはマツダ...
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