2024年08月30日
今日は、新しい話は何も無い。今までのブログを整理してまとめ、特に4のインジェクターの問題には補償のあるうちに無償交換へ持ち込まないと難しいと思いますので、中古を買った方はインジェクター貯金が必要でしょう。
埼玉55もインジェクター貯金が20万円溜まりましたが冷蔵庫が壊れてしまい吹っ飛びました。
DPF再生間隔が短いのは
1.チョイ乗りが多い
2.DPFが詰まっている
3.インマニや潜望鏡が詰まっている
4.インジェクターに問題がある
5.各種センサーに問題がある
6.走り方、エンジンの回し方でDOC温度が上がっていない
この内、2と3と4がよく語られる部分です。1~6すべての対策をすることがポイントですが、結論を先に言うと、本格的に悪くなったものは交換しないと直りませんね。こんな事を言うと怒られますが。
●2.DPFについて
油性(エンジンオイル由来、軽油由来)のものとアッシュがありますが、SP規格のDL-1やC3を使っている限りアッシュよりは油性の物が多いと思われます。
SP規格はCa系を減らしMg系の添加剤を増やした規格のため問題となるCaSO4量は抑えられている。
そのため、アッシュで詰まる事は想定外で油性の詰まりが問題となり、アッシュフリーを求める流れにはならない。仮にアッシュフリーのDL-1が出ても、油性の詰まりでDPFが詰まるという事になります。
この問題をピストンリング廻りの汚れに着目してそれを取ろうとする考え方がありますが、効果は2つ。オイル上がりの量を減らすことと、ブローバイガスの量を抑える。
ワコーズが言うにはピストントップランドの汚れは3000キロ毎にF-1を2本入れろという事で、大事なことですがコストも手間も忙しい話になり一般的には実行しきれません。
もう一つは希釈した軽油の成分が蒸発してオイルミストのごとくインマニに廻って行きます。当然DPFまで回ります。こればかりはどうやっても防ぎようが無い部分なので、希釈を防ぐ、希釈したらとっととオイル交換をする事に尽きます。
ピストンリング廻りの汚れで手っ取り早いのは金谷オートサービスのTEREXSでしょう。近所なので機会があれば行ってみたいところです
●3.インマニについて
色々業者や手掘りがあるので、定期的にやる必要があります。エアコン等無負荷状態のISV開度をチェックしていると詰まり具合が解ります。2は新品、2.7は優秀、3.1はちょいつまり、3.5は要お掃除、4~はインマニの手掘りか業者
効果は空燃比の補正とEGRレートが適正化されるので、PCI燃焼には重要な要素となります
●4.インジェクターについて
これが最も手ごわい部分で、10万キロを過ぎた個体では、燃料タンクに入れる市販のインジェクタークリーナーレベルでは結局のところの効果は弱くて続かない。やるなら一式交換でしょう。
マルチサーブとかリキモリとか原液の循環施工がありますが、本来5万キロあたりから年1回程度やる代物であり、15万キロとか走ってから掛けてもやや改善というレベルではないか?その後が重要です。
掛けた途端に特殊潤滑領域に入り、微振動が消え、恐ろしいほどエンジンが軽く回りますが、100キロも走れば特殊潤滑領域が終わり、普通の潤滑領域に戻ります。これを感違いして素晴らしいとの口コミが多いのですが、すぐに元に戻って行きます。RMC-3Eを施工された経験のある方は特殊潤滑領域が解るハズです。
過去にブログで既報していますが、デンソーテクニカルレビュー Vol.20 2015の「ディーゼルインジェクター内部デポジットの付着メカニズム」に詳しく書かれている。
インジェクターの基材(金属)の酸化深度が問題で、5nm→15nmと金属基材の酸化が進みますが、そうなると軽油中の高温高圧下で析出する成分が物理的に付着しやすくなり、取っても取ってもすぐに(3000キロ程度)堆積し始めるようです。
それを防ぐためにDLC加工を施していますが、これも徐々に摩耗して10万キロを超えると怪しいのではないかと考えております。永遠に持つものは地球上に存在しません。このあたりが10万キロ補償の壁でしょうか。
だからインジェクタークリーナー系のケミカルはしばらく持つが、ぶり返してくる事になります。それを踏まえて交換しないのなら、継続的対策を組み立てる必要がある事になります。
何か他に効果的な事は無いのか考えてみたい所です
●5.センサーは
10~15万キロの間に、打ち替えするのが賢明。コツコツやりましょう。
個体差がある話しですが今までの知見をまとめるとこんなふうに考えております。😋
Posted at 2024/08/30 20:28:58 | |
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インジェクター | 日記