
先週末、
親父営業仕様マーチのダンパーを、キューブ用の中古良品に交換し、快適な乗り心地を手に入れました。
その作業の際に、右フロントのCVジョイントブーツ(ドライブシャフトのアウター側のブーツ)に、亀裂が入っているのを、発見してしまいました。
その後、左も点検してみたところ、まだ切れてはいないものの、深いヒビが入っていて、余命いくばくもないと判断したので、左右両方交換することにしました。
ドライブシャフトブーツは、本来は、最低でも、ハブを分解し、アウターのCVジョイントを取り外し(車種によっては、抜けない場合もある)、ブーツを交換して、元どうりジョイントを挿入し、グリスアップし、バンドを締めて、ハブを組み立てると言う、結構な重労働になります。
ドライブシャフト自体が、両端が膨れた棒なので、純正の切れ目の入っていないブーツの場合、順に内側からはめるしか方法がなく、意外と大変な作業になります。
そのような手間を、大幅に楽にするのが、今回使ったような、分割式のブーツです。写真のようにブーツに切れ目が入っているので、ハブをばらしたり、ジョイントを抜いたりしなくても、後からかぶせてバンドで締めるだけです。
このつなぎ目の部分は、各社いろいろと考えていて、接着するものや、はめ込むものなど、いろいろとあります。以前は継ぎ目が後で開いてしまうトラブルもあったようですが、最近では、改良されたものが売られており、作業時間を縮められるので、ディーラーさんでも、分割式を用いることが多いそうです。
今回僕が購入したものは、はめ込みによって固定するもので、凹部に速乾性の潤滑剤を塗って、凸部をはめ込み、潤滑剤が乾いてしまえば、もう抜けないという仕組みのものです。ネットで予習すると、事前にはめたりはずしたりを繰り返すと、噛み合いが弱くなって抜けるとか、継ぎ目にグリスが入ったら、完全に除去しないと、簡単に抜けてしまうなどの情報を得ることができました。
では、作業です。
お手軽さを売りにした、この手のアイテムの場合、できるだけ特殊な工具なしで作業できるほうが、望ましいです。

ジャッキとウマ、古いブーツを除去するためのニッパーとカッターナイフ、新しいバンドをかしめるためのラジオペンチとハンマーだけです。これぐらいなら、道具箱をひっくり返せば、どなたの家でもありそうですね。
ジャッキアップしてウマをかけ、タイヤはつけたままで、作業を開始します。

切れたブーツはこんな状態。
早速、ニッパーとカッターナイフで、ざっくり古いブーツを切って除去します。

両端のバンドを起こして、ニッパーで切り、ゴムブーツはカッターでさくっと切りました。
ジョイント部に残っている、古いグリスを、ウェスできれいに拭き取ります。

この製品の場合、ブーツの継ぎ目は接着ではなく、はめ込みであり、ブーツ継ぎ目にグリスが付着すると、後で外れる原因になるので、実は重要な工程です。

さらに、CVジョイント内に残っているグリスから守るため、箱の一部がこのようなガードになっているので、ブーツを持ってくる前に、装着します。
いよいよブーツを取り付けます。

ブーツのつなぎ目に、潤滑剤を塗り、ドライブシャフトにかぶせ、手早く継ぎ目を
はめ込みます。

ドライブシャフト上で組み上げた状態です。ここまでできれば、完成目前♪。
内側のバンドを締めたあと、付いてきたCVジョイント用のグリスをCVジョイントに補充し、外側のバンドを締めて、完成です。

全部できたら、継ぎ目を軽く引っ張って、抜けないことを確認し、タイヤを軽く回してみて、ちゃんとバンドが締まっているかをチェックします。
今回、ヤフオクで2個で8千円で購入したのですが、昔買ったときは1個6千円ぐらいした記憶があるので、安くなってきていますね。
今回は、さらに、取り付け方を解説するDVDも一緒に送ってくれました。これを見て作業すれば、まあ、普通の方でも、間違いないでしょう。ユーザー車検を受けたいと考えるときに、ドライブシャフトブーツが切れているというのは、よくある話なので、そんな、あまり工具も持っていなくて、整備経験がない方でも、十分できそうだなと思いました。
製品のうたい文句の中に、「片側10分で交換できる」と、書いてありましたが、僕がやったときで、片側20分ぐらいでした。なれた方が、リフトなどの設備を使って作業すれば、10分も嘘ではなさそうです。
これで、気持ちよく明日、鈴鹿に行って来れます(笑)。
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整備 | クルマ
Posted at
2008/05/31 19:13:35