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2016年12月25日

白糠線路盤跡を訪ねて 其の3(上茶路駅)


今やこんな原野に放置されているようですが、かつて上茶路炭鉱の炭住街だったのに・・・。
人が集まり、賑わった場所。
その頼みの綱の炭鉱が無ければ人は去る。
仕事が無ければ生きていけませんからね・・・・。







森の中の駅。
でも現役であれば絶対にありえない。

とはいえ綺麗に残っています。
それも其のはず。
廃止後には軌道自転車に乗れる、遊べる場所でした。
また定期的に草刈をしているからこそのコンディション(状況証拠からの推測)。
地元の方には頭が下がります。







かつて石炭列車も通った駅。
上茶路炭鉱がもっと早くできていれば・・・・・。
でも炭層が思ったより薄く、大規模採炭が難しかったとも。
そうであれば思いのほか白糠の炭田は寿命が短かったと思われます。







木の生長度合い。
廃止後30年以上経過していますので相応です。

レールが残っているのが嬉しい。
現役当時のものではないかと思いますが・・・・・。







駅名の看板。
綺麗過ぎます。

古臭い感じを出す為に、いくつか造ってそこらへんに放置して20年位して付ければ完璧。
偽者でも其れ位気合を入れて・・・・・、有料じゃないから無理か・・・・。
でもそれであれば、間違いなく完璧なんですよね・・・・。







気動車がアイドリングで発車を待つ。
そんな日常の景色があったのも30年以上前のこと。







綺麗なホームです。
ここを石炭列車が通っていたなんて、今だけを見れば信じ難いものです。

白糠線が開通した事で炭鉱開発にも拍車がかかりました。
でも時代の流れには逆らえず、皆が皆揃って閉山に追い込まれました。
最後発の上茶路炭鉱は開発許可が昭和39年、閉山が昭和45年。

見込まれた炭層が思いのほか薄く、大規模採炭が出来なかった事が致命的かと。
炭層が厚ければ、大規模採炭が出来ていれば・・・・。
もしかしてコールマインのように生き残ったのかも・・・・・・・・。
コールマインもまた、炭層が厚く大規模採炭向きであることが生き残った最大の理由でしょう。

それに比べて夕張はガスが多く褶曲、羽幌も採炭で断層にぶち当たりそれが致命傷になりましたし・・・・・。
炭鉱、特にビルド鉱であっても実際に掘ってみないと難しいこのなのですね。







森の中に伸びるレール。
そのまま朽ち果てるのでしょうが・・・・・・。
炭鉱を支えた鉄路に敬意を払いたいと思います。







此処だけを見て、ここにかつて駅があったなんて信じられませんね・・・・・・。







木々に埋もれるレール。
まさに草生す屍。







軌道自転車用なので凄く急に曲がります。
本来の鉄道では脱線してしまいますからね・・・・・・・。







この踏み切りは警報機がありませんので車両は12月20日から4月10日まで通行止め、という意味の看板のようです。







信号が明後日の方向を向いてます。
廃止時に処理されたのでしょう。
信号機器関連の収納の金庫も、お約束で開けられていました。







白糠の大地に朽ち果てるのは当分先。
私の方が先でしょう・・・・。







折れた電柱。
これもまた、そのままでしょうね・・・・・・。







まっすぐ伸びるレール。
開業時はヤードもあり、石炭列車が所狭しと止まっていたことでしょうが・・・・・・。
今はそのヤードも無く、往時の息吹を感じられる遺留品が少なくなりました。







こんな感じの原生林を見ながら、ボックスシートでたらたらしてみたかった・・・・・。







ホームも待合の屋根もある。
廃駅になって30年経っても、よくぞ残ったものです。







本当に綺麗な駅ですね・・・・・・。
たとえ廃であっても。







あまりの美を感じるホームと屋根ゆえに・・・・・・。
もう夢中でシャッターを切るしかありませんよね。







ホームの上から。
列車を待つ客のつもりで・・・。

なんて穏やかな駅だろう。
たおやかな空気に包まれた上茶路駅。

戦い抜いたゆえに廃止され、武人とも取れますが・・・・。
この空気感から、たおやかな駅、が一番の表現と思います。






かつての輝きはこの大地には無いけど・・・・。
でも、かつて一時であっても輝いた時期があった。
その事を伝えるために・・・・。
いつまでも残して欲しいものです。







こんな無人地帯によくぞ鉄道を敷いたものです。
が、政治的理由が大きいのかと。
でなければ炭鉱が斜陽化した時に上茶路炭鉱の開発許可が下りたりしないでしょうし・・・・。
また炭鉱の閉山による雇用の受け皿として・・・・・・。
炭鉱が上手く回ったらラッキー、それなら路線を残せるじゃん!。

そんな事でかき回され、あわただしく開通し、あっという間に廃止になって・・・・・。
気の毒な路線です。
美幸線も過疎地帯ですし我田引水ならぬ我田引鉄の陳情が行き過ぎたものですね・・・・。
票欲しさに・・・・・・・・。







ここ、この上茶路駅で石炭列車を見てみたかったものです。
そんなに広大ではないけれど、10万トンくらいは出炭していましたし・・・・。
雄別系の炭鉱として大きかったことでしょう。

その期待を大きく裏切る結果の為、僅か6年で閉山。
その事実から、目論見を大きく下回ったことの裏づけかと。
ブログ一覧 | 北の国の鉄道 | 日記
Posted at 2016/12/25 14:34:47

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この記事へのコメント

2016年12月25日 15:02
日本の炭鉱の衰退は、日本特有の事情も
絡んでいるようですね。
海外は火力発電所が必ずしも海沿いにないとか。
産出拠点と火力発電所が近接していれば
それだけコストも経済規模的にもメリットがある。
ところが日本は国土の特性上、陸路で輸送して
海岸エリアの都市を経由して流通・消費する。
海外から安い資源が入ってくると、内陸の
不便な土地で採掘・輸送する手間が省けます。
経済発展が進めば消費が増え、国際化が進めば
より低コストで豊富な海外資源に目が行きます。

日本の鉄道はそこまで見込んで作られて
いなかったのかと。いや、反対に考えれば見越して
作っていたかもしれないし衰退も解っていたはず。
当時の政治家が楽観視して計画したものが多い。
利権重視で、引退後のツケは考えていない。
築地の移転とかオリンピック誘致を見れば、
21世紀の現代だって何も変わってません。
でもそれをやらないと資源のないこの国は
回転する力も得られないという現実。
昔も今も、強力な国力がないのですから。

鉄道の遺構はついつい気にはするんですが、
その場でちょっと眺て納得してしまいます。
私は生きているものでないとダメなのです。
遺構から30年前の空気や姿を汲み取ったり
その気配を探し出す力がないようです。
創造は好きでも想像力がない。
昔から歴史より地理が得意なのもそのせいかも。
現役の路線が消え続けて、寂しくなります。
私が鉄道を追っかけてた時には活気がありました。
手元の時刻表を見れば白糠線はもちろん、
天北線も士幌線も広尾線も涌網線も万字線もある。
あの頃なんでブルトレだけ見てたんですかね。
考えてみればそんな自分に気づいて失望して、
鉄道への興味を捨ててしまったのかもしれません。
コメントへの返答
2016年12月25日 22:39
こんばんは。

炭鉱の衰退は仰るような事情、坑道堀りの高いコスト、エネルギー政策の転換、トドメはビルド鉱(最新鋭設備の炭鉱)の相次ぐ事故。
高いコストの坑道掘りでは海外からの原料炭には敵いません。
コールマインは大規模な機械化が出来たからこそ残った炭鉱です。

産地で消費すれば・・・ですがそうならないのがこの国の不思議なところ。
火力等の発電であれば産地に近い場所に造ればよいのに・・・・と思います。

鉄道は見切り発車で造り始めたところが多数です。
佐久間線、飯田と中津川を結ぶ路線、名羽線、美幸線などなど・・・・・・。
多分いけるでしょ、と計画して造り始めたものの、ヤバくないかい?・・・・・、と冷静になって造ったものを放棄したり・・・・。
利権絡みが大半と思います。

かなり楽観視して利権絡みでエイヤ!とやって、ふと気が付くと鉄道そのものが以外に儲かっていなくて・・・・・。
北海道で特に白糠線は炭鉱失業者救済事業的な側面が時代的に大きかったと思います。
だから急転直下で伸延が決まったり・・・・。

衰退は分かっていたし、多分思ったよりも出炭も少ない。
だからこそ上茶路炭鉱なんて6年ほどですよ。
設備の投資を考えたら40年くらいは稼動しないと駄目でしょう。
斜陽化していた、起爆剤で一気に機械化して掘れると見越したけど、あっれ~・・おかしいなぁ・・・・・・・、で短期間で閉山。

オリンピックも酷いものですね。
こんなニュースが海外に発信されること。
恥ずかしい国ですね、この国は。

きむらさんは生きているもの。
私は死んだもの。
互いに見たいものが対極ですが、それだからこそお付き合いいただいているのかもしれません。

僅か3歳位の頃から廃変電所といったモノに執着している、相当変な子供でした。
だからこそ、今のこういう活動があるわけで・・・・。

過去を想像し、その場で時間旅行をする。
こんな風であったのか、こうかな・・・・という感じでいつも見ています。
特に鉄道の遺構は当時の輝きを想像して、こうかな・・・・・、とか。
なかなか写真が出てこないものばかりですが、出てきて想像とドンピシャだと驚きと嬉しさとで一杯になります。
死んだモノたち。
その残留する何か、を感じる為に行きます。
過去を思い、今を見て感じる何か。
其れを得るための取材で、正確な裏づけはあまり取りません。
古きを知る事で得られる何か、を求めているだけですので。

かつて鉄と呼ばれる分野にいました。
が、品の無いことこの上ない方が余りに多くて嫌になり足を洗いました。
鉄道写真というジャンルは間違いなく・・・。

ただ鉄道は撮ります。
けど、仕方なく駅などで撮ると間違いなく嫌な思いをします。
自分さえ良ければいい、という輩が多すぎます。
人のポイントをけちょんけちょんにけなす人も居るのですが、逆光を生かせないベタ順光しか撮らぬヤツには云われたくありませんね。
逆光だからこそ、の写真もあるのですが、こういう輩と何故か高い確率で遭遇するので、結構ブチ切れながら撮って居る事が多いです。

かつてはそれなりの仁義があり、そっと後ろに並んで何とか抜いた(上手に切り取って撮影すること)ものです。
最近の方々、もちろん一部でしょうがあまりに酷いもので、辟易するものですからあまり鉄道写真と呼ばれるような写真はあまり撮りません。
鉄道、というモノはとても好きなのですが・・・・。
2016年12月25日 21:18
このような所に線路やホームが残っているなんて
素敵な風景ですだと思えます。
ただ札幌近郊以外は急激な過疎化が進んでいる北海道
お年寄りばかりの限界集落や無人地帯と化した消滅集落
数十年後には札幌以外は明治初期のように戻るかもしれません。
コメントへの返答
2016年12月25日 22:12
こんばんは。
このような場所に残る駅やホーム。
驚きとある種の感動を禁じえません。

仰るとおり、札幌に一極集中が激しいかと思います。
札幌、旭川といった大きな都市の間の町は消滅してしまうかもしれませんね。
閉校につぐ閉校、子供がいない。
お年寄りばかりでは町は成り立ちませんので限界集落化が激しくなると思います。

開拓前のような状態、100年後にはそうなっているかもしれません。
色々と生き辛い世の中の行く末を見るようで哀しく、辛いですね。


プロフィール

「パワハラ http://cvw.jp/b/331167/48448952/
何シテル?   05/24 23:56
正式名称:風越 龍(ふうえつ りゅう)です。 写真(もっと技術が欲しい・・・)とステアリングを握って出かける事が3度の飯より好きです。車はテリオスが初です...
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