
アバルト124スパイダーの価格は388万円ですがマツダ・ロードスターに対してターボエンジン(ECUチューンで簡単にパワーアップ可能)、ビルシュタイン製サスペンションキット、ブレンボ製ブレーキキット、機械式LSD、アバルト・レーシングシートが装備され、リアパーキングセンサー、リアカメラが装備されることを考えると結構お得かもしれません。
なお製造はマツダなので欧州へ入ると現地にとっては「輸入車」扱いとなり、欧州では500万円くらいする車が日本では388万円で買える、というのも相対的割安感がありますね。
マツダ・ロードスターを購入してちょっとチューンしても数十万円は必要となり、しかしチューニング費用は売却時には加味されず、しかしアバルト124ロードスターだと売却時にそれらは「車両本体価格に含まれる」ので考慮されることに(あくまでも中古相場は人気に左右されるので今後の状況を見ないとわかりませんが)。
加えてサスペンションやブレーキを交換すると工賃がかなり割高になり、最初から車体に装着される124スパイダーの方がやはりいいんじゃないかというところ。
さらにはマツダ・ロードスターのパワーを上げようと思うと大変なことですが、アバルト124スパイダーだとポンと馬力も上がります。
「マツダ・ロードスターを購入してもノーマルで乗るから」と考えていても(楽しい車なので)すぐにいじりたくなってしまいチューニング地獄にはまったり、オフ会に参加してカスタムしたロードスターを見るとついつい自分もいじりたくなるのは目に見えており(そのためマツダ・ロードスターは意外とお金がかかる。カスタムパーツも豊富)、であれば最初から「ほぼ全部入り」でポテンシャルの高いアバルト124ロードスターの方が良さそうではありますね。
レザーシート、ナビゲーションパッケージの含まれるセットオプション216,000円、レコードモンツァ(ハイパフォーマンスエキゾーストシステム)162,000円、ミラーカバー(レッド)7,560円、トーイングフックキャップ(レッド)1,512円、フロントエアダムカバー(レッド)8,640円は最低限必要と考えており、あとは必要に応じてアルカンターラ製の内装パーツなどを装着したいところです。
なお製造のみならず「開発」もマツダと伝えられますが、このアバルト124スパイダーに試乗して思ったのは「なんだマツダ、やればできるんじゃないか」ということ。
ただ、「マツダブランド」で400万円のコンパクトオープンカーを作ってもおそらく誰も買わないんじゃないかと思われ、しかしアバルトだとそれも可能に。
そう考えると、このアバルト124スパイダーのほうが「マツダにとって本当に作りたかった」車なんじゃないかとも思えてくるのが不思議で、マツダが将来的に「400万円のロードスター」を売れるようにするためにはまだまだマツダのブランド力向上が必要だろう、と感じた次第です。