過去乗ってきた車はまず“エンジンありき、性能ありき”で作ってきた。
だが今回のシルビアさんはいつもと違うアプローチで行こうと決めていた。
自分的にSRエンジンは、ほぼ出尽くした感がある。
あっ!決してSRがダメではないですよ、でも仕様によって大まかなの馬力とトルクは計算できる。
SRエンジンは面白い・・・出た当時はそうは思っていなかったけどw
エンジンの耐久性を考えなければ800psとか900psはイケる。
しかしS15の6速を使う以上、破断限界は400ps~450ps
車重を考えると・・・ウエイトレシオ3kg/psが限界。
確かに過去、嫁の乗るS13は1,100kg 683ps パワーウエイトレシオ1.7kg台。
当時のNAにレギュレーションが変わったF1が1.5kg台だった事を考えれば、
これはもう尋常な世界ではない・・・だが仕様がゼロヨンだったので普通に使っていた。
今回は仕様もカテゴリーも全く違う。
ステージはサーキット&ストリート、極端な軽量化は無しと考えれば
馬力が上げられない分、車体重量を落とすことが第一にはなる。
しかしS15は・・・S13に比べ車重を落としにくい。
鉄板の重さ厚さは違うしサイドシルの構造も複雑で13の倍の重量はある。
確かに強度が高いと言えばそうなのかもしれないが、
走る為の強度ではなく、安全のための強度・・ストリートを考えれば致し方ないと思うが、
ノーマルで走ってみての感じだが・・・車が重い。
色々な部分を検証し最善の方向を考えだした結論・・・
“空気を味方にする”
これがいつもと違う方向の始まり。
実は以前、VOLTEXの社長とお話しする機会が有った時、空力についてあれこれ聞いていた。
その中でGTウイングでは無く、フロアの流れとタイヤハウスの空気について面白い話が聞けた。
その頃から空気の流れについて自分なりに勉強してきた。
確かにストックのボディで完璧に空力を考えるのは難しい。
ストリートでWタイムアタックマシンのような空力ボディは・・・歳を考えてもムリw
そこでスットックボディのまま上限(出力、トルク、速度)を決め一つづつテストする事にしてみた。
実は今回、ひょんな事からオイルパンが手に入った。
うちのシルビアさんは購入時からオイルパンが凹んでおり、
かなり気にしていたのだが、どこのを使うか考えていた所に、
知り合いから「使って無いのが有るけど要る?」と話が合った。
要る!と二つ返事で格安で譲って頂き早速交換。
幸いオイルストレーナーに影響するような場所ではなかったが、
それより・・・コレでアレに着手できる方が大きかった。
空力を考えていくうちに「前からひとつづつ」やっていく事に決めていた。
まず着手するのは・・・フロントアンダーパネル。
オイルパンが欲しかったのはサービスホールの位置の関係から。
JUNの汎用品を取り寄せ、仮位置で仮固定、バンパーに合わせてサイズを調整しカット。
FRPのタワミを見ながらセンターから一か所ずつ固定していきます。
アンダーパネルは下に回り込んだ空気を使いドラッグを発生させ路面に車体をくっつける。
それに伴い少ない出力で速度を上げ、エンジンやミッションの負担を減らすのが目的。
問題はタイヤハウス内に流れ込む空気、効率よく抜かなければ車体を持ち上げてしまう。
だが、まずはアンダーパネルの効果を見て対策していく方法で行く。
幸いJUNの汎用アンダーパネルにはレーキやらフィンが付いてくる。
この取り付け位置でもセッティングは変わるのでいろいろ試してみようと思う。
そもそも以前からフロントの設置感無さに悩まされていたシルビアさん。
アームやらシャーシやらサスペンションやらで対策は出来るのだが、
後で空力をやって全て作り直す必要が出てくるのが嫌で、今回は空力を含むボディから作っていく。
かなり力が掛かるのでステーを何本か入れないとあかんだろうな。
空気の流れも考えないといかんし・・・一筋縄ではいかんなぁ。。
でも、仮でも着くと気分が盛り上がるw
さて・・・どの位パネルに負担がかかるのか・・・面白そうだw