
横浜に住んでいる頃にはあまり意識がなかったのですが、栃木に住むようになってから関東平野の広さを実感するようになりました。
まずは、関東全域をカバーする地図から。

宇都宮は、関東平野の東西の中心あたりのほぼ北の端になります。この縮尺の地図にも一応宇都宮が書かれていますね。
こんなにも海から離れている内陸にあるのに、宇都宮中心部の標高は100mほどしかありません。
東方向は筑波山を南端に八溝山地があるため、海まで繋がっている感じはありませんが、南下する分にはずっと平野が続きます。海側から見ると川を遡るにつれわずかに標高を上げていき、宇都宮までも北上しているにも関わらず、横浜近郊の丘陵地よりも低いのです。
車で走る場合でいうと、東北自動車道は足尾山地の麓辺りを通っているので、渡良瀬川を渡るあたりまで平野感はありませんが、国道4号で南下するならばもう最初からずっと平地です。走っても走ってもどこまでも平地。さすが日本一広い平野です。
横浜に住んでいてこの辺りにたまに訪れていた頃には、行程の途中経路は記憶から飛んでしまう&遠い地の距離感は体感的に失われてしまうためだと思いますが、ここまでの広さを感じてはいませんでした。宇都宮に住んでからこの平野の広さを感じるようになりました。
さて、北関東3県を俯瞰すると、栃木県と群馬県は越後山脈の太平洋側にあたり、栃木県は半分が厳しい山を含む山で半分が平地、群馬県も山が厳しく2/3が山で1/3が平地、茨城県には高い山はあまりなくて1/3が山で2/3が平地でとにかく平地が広い、という印象ですね。栃木南部から茨城南部、群馬県の南東の突起から埼玉東部にかけてのエリアが、とにかく平らで広いと感じます。
等高線を色に変換した地図だとこうです。

ちょうどこの図の真ん中付近に、
先週末のツーリングで行った渡良瀬遊水地のハート型が見えますね。宇都宮はその北北東方向の上の方にありますが、東京湾から続くきれいなグラデーションが宇都宮まで繋がっていることが良くわかります。
県境を白線で描いた栃木県だけを見るとこんな感じ。

うん、やっぱり半分山で半分平野です。これからも想像できるように、栃木県は県内地域毎の気候差が強烈です。
ところで、東京に住んでいる人って、「関東平野って言うけれど案外平らではないよ」って思っている人が多い気がします。それは、東京の中心部である山手線の内側あたりって案外坂が多いからですよね。ちょっと調べると、そのあたりは武蔵野台地と東京低地の境目にあたるところで、河川と海の浸食で凸凹になったようです。上に載せた関東全域の等高色画像で見ても、緑と濃い緑とでグジュグジュしているのがわかります。マクロには平野の一部でしょうが、確かにちょっと平らじゃないですね、この絵で見ても坂が多くなりそうです。そこから東側には青色で示される標高が低すぎる感のある平らな東京低地が広がっているのとは対照的です。
以前に住んでいた横浜はというと、そもそも多摩丘陵の裾野にあたり平地はあまりないですよね。少し広めの領域を見たとしても険しい山はありませんが、基本的には海の近くまで起伏が大きい地形です。そういう地形に慣れていたので、栃木南部の広く平らな地形は、引っ越してきた当初は私には新鮮でした。
というか、そもそも私の生まれは山口県の瀬戸内側(周防灘側)です。山口県の等高色画像はこのとおり。

基本的には山が海に迫る地形で、川裾に狭い平野がちょこちょこと広がる感じが続きます。私は山も海も両方ともに近い環境で両方で遊んで育ちました。なのでより一層、山でも海でもない平地の広さを特別に感じ入るのかもしれません。
最後に:
「空が広い」平野を走るのはかなり爽快で気持ちいいものです。が、一方で、平らでまっすぐなところはドライブ的には退屈しがちですよね。でも大丈夫。栃木には山も丘陵地もありますから、両方楽しめます。でも海がないことは致命的かも‥‥ね。
ブログ一覧 | 日記
Posted at
2023/04/06 20:14:50