すっかり忘れていました。
ライカM3用のメガネ付きのレンズを紹介しましたね。
カメラに眼鏡をかけるなんて何ともユニークな発想です。
前回は右側の35ミリのズマロン…
もともと広角で50ミリまでしか対応していなかったM3のファインダーフレームを眼鏡をかけることによって50ミリを35ミリまで広げてしまおうと言うものでした。
当然、ファインダー像は元の像より広い範囲が見えるようになります。
んで、今回は左側の近接撮影機能の付いた50ミリのズミクロン…
M3と一緒に購入した標準レンズです。
眼鏡付きのズマロンは、一応M3専用のレンズなのですが、こちらはM3に限らずM4でもM5でも使用できます。
眼鏡の役割が違うのです。
ご覧のとおり、つまみがあって、メガネの部分を引っこ抜くことができるのですよ。
眼鏡を外してしまえば、ただの50ミリの標準レンズです。
この眼鏡を装着することによって、最短でも1メートル程度までしか寄れないレンジファインダーのズミクロンが、何と0.48メートルまで寄れるようになるのです。
画像のちょうど真ん中、ピントリングの根元に凸型の出っ張りがあって、0.9メートルのところでピントリングのボッチ(マイナスネジの下にある□)がぶつかってストップがかかるようになっているのがお分かりですか?
この状態からピントリングを回していけば、0.8、0.7と、レンズがせり出して0.48まで寄れるようになるわけです。
レンジファインダーカメラは、その構造上、レンズが捉える像とファインダー越しに見える像にズレ(パララックス)が生じるのが宿命なのですが、この眼鏡をかけることによって、パララックスが補正されるようになっているのです。
う~ん、惚れ惚れするほど凄い仕掛けですよ。
さて、このままではボッチが凸に引っ掛かって1メートルから無限遠の方向にピントリングを回すことができません。
眼鏡を外そうにもロックがかかっていて、外すことができません。
ではどうするのか…
画像の上のピントリングのローレットの部分をぐいっと引き上げて、ボッチを凸の部分を跨がせて、手を離すと、それまで凸の右側にあったボッチが凸の左側に移動します。
そうすると、眼鏡を固定していたロックが外れて、眼鏡を取り外すことができるようになり、ピントリングは1メートルから無限遠まで回すことができるようになります。
と言うことで、分かりにくい説明ですみません。
空冷フラットシックスもイイものですが、金属とガラスでできたずっしり重いレンズを、これまたずっしり重いM3に装着して手にすれば、写真を撮るなどと言う本来の目的なんてどうでもいいくらいになっちゃうんですよね。
それに…
このくらいの大きさであれば添い寝したってノープロブレム(笑)
Posted at 2020/04/30 21:04:08 | |
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