『What the new Ford Puma Rally1 Puma wing is all about』
長い間待ち望まれていた、フォード プーマ Rally1の新型リアウィングが、ついにラリー・クロアチアのマシンに装着される
2023年のラリー・ポルトガル以降、いくつかのイベント前のテストで見られたが、さまざまな路面でテストされていたが、ホモロゲーション用のジョーカーが利用可能になるまで、導入は延期されていた
アドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア、フォード プーマ Rally1、2024年ラリー・クロアチアのプレイベントテスト
新型ウイングの主な変更点は、リアウイングの側面面積を増やす2つの垂直フィンの追加
新型(左)と旧型(右)のフォード プーマ Rally1リアウイング 比較画像
これは、マシンがコーナリング中にドリフトすると、反対方向に流れる空気(下の画像の赤い矢印で表されている横風)に垂直フィンがさらされる事で、マシンの後部の横方向の動きを穏やかにして過度のオーバーステアを回避し、ドライバビリティを向上させる事を意味します
トヨタ GR ヤリスRally1とヒョンデ i20 N Rally1は、同じ目的で現行バージョンのリアウィングにバーティカルフィンを搭載しているため、バーティカルフィンの追加は珍しい事ではありません
トヨタGRヤリスラリー1(左)とヒュンダイi20 N Rally1(右)のリアウィング
軽量化の為か、下部のウイングに取り付けられるているが、上部ウイングとは接続されていない
しかしバーティカルフィンの追加は、リアウィングの側面面積が増加による空気抵抗の増加も生み出す
フォード プーマ Rally1、2024年ラリー・クロアチアのプレイベントテスト
一方、マシンが直線を走行する時は、バーティカルフィンが独自の整流を形成するため、ダウンフォースが増加する可能性があります
フォード プーマ Rally1のリアウィングの新バージョン(左)と旧バージョン(右)
プーマのリアウイングに導入された2つ目の変更は、エンドプレートの前部取り付け位置の変更で、目的はウイング下部により多くの空気を流す事です
この変更の理由として考えられるのは、ウイング下部に流れるエアがバーティカルフィンによって流量並びに流速の低下が見られ、これらのエリアにより多くのエアを流して流速を上げ、追加されたバーティカルフィンの存在によって生じたダウンフォースの低下を補う事を目的とみられる
アドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア、フォード プーマ Rally1、2024年ラリー・クロアチアのプレイベントテスト
バーティカルフィンの追加はコーナリング中のマシンの安定性を向上させ、エンドプレートの前部取り付け位置の変更はダウンフォースの低下を補い、マシンをより速く、より安定させる
M-Sport Rally 1 - WRC Croatia 2024 - Event Test
今季は目覚ましい活躍を見せているフルモーが、アップグレードされたマシンでどんな走りを見せてくれるのか楽しみですよね
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Posted at
2024/04/17 06:39:07