プラットフォーム開発競争（その１０）

ホンダの「ホンダ アーキテクチャー」

　私がこのシリーズを書こうとしたときには、ホンダにはそれらしき物は存在しないと思っていました。　でも２０１９年のホンダ社長の事業方針説明会見で唐突に『量販車の開発効率や部品共有を高める全社的な取り組み「ホンダ アーキテクチャー」を、既に開発に導入している事、この新しい手法での開発モデルを順次拡大する事、２０２５年までの量販車の開発工数３０％削減する事、その工数を将来に向けた先進領域での研究・開発に当てる事」を表明した事で「ホンダ アーキテクチャー」が密やかに存在していたことを知りました＜笑＞。　　やはり日産・ルノーと同様に、“良いクルマを作る”と言う文言は何処にも出てこない寂しい内容でした。

　上記の会見で使われたパワポ資料ですが、中身の無い「ホンダ アーキテクチャー」を物語っているような恥ずかしいレベルの資料です。　この会見を聞いて『グローバル製造企業のビジネスモデルにおいて、「何をすべきなのか」をホンダ経営陣が正確に理解できているのか不安だと』言う辛辣な意見も言う人も、、急場の誤魔化しは効かないですね＜汗＞。　ホンダは本年４月に「強い商品・強いものづくり・強い事業」を実現するために、本田技研などに分散していた開発機能をホンダの四輪事業本部に統合すると発表しました。　遅きに失した「ホンダ アーキテクチャー」よりも、こちらの改革の方に期待した方が良さそうですね。　　・・次回はトヨタのＴＮＧＡを取り上げてみたいと思います。