ようやく足の1次仕様が完成した、

何度も足を買い直す事無くセッティング変更やオーバーホールで車を降りるまで使え、プロが使う足ではなく気軽に街乗りからサーキットまで使えてセッティングやドライビングが楽しいサスペンションを目指した。
“エンドレスジール ファンクションX えあED G5(ジェネレーション5)”過去の様々なデータを基に、新たなコイルスプリング“HAL Spring 低反発”を使用し、ストリートからミドルクラスサーキットを念頭に設計した、スプリングレートを変えるだけで個々に合わせられるそんな足にしたかった。
今回選択したスプリングは“HAL Spring”
幾度となく様々なスプリングを試してきたが中々巡り合わなかった低反発特性、「いっその事作ろうか?」とまで考えた事もあった低い反発のスプリング、facebookで見つけた時は目から鱗状態だった。
特性をチェックする為、抜けかけたダンパーに組み合わせ走ってみたが、思い通りの動きが出て悩んでいたリアのトラクション抜けも改善された。
反発が低いと言う事は“荷重移動しにくい”と言う懸念も有ったが、スプリングレートを上げなくてもタイヤを路面に押し付ける時間が長くとれるので、今のところ大きな課題は出ていない、それどころか絶大な安心感がありスプリングでタイヤを路面に押し付け、しっかりしたロールを伴い曲がる、動きが緩やかなので街乗り超低速でもコツコツ感も全くないのでストリートにも最適。
現在使っている足が「動きが速い」と感じたら低反発は強い味方になる、一方遅すぎると感じるならハイパコのような初期からリニアにレートが出るスプリングを選択すれば良いと思う。
長い間“低反発”を探した理由が“補強”と“ピロボール”
近年各部位の補強方法が確立され、ボディは格段に良い物が作れるようになった、アームもふにゃふにゃなブッシュから強化ブッシュが一般的になりやがてピロ足になったがブッシュに関しては最近のコンパクト車などにみられるリアトーコンブッシュのように、ブッシュを潰してアライメント変化させるのも採用されていて全て補強する訳にはいかないが、走る車に関しては“アライメント変化”は抑えるのが常、ピロボールで抑制した。
ボディのねじれが必要最小になりアームが自由に動き足回りの技術は上がったが、半面アーム類の動きが速く反発が高いスプリングだと荷重が大きく動く所で速すぎる、その為スプリングレートは落とし気味にしてダンパーの減衰でコントロールするしか無かった、だがスプリングレートを落とすとタイヤの反発やピッチングが出てトラクションが抜ける。
足回りのセッティングを考える上で非常に大事なのがリア、これはFFでもFRでも4WDでもブレーキやステア、シートからインフォメーションを受けるフロントに対して、リアはアクセル離せば抜けアクセル踏めば掛かるくらいしか分かりづらい。
以前どこかで「シートに背を預けていないと速く走れない」と書いたが、リアのインフォメーションの大半はシートの背から受けるのが殆ど、グリップだろうがドリフトだろうがゼロヨンだろうが人間は後ろに目がないので、自分の意図したものと違う不用意に動く後ろを嫌う傾向がある。
FRならリアが駆動するのでまだコントロールはしやすいが、FFはタイヤが着いているだけ、意図してFF車をオーバーセッティングにする事も有るが、それは特殊な場合、基本は接地させアクセルを踏むタイミングをコントロールできるようにする。
その為今回はリアに一層拘ってみた。
フロントは今まで通りのモノをモデファイして、減衰の最弱を8kgf/mmに合わせこんだ.

フロントに関しては様々な情報が手に入るので足を作る上でそれほど大変ではない、自分の使う速度レンジ、コース、タイヤに合わせてアクセルオフのトラクションで決める、ONで決めないのは条件が一定しないしオフで決めた方がデフなどの要因も解りやすい。
それに対しリアは低反発で荷重移動がしにくい事もありフロントレートより上げ気味、アクセルオフからブレーキをチョン踏みしてリアのハイレートを利用しフロントに重心を移す、そのままブレーキを踏み込めばフロント重心のままフルブレーキに移行できる、

この時、リアからフロントに移るスピードを変えるため今回は“独立制御”を採用した。
アーム類も全てイケヤフォーミュラーのピロアーム化が完了し、ナックルを含めてフロントリア共にフルピロ化が完了。
足が何も邪魔されなくなった事により、デフのイニシャルは最少で充分、タイヤが路面を確実につかみ必要最低限のデフの効きで抑えられるので馬力の無いNAでも出力ロスを最小にした、実はデフのイニシャルを高めるのはブッシュの拠れやタイヤの撚れやグリップ力、エンジンの出力特性を加味しての事、イニシャルが上がればオーバーホールの期間も短くなるがこの状態ならデフのオーバーホールを行う時間も伸ばせる。
エンドレスにわがままを言い、スプリングの理想の動きが出せるよう、何度も何度も話し合い仕様を決めた、結果的に少々高額にはなったが理想とする物が完成。
“サスペンションはスプリングが全て”の通りスプリングの動きを邪魔するものは一切排除、ダンパーは上下に動くのではなくアームの稼働に合わせ弧を描きながら伸縮するので、ピロアッパーの部位とダンパーの部位は個別に動くようにしてある、スプリングがアッパーマウント直付けだと片方向にスプリングの力が加わるだけで無くスプリングの動きを抑制してしまうのも避けるため。

ダンパーのエンド部分もわずかながらだがブッシュが潰れてタイヤを路面に押し付けようとするサスペンションの動きを邪魔するのでピロ化。
スプリングは特性上、縮むのは得意だが伸びるのは苦手なので、バンプ(縮)を6段、リバンプ(伸)を30段で減衰を独立で変えれるようにして、

重心を移動させるスピードを変えるためリバンプ側をこまかく修正できるようにした。
もちろん回転屈曲しながら縮むスプリングを邪魔しないようスプリングシートもピロ化、様々な状況、コース、天候、タイヤすべてに合わせられるように調整箇所も従来通りにした。
エンドレスのサスペンションは部品単品一つから販売しているので、リアだけ作る事もフロントだけ作る事も自分の車に合わせ設定変更出来るし、テストデータを随時送るので同じものを全国のエンドレス取扱店で購入することも当然可能。
さぁもう一踏ん張り、週末までに慣らしまで終わらせて、今週末の“月一練習会”でみんなに乗り比べてもらおう♪

Posted at 2017/11/14 20:46:14 | |
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サスペンション | 日記