
皆さん、こんばんは。
今日の京都府南部地域は、朝から晴れて洗濯日和でした。
最近洗濯物を干すのを仰せつかっておりまして、気持ちよい朝日を浴びながら労働。
夕方の雨降る前に取り込み完了。💦
私には衝撃のニュースです。
1985年カワサキから有力、カワサキショップなどに販売斡旋されたレースキット組込コンプリート車のGPZ400RがYahoo!オークションに出品されていました。
もう実車は出てこないやろなーと思ってましたら、貴重な車輌が昨年11月に出品。

相次ぐ転倒でボコボコですが、正真正銘の本物です。(コンプリート車)
落札価格:479,000円
開始価格:148,000円
開始日時:2024年11月11日
出品地域:滋賀県
お隣滋賀県の、とある工場の片隅に忘れられた存在で40年弱眠っていたらしい。
ちなみに、落札者は私じゃないですよ~。LIVEで気がつかず、残念!😂
表題の、カワサキ 1986 TT-Ⅲ Formula GPZ400Rレース用コンプリート車を
改めて説明しますと、当時バイクブームの爆発的影響でレース参戦者がうなぎ登りに増え、各メーカーはキットパーツを販売していました。
それらのキットパーツに加え、メーカー自らがフレーム補強やエンジン内部の特殊パーツまで、手を加えられたレース専用車を30台の限定で1985年後半にカワサキから全国のカワサキ系特約店に販売されました。
(当時の雑誌がこの車輌をテストした記事を、以前にUPしていますので、ページ下部の関連情報URLからご覧ください。)
この車輌を見て、まず考えたのは、誰が乗ってた車輌やろ~??ということ。
私も1985年、1986年とノービスTTF-3クラスでレース活動やってましたので、だいたいどこの誰が、このコンプリート車を乗っていたのを、記憶が薄くなりましたが、まだ覚えています。
WESTというステッカーがありますが?・・・記憶に無いな~。
タンクに大きな矢印ステッカーが剥がされた跡があります。
これ見た覚えが微かにあるような・・・・?どこのチームやったかな~?
上の写真から特徴を確認すると、すぐ分かるのはダウンハンドルにしていますね。
1986年の4時間耐久予選でかなりの台数のGPZ400Rカワサキコンプリート車が出走していましたが、ダウンハンドルにしていたのは、月木レーシングの車輌1台のみ。まぁーその後のレース活動もしているでしょうから、それだけでは誰の車輌かはわかりませんね。
では特徴を確認します。フレームから。

メインフレームの下に補強の同じ角パイプがヘッドからバコーンと入っています。
これがカワサキコンプリート車の証し。
反対側。

タンクの損傷が痛々しいですね~。燃料キャップは耐久仕様ではないですね。
メインパイプのヘッド側にも上部にプレートを綺麗に溶接補強しています。
ハイスロにレース用メーター。
フレームヘッド廻り。
リヤフレーム廻り。

フレームの後端カット、オイルキャッチタンクもカワサキ純正。
足回り、フロントから。

マービックホイールですね~。当時貧乏ノービスライダーでしたので、このホイールはみんなの羨望の的でした。ダイマグでも高かったのに、その上でしたから。

このディスクプレート・・・。カワサキワークス製でっせ~!
これを見て、大体誰が乗ってたか、数人に絞られました。
早いやっちゃとチームグリーンから認められると、これ使うか~?言うてKRのお下がりを貰えます。(限られた早いライダー)
キャリパーは市販のロッキードの大径シングルポット。
フロントフォークはGPZ600R用。アウターパイプ前面下端のアンチノーズダイブ機構は上部に蓋をされてキャンセルされています。
反対側。

左側にディスクプレートがありません。
カワサキコンプリート車は普通ダブルディスクでした。
それをシングルにするということは、車体重量を軽くするか、ブレーキ強化か。
シングルにしていたライダーを私は知っています。あの人のか??
サブフレームの下はサブラジエーターです。これもレース専用車として追加。
リア廻り。

フロント同様マービックのホイールです。純正色のゴールドのままですね。
ディスクも変更していますが、ワークス製か?キャリパーはブレンボ。
マフラーは三恵技研で、これもコンプリート車のポイント。
この当時はチームグリーンもサンケイ製です。ホンダの純正マフラーもよく見れば三恵技研製だったりします。
反対側。

スイングアーム下にサブフレームを補強しています。それとレーシングスタンド掛ける用のダボを溶接。
ステップです。

ゴム巻きの可倒式です。これが動くのでテープでぐるぐる巻きにしているライダーもいてましたね。
反対側。

ノーマルからかなり後退、UPしています。
カウル類。

SPOTのステッカーがありますので、SPOT製でしょう。
当時GPZ用は無かったように思いますので、形からFZR用でしょうね。
リアシートがレース用シングルシートに変更されています。

カワサキワークスKR1000耐久レース用のシートカウルですね。
リア両端に赤いテールランプが仕込めるように、掘り込みがあるタイプ。
燃料タンク上に沢山のレース車検のステッカーが見えます。
1986年から1987年頃までレース活動されていたんでしょうね。
チームを示すステッカーが無いな~と思ってた所、シートカウルに剥がした跡が。

剥がしたステッカーの跡をよーく見ると、「KYOTO BOBCAT」。
出ました~! (元)京都ボブキャットの車輌ですや~ん。
ボブキャットと言えば、志賀さん。
85、86年当時カワサキのプライベーターで一番早いと、言われていた一人です。
たしか、1986年の鈴鹿4時間耐久でチームグリーンから決勝に出場した、後のカワサキワークスライダー塚本昭一選手のセカンドライダーに選ばれていたのが、転倒で急遽交代されたと聞きました。
私が1986年の4耐に出場すべく、カワサキ主催の鈴鹿サーキットフルコースを使っての事前テストにCBR400Fで参加したとき、京都ボブキャットの志賀さんをはじめ、プロショップKiyo、ミスターヒロ、月木レーシング、山科カワサキ、姫路カワサキ、カメイレーシングなど当時有力プライベーター&カワサキ特約店も参加していました。
カワサキの準ワークス(当時ワークス活動休止中)、チームグリーンとプライベーターの貸し切り走行でしたので、チーム員と共に他のチームへ偵察して、どんなパーツ使っているのか、情報共有してました。
その中で、ここに掲載した、フロントブレーキがシングルディスクの車輌が一台だけありました。
それが、京都ボブキャットの志賀さんのマシンでした。
この時のパドックの噂では、志賀さんのマシンはむちゃむちゃ軽いらしい!
この車輌が私が当時見た車輌かどうか、定かでありませんが・・・。
この朽ちかけた、私としては貴重なレース車輌を落札された方はどんな方でしょうね~。気になります。まさかみん友さんでは無いでしょうね~。😊
朽ちかけてはいますが、見たところ室内のほったらかし保管みたいですし、40年弱経過していようが、フレームさえ腐食していなければ、再生は可能でしょうね。
どなた様か知れませんが、是非再生させた姿を、このみんカラにUPして欲しいです。神戸のカワサキワールドに展示されたりして・・・!
このレース車を見て、学生時代最後の夏(1986年)をおもいっきり、バイクレースに打ち込んだあの日に会えたような感動を覚えました~。
😊👍