
さて、ランボルギーニは先日「未来に向けたロードマップ」を公開していますが、大きく分けるとその骨子は「2021年にV12モデルを2つ発表」「2023年に最初の量産ハイブリッドを投入」「2024年に全ラインアップをハイブリッド化」「2025年以降にピュアエレクトリックモデルを発売」。
かなり大きな転換であり、いったいどうなるんだろうなという不安と期待もありますが、それぞれについて、ここで想いを馳せてみたいと思います。
まずは「2021年に2モデルを2つ発表」というところですが、このうちのひとつは「カウンタックオマージュ」と思われます。
ちなみに2021-2022年について、ランボルギーニは「ガソリンエンジンとのお別れの時期」だとも語っており、この「2つ」は両方ともなんらかの記念モデルとなる可能性もありそうですね。
ただ、アヴェンタドールSは今年で生産が終了と言われていて、V12+ハイブリッドユニットを搭載する後継モデルにスイッチすると思われますが、今回公開されたロードマップによると、その登場は「早くとも2023年」。
よって、生産が終了してから2023年までに「1年の空白」があり、もしかすると、V12モデルのもう一方は「アヴェンタドールSの改良モデルで、1年のみの短命カタログモデル」となる可能性もありそうです。
ランボルギーニ・アヴェンタドールSロードスター”THE LOUNGE TOKYO”
なお、ランボルギーニにとって、V12モデルは利益、イメージともに大きな柱であり、現状「3つ」しかないモデルラインアップのひとつ。
そのため、1年といえど、そしてハイブリッドモデルの登場が控えているといえど、「この空白」は大きなダメージとなる可能性があり、「つなぎ」は絶対に必要なのかもしれません(かつて、ランボルギーニはディアブロにおいて、同様の対応を取ったことがある)。
そしてもし「アヴェンタドールSの改良モデル」が投入される場合、商標登録の関係等もあり、「アヴェンタドール」の名をそのまま継続し、そこになんらかの表記がプラスされるものと思われます。
そして次は「2023年に最初の量産ハイブリッドを投入」。
このモデルが何になるのかはわかりませんが、アヴェンタドール後継もしくはウルスのPHEVだろうと予測。
ただ、アヴェンタドール後継だと考えるとあと2年しか残されておらず、「ハイブリッドスーパースポーツ」という、ランボルギーニが経験したことがない分野のクルマをリリースするには準備期間が不十分かもしれません(もちろんこれまでにも開発やテストを進めているとは思いますが)。
加えて、ブランド全体のCO2排出量削減効果を考えると、さらにポルシェ・カイエンやベントレー・ベンテイガでも採用済みの技術を応用できるとなると、まずはウルスをPHEV化というのが現実的な選択なのかも。
そしてアヴェンタドールの後継たるハイブリッドスーパースポーツについては、2024年あたりに発表となる可能性もありそうで、アヴェンタドールの改良モデルが”つなぎ”として登場していれば、このタイムテーブルは現実的だとも考えられます。
「2024年に全ラインアップをハイブリッド化」という戦略については、現在のランボルギーニの状況からするとかなり「急」。
というのも、これから3年の間に、アヴェンタドール、ウラカン、ウルスという3つのラインアップすべてを、「これまで経験がない」量産ハイブリッドへと切り替えることになるため。
アヴェンタドールについては、もともと2011年に登場しており、順当なところでは2021年に「後継モデル」へと切り替わる予定でしたが、世界が電動化へと急速に動くという予想外の環境に引っ張られ、しかしバッテリー技術が追いついていないという問題もあって、今すぐ後継モデルを発売するのは不可能というのが「現実」。
よってぼくは、「アヴェンタドール後継は2024年発表」「それまでに”つなぎ”のモデルを投入」と推測しているわけですね。
そしてウラカンは2013年のデビューなので、これも予定通り「10年」のライフを全うすると、2023年に生産終了、2024年に後継モデルへと切り替えられることに。
アヴェンタドール後継モデルと同様のハイブリッド技術が用いられるのかどうかはわかりませんが、ランボルギーニは2年ほどの間にて、「スーパースポーツを2モデルもフルモデルチェンジする」という前代未聞の大仕事に追われる状況となります。
これらにともない、アヴェンタドールSもしくはその改良モデル、そしてウラカンEVO系にて「ガソリンエンジンのみで走るランボルギーニのスーパーカーがすべて終了」となり、ひとつの時代が幕を閉じるわけですね。
そしてちょっと気になるのはアヴェンタドール後継、ウラカン後継の「ハイブリッドスーパースポーツの価格」。
アヴェンタドール後継についてはフェラーリSF90ストラダーレくらいの価格となる可能性も考えられ、しかし一方のウラカン後継については、アルトゥーラが「基準」を作ったため、V10エンジンを搭載するにしても、(パフォーマンス的にこれを大きく超えなければ)そう高い値付けを行うことは難しいかもしれません。
最後の「2025年以降にピュアエレクトリックモデルを発売」についてはまったく情報がなく、推測すら難しいのが実情ですが、ランボルギーニは急激なエレクトリック化によって多額の資金を要し、そしてそれを回収する必要が生じます。
よって、資金回収を考えると、スーパースポーツではなく、現在のランボルギーニがラインアップしておらず、追加によって顧客を他から呼び込めるモデル、つまり「4シーターGT」もしくは「サルーン」なのではないかというのがぼくの見立てです。
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