「クラウン」モデルチェンジ＜その５＞。

寄らば大樹の陰。

　現行「クラウン」は、ＦＲ（前部エンジン・後輪駆動）車用に開発したナロー（狭幅）型の「ＧＡ－Ｌ（Global Architecture-L）」プラットフォームが使われていました。　今回モデルチェンジされる新型「クラウン」には大型ＦＦ（前部エンジン・前輪駆動）車用に開発されて既に多くのクルマに流用されている「ＧＡ－Ｋ」プラットフォームが採用されることになりました。　これはトヨタの中でも特別扱いされていた開発車使いから、"寄らば大樹の陰" のごとくに、これからの「クラウン」として生き残りを考えた場合、大木の下（ＧＡ－Ｋ）の方が得るものが大きいと考えた結果の乗り換えではないかと思います。

■レクサス新型「ＲＸ」のプラットホーム（ＧＡ－Ｋ）

　トヨタの新プラットフォーム開発（ＴＮＧＡ）の中でも最も巨木に育ちつつある「ＧＡ－Ｋ」プラットフォーム。　２０１９年当時に「ＴＮＧＡ」導入効果として "開発工数と設備投資を約２５％、車両原価を約１０％低減" と表明していましたがざっと数えるだけでも現在はトヨタ車（対米含む）：９車種、レクサス車：３車種の大所帯と膨れ上がっており、当初想定以上の導入効果を上げているのかも知れません＜汗＞。　現時点でファミリィの中にはＢＥＶやＰＨＥＶも含まれているので、時代要求が強まれば新型「クラウン」のＢＥＶ化やＰＨＥＶ化もモデル期間中に追加仕様位の位置づけで簡単に実現できそうに思います。