
皆さん、こんばんは。
昔から「暑さ寒さも彼岸まで」とよくいったもので、今日の彼岸の中日に季節が変わりましたね。2200現在の私の住まう京都府南部地域23.0℃です。
明日の京都予想最高気温は30℃くらいと5~6℃下がりそうで、これならバイク乗れそうです。😊
昨日は、初めて石川県の日本自動車博物館に行ってきました。
みなさん一度は行ったことがお有りと思います。
私なりの視点で紹介します。
帝国陸軍の貴重な実物が展示されています。
くろがね四起、正式には九五式(きゅーごーしき)小型乗用車。

(出展:Wikipediaより 当時の写真)

パネル展示にあるとおり、米国のジープより6年も前に完成していた、悪路走破用軍用車両です。
帝国陸軍は作戦展開上、必要となる機動性に優れ、不整地走行性に富む四輪駆動車を渇望し、偵察(斥候)、連絡(伝令)、人員輸送用車輌の開発を各民間自動車メーカーに依頼、研究させ日本内燃機(現:日産工機)が評価優秀で制式採用され、昭和11年(1936)から量産されました。

なぜこのように階段状の展示台の上に展示しているのか?(天井ぎりぎり)
説明の写真パネルで合点がいきました。

四輪駆動の走破性を披露すべく、昭和12年12月12日皇族の朝香宮鳩彦中将殿下(当時上海派遣軍司令官)に仮設階段を踏破する実走披露する写真。
階段状の展示は、この写真の再現だったんですね。
展示への初代館長の情熱が伝わる良い展示でした。
YouTubeを探すと熱心な方々が、くろがね四起を再生すべく頑張られています。
凄いですね~。実働にこぎ着けています!!

方向指示器は手動式でオレンジの指示板が出る仕組み。
これ、私が小さい頃(昭和四〇年台)はまだ公道で見たような記憶があります・・・。
よく見るとワイヤーが二本見えますので、自転車の変速機のように押し引きで動作させていたのでしょうか。

写真ではわかりにくいですが、フロント下部のサスペンション(懸架方式)をよーく見ると板バネ(リーフスプリング)ではなく、コイルスプリング支持で今のダブルウィッシュボーンと同じ独立懸架式になっています!凄い・・・。
リアは板バネです。
別の展示スペースには九四式六輪自動貨車もありました。

良好な保存状態の実物ですが、後輪は二軸では無く一軸に改造されています。
後軸四輪の四輪駆動ですが、履帯(りたい:キャタピラ)を装着することもできたそうです。ドイツ国防軍の8tハーフトラックSd.Kfz.7と一緒や~。

九四式ですので、紀元2600年(昭和15年)が零式ですからそれの六年前で昭和9年の制式ですね。
製作は自動車工業(株)、現:いすゞ自動車ですね。いすゞ・・・ええですね~昔の匂いプンプンします。
私の小さい頃、親父が乗っていたいすゞの8tトラックのエンブレムはこれでした。

いすゞを囲う模様は、伊勢神宮の五十鈴川の12のさざ波ということらしいですね。
凄い伝統やな~。
帝国陸軍 フォードBB型トラック。

貴重な実車です。

しかし、側面の 京都 第八師団 は存在しません。
正確には、八師団は青森県弘前。京都には第一六師団(伏見)がありました。
脱線しますが・・・。
京都一六師団司令部庁舎は現存しています。(学校法人聖母女学院本館)
帝国陸軍 シボレートラック。

こちらもよく保存された、実車ですね。

側面には、第四師団(大阪)。正解!
大阪の第四師団司令部は大阪城内天守閣、南東すぐにある現:ミライザ大阪城。
当時の司令部庁舎が現存しています。
またまた脱線しますが・・・。😊

第四師団司令部庁舎→中部防衛司令部庁舎→第一五方面軍兼中部軍管区司令部庁舎
日本自動車博物館は今回、はじめて訪問させていただきました。
車愛好家には、定番のスポットでしょう。
中でも軍用車両についても、貴重な実車があることに感動しております。
最初に紹介したくろがね四起など、なにかと模倣の天才と揶揄される日本人ですが、改良を重ね最善を尽くす日本人の本領を発揮した、車輌ではないでしょうか。
ほんと、今更ながら日本人の研究する姿勢に敬意を表します。(昔も今も)
😊👍
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Posted at
2024/09/22 23:52:40