
先日、新品エンジンの写真をチラ見せしましたが、実はあのエンジン、普通にマツダから購入したものではありませんでした。
載せ換えにあたり、従来エンジンの過走行による性能ダウン分が帰ってくる以外、ビタ一文、性能アップしないというのもなんだか切ない気がしていました。
そこで、耐久性を犠牲にせず、日常のデメリットの少ない範囲でノーマル+αが得られる物を探したときに、マルハモータースのNB6後期エンジン+ストリート仕様のFカムを組み合わせたコンプリートエンジンを見つけました。
載せ換え前の状態は、クランクシャフトの前端が曲がり、クランクシャフトのタイミングキーの溝が掘れて広がり、プーリーが遅角側にずれて、恐ろしくバルタイが遅い方向にずれてしまっていました。
当然ですがとんでもなくバルタイが遅角しているので、ピストンの位置とカムの位相が大幅にずれ、結果として猛烈なトルクダウンが発生し、立体駐車場の坂が1速全開+助走をつけても上りきれず、途中リタイアしてバックで戻らざるを得ないほどの状態でした。
↑この状態でも約1ヶ月通勤に使ってました(汗)。
原因がわかった段階で、カムのプーリーを2山進角させて組み、クランクのキー溝の広がった前側の空間には詰め物をしてとりあえずグダグダになるのをある程度抑えて組み直したところ、一応法定速度ぐらいは出せる性能が回復できたので、自走で行ける範囲でマルハのエンジンに乗せ換えてくれる所はないかと探してみました。
ネットで検索していると、岐阜県の揖斐川町に
伊藤自動車さんというお店があり、店長さんが以前マルハで働いておられたそうで、マルハとの太いパイプがあってコンプリートエンジンでも何でも、基本的にマルハのメニューはできますよとの事。

右側の閉じた扉の中には、マルハモータースさんから譲り受けたシャーシーダイナモが納まっています。コンプリートエンジンもマルハで作って送ってもらって、載せ換えられるとのことなので、こちらでお願いすることにしました。
(しかも送料等のエクストラは無しと言うのは美味しい)
そんなわけで、十分に打ち合わせをして、マルハモータースさんにコンプリートNEWエンジンを作ってもらい、それを伊藤自動車さんに送り込んでもらってから、車を持ち込み作業をお願いしました。
このエンジンは、マツダ純正のNB6後期新品エンジンASSYをベースに、マルハモータース製のFカムを組み込んだものになります。カム交換に伴い、ベストなバルタイが得られるようスライドプーリーもセットになっています。タペットもインナーシム化され、HLAとはオサラバしました。

Fカムのアップ。ゴルフのSOHC用ハイカムと比べると、ずいぶんとんがったカムだなぁと思いました。
載せ換え直後は、以前が不調だったのでまあこんなものかな??スムーズに回っているな。と言ったぐらいの印象しかありませんでしたが、約1000キロ走った現在は明確にトルク感が増してきています。
現在は完全慣らし運転中なので、常用3000rpm以下、リミット4000rpmしばりで乗っていますが、慣らしが進んできてからは、この縛りの中でも回転が上がるにつれて吸い込まれるようにタコメーターが上がっていくようになってきたので、慣らしを終えて、7千回転フルスケール使える日が来るのが楽しみです。
てな分けで、平成2年式、車令21歳、走行27万キロ弱ですが、現在慣らしの真っ只中という不思議な状態になっています。さあ、これでいよいよ50万キロ乗らないとペイしない状況になっちゃいましたかね??(笑)。
Posted at 2011/07/28 23:20:31 | |
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