お友達さんと話していて‘確かに複数要素が絡むので判断が難しい’と感じたのでアタシなりの判断方法を😅
エンジンの種類により異なるのであくまで参考にしてほしいのだけれど、M16Aの場合で書きます。
そもそもM16Aは‘オイルを食う’と聞いていたけれどうちの子は15万キロの時点で全く食わない。
ひょっとして‘部品が対策になってるのかな?’と感じたので、12万キロの時点で調べてみることにした。
オイルを食うのは2種類、下がり(ヘッドから下へ落ちる…吸い込むと言った方が良いのかな)と上がり(下から上に吸い上げたり負圧のクランクケースを加圧する)の二つ。
下がりはバルブシールやバルブステムとバルブガイドのクリアランスが大きくなり負圧で燃焼室にオイルを引き込み燃やす事。
上がりはピストンリングの張りがなくなりシールが低下、燃焼圧力がクランクケース側に掛かりヘッドからのオイル戻りを逆流してインマニをかいして燃焼室に入り込む事。
下がりは全てエンジン内部で起こるために気付きにくい、上がりは一部がエンジン外で起こるので判断基準がしやすいという特徴がある。
M16Aをバラして見ていくと意外にも普通w
ただ何点か‘今時のエンジンだなぁ’と思う箇所がある。
オクで買った1型8万キロエンジンのピストン、この年式のエンジンでピストンリング厚は1.0mmがトップとセカンドに使われている…これには驚いた。
シリンダーの精度やシリンダーブロックの剛性が低いとリングは間違いなくかじる、31スイフトのピストンが鍛造と聞いていたのは鍛造で無ければ精度が維持でき無かったからかもしれない。
一般市販向けのエンジンのピストンリングなら耐久性を考えて1.2&1.2か1.5&1.5が妥当だろうけれど1.0&1.0にしたのはどうしてもレスポンスを上げたかったからなのか?
一部の社外鍛造ピストンリングでは1.0mm厚のリングは採用されてはいるが量産でこの厚さを使っているのはあまり見ない。
同年代の1NZも1.2mmだったはず(バラしたのはかなり前なのでいまいち記憶が…)、SR20VE N1でもRB26 N1でも1.2mm…やるなスズキw
でもコレは諸刃の剣、レスポンスは得られるものの量産品で精度が保てるのか?少々疑問が残る…事実8万キロ程度で
セカンドとオイルリング間に吹き抜けは見られないものの、トップリングは軽く圧縮が漏れ燃焼痕がセカンドに近づいている、ピストンリングが燃焼圧に耐えられないと実圧縮にも影響を及ぼす。
うちの子は3型なのだがひょっとするとピストンリング自体の製造が変わっているのかな?
話がズレてしまったw
ではどうやって下がりと上がりを判断するのか?
一部がエンジン外を通る‘上がり’を判断基準にしてそちらが問題なければ‘下がり’を疑う、方法はこうだ…
(絵が下手ですいませんw)
オイルがどこから周り燃焼しているのか調べるため外部に旧車にはよく使われた‘セパレータ’を使う。
まずヘッドカバー(タペットカバー)からゴムホースでつながる部分の間にタンクをなるべく高い位置に設置。
この時、透明なホースを使うのが良いのだが注意が一つ、うちの子はマメに確認するのでシリコンホースを使うが、シリコンホースはオイルやガソリンに弱い、そのためマメにチェックと交換が必要。
ヘッドカバーのブローバイホース口は両方向に流れるのでタンクの下側、こうする事でタンクの中でオイルとガスを分離したものをエンジンに戻す。
PCVは一方通行なのでタンクの中心部へ配管しタンクからインマニに戻る場所はタンクの上側から配管、ホースが茶色くなればそこにオイルが通っている証拠となる。
タンクが設置難しい場合は
ゴムホースを一時的にシリコンにしたりしても分かりやすいのだが負圧が高いエンジンだとPCV側から回り込みやすく判断はちょい難しくなる。
以前K20Aのマニを外した際、マニの中はオイルマルケ💧
キャッチタンクが着いていたけれどそっちのホースは全く変色なし、試しにPCV側をタンクに入れたらミルミル色が変わってクランクケースに内圧が掛かっている事が判明、圧縮を測ったら正常値だったため冷間時のシリンダークリアランスが大きいと判断、暖気をしっかりしてもらう事で対処した事案もある。
どちらにしても判断が難しいエンジン、唯一‘外から内部が確認できるプラグ’チェックなどを駆使してオーバーホール時期を逃さないようにしてほしい。
クランクケースにもヘッドカバー内にも圧がかかればポンピングロスや細かい劣化を起こす、エンジンは‘いかにぶっ壊れる前に気づき手を入れるか?’でコストを抑えられるので、異変に気づいて上げれるのはオーナーだけですから😊
Posted at 2022/08/12 09:43:08 | |
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