何とか続きましたw
で、トリガー設定が出来たら次にやる事は燃料・・・・の前に、
先に“目標ラムダテーブル”をまず作ります。
そうそう書き忘れましたが、A/F計と吸気温センサーは
なるべく高精度高速なものを使用してください。
A/Fを取り込む場合出来ればCAN通信のもの、
アナログで入れるならイノベートLC-2くらいの精度速度は必要です。
(海外製のフルコンはアナログ入力デバイスとしてイノベートを推奨しています)
目標ラムダテーブルは他社製ECUの様に、入力されているA/Fから補正を掛けるものではなく、
現在LINKに入力されている様々な信号から、LINK自体が
“今のA/Fは多分こんなもんかな?”と予想して燃料噴射量を調整する機能です。
なので、目標ラムダテーブルがちゃんとされていないと余計な補正が入ります。
うちのシルビアはNAオーテックの19万キロ越えなので少し甘めにしてあります。
まずは目標ラムダテーブルの数値を場所場所で入れていきます。
アイドル付近は14.7のストイキ比でもOKです。
そこから6速巡行から一気にアクセル全開にした場合のA/Fを決め
NAなら12.0~12.5くらい、ターボなら0.5引いたくらいで設定。
アクセル全開のまま高回転までは徐々に下げる感じで設定。
エンジンの仕様、種類、状態でA/Fは変わりますが、
目標ラムダを設定したからと言ってその通りのA/Fになる訳ではありません。
したがってまずは目安と考えて(A/F 0.3甘目)設定してください。
わたしは冷間時のA/Fもコントロールしているので、
目標ラムダに対し“オーバーレイテーブル”を使用して冷間時はA/Fを落としています。
更にこのA/Fはオープン(学習しない制御)なので、
CanーLambdaを入力させて“クローズドループラムダ(学習する制御)”を使い
実走行時のハーフ領域をA/Fコントロールさせています。
イメージ的には低温始動時から目標ラムダ&オーバーレイ作動、
暖気後通常走行水温時は目標ラムダ&クローズドループラムダ、
全開時はクローズドループラムダOFFのような感じにしてあります。
ラムダ設定が完了したら燃料テーブルを合わせていきます。
まずアイドル付近に“20”くらいの数値を入れ、
燃料メインで目標ラムダに合うようメインで合わせこみます。
メインがあったらそこから高回転高負荷まで適度なテーブルを作ります。
これは仮のテーブルですので大雑把で構いません。
数字では分かりにくい場合は3Dで調整してもOK。
コツは回転が速いエンジンなのか圧力の変動が速いのかで変わりますが、
まずはゆっくり走る3,000rpm程度まで合わせるので細かくする必要はありません。
ここまで来たら車をゆっくり走らせてA/Fを見て合わせていきます。
吸気温度補正が掛かっていない事を確認しながら、
アクセルをポンッと入れると加速増量が入るのでアクセル一定の時のA/Fを見て、
おかしい数値のところを記憶します、難しいようだったら回転で覚えておき
数字のテーブルでその部分だけを上下させます。
少し走ると適当に数値を上下させたので3Dには山と谷ができます。
そのテーブルをならして行きまた走るを繰り返します。
注意してほしいのは、どんなECUでもテーブルの読み込みは
“1~4マスを読み、その値の平均値を出力”するということ。
山の頂上に合わせるのではなく、山の左右を引き上げ頂上を下げならすのが大事です。
そして段々回転を上げていき全域を合わせこんでいきます。
(ここまでくると点火時期も調整が必要になる場合が出来てきます)
プライベートでやる場合、かなりの時間とガソリンを使うと思います。
できた!と思っても不満が出てきていじりなおす・・・そうなれば立派なECUオタクです。。
沢山走り込み自分の癖に合わせると燃料テーブルの項目はほぼ終わりです。
エンジンは急激に燃料が変化する事はストリートならほぼありません、
その為3Dテーブルはガタガタな形にはにはなりません。
本来、セッティングは吸入圧力、温度などのパラメータで、
電卓叩けばある程度の燃料噴射量は計算してテーブルが打てます。
(最適な燃料は空気量では無く空気密度なので1気圧20℃をベースに考えます。それ以外にも吸入空気温度やシリンダー温度など燃えやすい燃えにくいなど様々なものが関わります。)
今回はわかりやすくと言うのが前提で書いているので、
計算が出来なくてもある程度は合わせられるよう説明しています。
ここには吸入抵抗やガソリン温度などのパラメータは計算に入れていません。
エンジンは様々なバランスで動いています、
その為エンジン内部の状態を理解していないと、大きなトラブルを引き起こす可能性もあります。
(トラブルに関しては一切の関知はしません、自己責任でお願いします)
しかもプライベートでこれをやるには実走でやらないとなりません。
一般公道でやる場合、人やプリ〇んこなど様々なものがミサイル化します。
「遠くだから大丈夫かな」では無く細心の注意を払ってください。
少しでも「難しい」と思うなら何度も書きますがプロに相談してください。
次回は燃料の補正について・・・つづくのかな。。
(簡単に説明するのは非常に難しいw)