
魔が差したと言うか、ついヤフオクでポチっとしてしまった。
JTM-30の音色にだいぶやられていたが、マーシャル王道のパワー管EL34を積んでいるJTM-60、欲しいと思っていたが手に入れてしまいました。
感想としては、やはり60Wだけあってツマミに余裕がないと言うか、ちょっと上げるとすぐ音がでかくなる。
JTM-30との聞き比べはやはり真空管の差なのか、出力差なのか、音色は同じ方向性だけどJTM-30の方が低音が少ない。その分、カリッとしてソリッド感のある音がする。同じセレッションG12ヘリテイジスピーカー16Ωなのに、JTM-60の方が歪むし低音が効いてるし、なによりプレゼンスを0にしてると音の輪郭が丸くなる。
おおむねマーシャルのJMP~JCM800は中域と高域が強いソリッド感のあるエッジの効いた歪みでありながら分厚い少しモコっとした感じがある。JTM30は音量を上げるとそれに近い。
しかし、JTM-60はプレゼンスを5以上にして音量を上げると、中域と高域が前に出てきてJCM800やJMPのようなエッジの効いた中域高域強めの音になる。つまり、JTM60は、プレゼンス回路を設けて、レベルを0にするとヴィンテージライクな音の輪郭が丸くなるような設計にしてあるようですね。JCM800のようなサウンドを出したい場合は、プレゼンスを10にすれば、中域、高域にエッジのあるEL34の図太いマーシャルサウンドが出てきます、というか下にアップする動画の音に近い。
1959SLP、JCM800のデモ動画
JTM60のデモ動画(5:04からディストーションサウンド)
JCM800、JCM900、JTM30の比較動画(この動画ではJTM30はJCM900に近い?)
最後にマーシャルヘッドの聞き比べ動画を見つけてので参考まで
JTM30は上のヘッド聞き比べ動画のJCM900ほどヘヴィではないですよ。YJMに似てますね。JTM60はJCM800の音に似ています。同じモデルをJCM600として97年に出したのもそう言う経緯でしょう。
JTM312、JTM60、どちらも90年代中盤に出てきたアンプで、歪みはJCM900やJCM2000にはかないませんが、サウンドは伝統のマーシャルサウンドですね。
プレゼンスで音の変化を楽しめる分、JTM60の方が機能性では上でしょうか?
クリーンはどちらもすばらしい音をだしてくれます。
リバーブはJTM60の方が効きが良いです。回路が独立してるためでしょうか?
この2台があれば、他のマーシャルアンプは買う気が無くなりました。
DSL40Cが買える値段で2台の真空管アンプが手に入ったのですよ。しかも満足いく極上のマーシャルサウンド。
でも、2台もいらんやろ、と言う声が聞こえてきます(爆)。
今の所、好みはJTM-30の方かな。ソリッド感のある澄み渡る歪みでゴリゴリ感を楽しめるので。
プレゼンスを上げて音量を上げないとそう言う音が出ない、音がすこしぼんやりした感じのJTM60は、本当は自宅には向かないのかもしれませんね。音量を上げて実力発揮するみたいな感じです。でも迫力あるサウンドですよ。
MG15DFXとの聞き比べ
トランジスタのMG15、同じイコライジングで同じ程度の音量で音を出すと、ゲインは5でちょうどJTMのゲイン10に相当する歪みになる。10にするとかなりドンシャリ。どちらかと言えばJCM900やJCM2000のようなドンシャリになる。で、音はスピーカーが小さいのと箱が小ぶりなのでやはり音はチープ。低音も真空管アンプに比べれば出てこない。しかしゲイン5とは言え歪みサウンドはマーシャルそのもの。やはりお金の無い学生やビギナーにはお手ごろなマーシャル入門機には違いないと思います。
ソリッドステーツならでわの鋭いエッジの効いた歪みとFDD回路で分厚く肉付けされた音は悪くないですよ。
ヘッド聞き比べの動画で言えばJCM900のようなカリっとしたディストーションですね。
追記2014・7・5
JTM60のスピーカーをG12T-75とVintage30に載せ変えて見ました。
このアンプのポテンシャルはものすごく高いです。
プレゼンス10でイコライザー全部10でブーストチャンネルで音出すと、現代的なハイゲインなメタルアンプになります。JCM900やJCM2000とそこそこタメを張ります。ゲイン5で十分JCM800の音がします。
スピーカーをマーシャル・ヘリテイジにすることでドンシャリ感を落としてマイルドなキャラクターにしてるだけでした。
スピーカーを変えたら、まるで別のアンプのようです。JTM60、もしくはJCM600をヘッドアンプとして別のキャビで鳴らすとわかりますよ。
いやー、売ろうかなと思っていましたが、売るのやめます。もう、JCM800/4010とかいらない。
(2023年6月、ちょうど10年後にJCM800/4010手に入れました。本物のJCM800と比べても遜色なく、回路的にもJCM800/4210のクローンでした。)
JTM60にVintage30積むだけで、4010なみの音も出るしハイゲインもできるし、デュアルリバーブだし、DSL100Hのフットスイッチがそのまま使えたし、デュアル(2系統)エフェクトループもあるし、MIDI出力も付いている。
ものすごい至れり尽くせりのアンプでした。
※2022年12月31日追記
JTM60や恐るべし。
現在、スピーカーをG12-T75を搭載しています。

これをODチャンネルのゲイン・フル10でプリアンプVoを2くらいにして、マスターVoを5くらいにしたサウンドが、まさに、ジューダスプリーストのスタジオ版エレクトリック・アイの歪サウンドが出せました。
ようは、やはりJTM60はJCM800のクローンという事です、サウンド的に。
機材の整理でやはり売ろうかな?と思っていましたが、やっぱりやめます。
80年代前半のサウンドが好きな私としては、もうこのアンプは手放せないですね。やべーアンプです。
※2023年2月7日追記
JTM60に1983年製のG12-65スピーカーを搭載してみました。
こちらの方が、より、1979年~1984年前半までの音がしました。
NWOBHMのサウンドがこの手に。。。いや、幸せ。
※2023年6月7日追記
JTM60の中身が、ほぼJCM800/2205or4210である事がわかりました。回路図を見比べましたら、いわゆるブーストchの回路は、まんま4210です。どうりでJCM800の歪が出る訳ですよ。これは流用したんですね。50W>>60Wにし、プレゼンス調節を付け、リバーブの真空管を1本にし、シャーシを変え、見た目もJTMのプレキシパネルにして、ようは4210をモディファイして別シリーズとして発表したわけですね。今のJCM2000が製造中止後、それを流用してDSLシリーズを販売してるのと同じ事をやっていた訳です。
これは、大金星ですよ、JTM60/JCM600を手に入れたJCM800ファンの皆さん。
隠れた名機どころか、中身は1982年に登場したスプリットchのJCM800なんですから。(笑)
ネットから引用JCM800/4210の写真(JTM60に見えるJCM800)

そりゃ、スピーカーをJCM800に搭載されてたG12-65に変えれば、JCM800ドンズバな音がするのは当たり前です。
JTM60に搭載の、MarshallG12ヘリテイジスピーカーは、おそらくセレッションG12M70スピーカーのクローンです。OEM品なので詳細は不明ですが、手がかりはありまして、JTMシリーズの12インチ1発キャビの出力が70wである事、搭載はG12ヘリテイジ16Ωである事、マグネットのサイズや形状が一致。トーンもロー・ミッド寄りのキャラクターなど。G12M70は現在廃版である事など。
すません、別記事に詳しく書きます。
ヨハンさんのJTM-60の動画。15インチ1発のタイプ。
ヘヴィなサウンド出てますね。