ウチのシルビアさんは'ワイドボディ'
そもそもシルビアを買うつもりでは全く無かった、自身最後の'チューンドカー'は34GT-Rのミッドナイトパープル3と決めていた・・が、世の中が変わりすぎ不可能になった。
そんな時、知り合いの車屋さんから'プリメーラを処分したい'と話があった。
カラーは特殊な車輌、ある方が頭に浮かんだので話すと欲しいと・・暇だったので運んだ際、代わりにコイツあげますwとブルーバードを貰ったww
積まれていたエンジンはSR20VE、わらしべ長者的に手に入れてしまった😅
友人達と話し'積むクルマが要るねー'何に積む?となった時真っ先に頭に浮かんだのがS15 SILVIAだった。
シルビアかぁ…散々やったしなぁ。。
でも真剣にNAやってないな・・と思ったところに格安オーテックが埼玉にあった。
試しに電話してみたら'売りますよ、車体だけでもOKです'
話はとんとん拍子に進み、ナンバー取れるシルビアが55万で手に入った。
年末の忙しい時期に積載車で埼玉まで引き取り。
過走行だったがどうせすべて作り直すから問題なし。
引き取って運んでいる時に'ボディから作る'事を決めた。
帰って早速ボディパーツを頼んだ、ボディ作ってからナンバー公認で取れば良いので時間はたっぷりあった。
早速、付き合いのある板金屋さんに持ちかけた。
予算はないけどボディを作って欲しいと。
社長は渋々だった、だが後でごねられても困るので速攻手元にあるだけ払った。
クルマを持ち込み工場長に直接やってほしい事を告げた。
その際、工場長が・・
'俺もよー歳だしもうすぐ引退なんだわ、今まで面白いクルマをやらせてくれてありがとなー、最後にフル加工のワンオフボディ作ったるわー'
嬉しかった、全て任せる事にした。
作りの酷いFRPフェンダーをワンオフで面出し、ドアの隙間もワンオフで合わせ強度を出すため裏側を手作業で補強、タイヤを面にするため耳はギリギリ強度が出るとこまで削り出した。
リアフェンダーはほぼ全て整形。
ノーマルのフェンダーは広げるためハスに切り曲げる。
通常はそれで終わりだが、ここから腐るからとハスの間を板金しインナーフェンダーを作って処理。
FRPフェンダーは面出しこちらもギリギリ耳をカット、リベット撃ちだとダサいからとパネルボンドで貼り付け内部が空洞化だとたわんで割れるからとウレタンを注入。
ガソリンリッドが凹むのはカッコ悪いと言ってステーをワンオフしてツラに。
それを陰から見ていた社長がうずき出し参戦w
リアフェンダーを張った分、ドアとの段差が気に入らないと言い出し、ドアの耳を叩き出しツラに。。
サイドステップも歪だと言い出しフル加工。。
依頼者(アタシ)を無視して暴走を始める、職人爺さん2人w
一言クギを刺しやりたいようにやらせる事にした。
楽しそうな2人、昔は様々なヤバいボディをハンドメイドで作り出したと聞いている。
今は会社を経営するだけでいっぱいいっぱい・・直すだけの仕事はつまらんし、綺麗に直してもまたすぐ壊すと嘆いていたのも知っている。
どんなボディになるか想像もつかないが今は任せる事にした。
出来たボディは・・
フェンダー貼ったのが分かるのはテールランプの横が少し厚いくらいw
こうして出来上がったボディ。
フロントは純正バンパー+トラストリップ+ワンオフアンダーパネル
フロントのダウンフォースは素晴らしかったが、リアが暴れる。
デカいウイングは趣味ではないのであれこれ探すと
バリス ハイパーナローZN6にたどり着いた。
コレでリアのダウンフォースが足らなきゃデュフィーザー入れれば良いのでこいつに決めた。
やはりダウンフォース足らなかったw
34GT-Rを加工も考えた、だがハデになりすぎる、フロントとのバランスが取れない。
そこで市販品をチョイス。
結果、ダウンフォースはかなり上がった。
燃費は一気に1.2km/L悪くなったが高速域は最高になった。
だが、問題もある。
工場長は既に引退、店は新たな仕事を受けていない。
クラッシュしたら直す場所がない、事実試しに違う板金屋さんに話したら既に7軒断られている。
職人2人が最後に意地で作ったボディ、予算は最初提示した4倍になったが話し合いで折り合い爆安になった。
今はクルマを見るたび職人はすごいなと改めてマジマジ思う。
ちなみに作って4年経ったが腐食や割れなど一切見られない。
日本の職人は世界一だとあらためて思う今日この頃、職人爺さんにカンパイ♪