#以前やったDIYの備忘録。
子供が所属する野球チームで、グランド内の用具運搬に使っている年代モノ?のリヤカーのタイヤがパンクしてしまい、その修理を引き受けた。
当初、一見して自転車タイヤと大して違わない手間で済むだろうと高を括っていたのだが(昔自転車小僧だった時分にパンク修理やタイヤ交換はDIY経験済み)、実はリヤカーのタイヤって特殊なんだ。。。と後から知った。
リヤカーのそれはBEタイヤという、チューブをタイヤが丸々包み込んでいる断面構造をもつもの。タイヤの左右側面に幅広な耳があり、それを互いに重ね合わせた状態でリムに組み込まれている。
リム表面の凸凹がチューブに直接触れないので高荷重や悪路に強い=パンクしにくい反面、パンク修理しようにもチューブを露出させる~嵌め戻すのがかなり大変な構造である(素人目には)。
タイヤ側面をタイヤレバーでコジ上げるくらいでチューブを部分的に引き出せる一般的な自転車のタイヤと違い、このBEタイヤに関してはどこで・どんなふうにパンクしようと、チューブを丸ごと交換しちゃうほうが簡単かつ確実そうに見える。
という事で、新品チューブを入手し交換することにした。
リヤカー用タイヤや同チューブは特殊というか旧い規格もので、現在も市場流通はあるがかなりマイナー?な存在。
その辺のホームセンターや自転車屋の大方は在庫せず、取り寄せ対応。
チューブは通販モノタロウで入手。実勢¥1,000前後、自転車用よりはやや高いか?程度。
●リヤカー用チューブ 26x2 1/2 英式バルブ − モノタロウ
https://www.monotaro.com/p/7342/9755/
もしタイヤも新品にするならこの↓辺り。¥4,000前後。
●SR-180 リヤカータイヤ(BEタイヤ) 1本 SHINKO(シンコータイヤ) - モノタロウ
https://www.monotaro.com/p/2008/0034/
ちなみにamazonだと上記タイヤとチューブのセットものの扱いあり。¥4,000くらい、上記モノタロウの2点を買うのとモノは一緒で大分お安い。
●シンコー(shinko) リアカー用タイヤ+チューブセット BE 26×2 1/2 26インチ 65045 SR180 - amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XX4683X/
使う工具類は、タイヤレバー数本(自転車用で可だが金属製がベター:かなり力を掛けるので)、バルブのネジ止めや車輪(ハブ軸)を車体から外す為のスパナ類。自身の場合は対辺22mmのスパナやソケットレンチが必要だった。
ちなみに対辺22mmって安価な組スパナやソケットレンチセットには無いサイズで、単品モノを探すことになる。モンキーやモーターレンチでも何とかなるが。
ハブ軸の両側から締める・緩める都合、工具は2丁必要。
作業の手順としては概ね自転車のチューブ交換と一緒なのだが、上述のごとくタイヤの構造が特殊なので独特のコツがあり、手間がかかる。
車輪を車体から外す、
タイヤの空気を抜く(バルブコア、バルブ部の固定ナットを外す)、
自らの握力か踏力かでタイヤ側面部分をリム内側へ押し込み、リム内側面に張り付いているビードを剥がす(隙間を開ける)、
タイヤレバー数本をテコの要領で使い、タイヤ+チューブをリムから外す(独特な耳がリムの奥まで入っている:外すにはかなりの力が要る)、
外れたタイヤの内側からチューブを取り出す、
タイヤ内部にパンクの原因となった異物の有無を確認し、あれば取り除く、
新品チューブを入れる。タイヤにバルブ部分用の切り欠きがある(新品時に切り欠いてある)ので、バルブ位置をそれに合わせるのがポイント。
次にタイヤをリムに嵌めるのだが、ここでネットで見つけた裏技が炸裂!!公開主曰く「市原式」、これが劇的に作業効率を上げてくれる。
タイヤの内側にチューブを収める→少しチューブに空気を入れてシワをとる→耳部分がきっちり重なり合った状態にして養生テープで仮止め→10cmかの等間隔にPPロープ(荷造り用ビニール紐)で固く縛って固定→縛った状態=タイヤとチューブが一体化した状態のままで養生テープ除去→バルブ位置からリムに嵌め込む→タイヤ全周がリムに嵌ったら縛ってた紐を切ってタイヤとリムの間から引き抜く→嵌め込み完了。
このやり方だと、左右の耳の重なり部分が予め固定されている故に嵌め込み最中にズレたりヨレたりしないため、力の要る耳~ビードの嵌め込みが単純かつ最小限の力作業で済む。
事前の縛りの手間が15分かあれど、最難関であるリムへ嵌め込む工程が、時間にして1〜2分もで呆気なく一気に終わる。
本来のオーソドックスな手順では、先ず一方の耳/ビードをリムに嵌める→タイヤ内にチューブを入れる→チューブを程々膨らませる→他方の耳/ビードを嵌める、を順を追ってやらねばならない。ゴム同士の擦れ合いを和らげて滑りを良くするに事前のパウダー塗布など工夫必要、後半は中のチューブをタイヤレバー等で挟まない・傷付けないように気を使いつつ、である。
今回タイヤは使い回しなのでまだ良かったが、これを癖のついてない・コシの強い新品タイヤで且つコツも知らない素人がやろうなんて(たぶん)無茶に近い。
amazonほかのユーザーレビューで「タイヤを買ったはいいが自力で嵌められず、結局プロに頼む羽目になった」なんて挫折報告が複数あるのも無理はない。
あとはチューブに空気を軽く入れ、タイヤのビード部がリムにちゃんと嵌まったのを見届け、
バルブ部のネジ止めと最終的に規定量の空気を詰めて異常ないことを確認、
車輪を車体に取り付けて完了。
自身のBEタイヤの扱いがお初だったため、リムからタイヤを外すに力加減や要領を得ずに1時間ほど掛かったが、その後の嵌め込み〜仕上げは30分程度で済んだ。
次の機会には着手〜完了までアンダー1時間でいけそうな気がする(笑)。
リヤカーの如くBEタイヤの嵌め込みが劇的にラクになる「市原式」のソース&詳細はこちら↓。
●BEタイヤ交換【市原式】: 昭和自転車 Vintage Japanese Bicycles
http://chikutakurinrin.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/be-df7c.html
発案者や公開者には正に感謝の言葉しかない。
Posted at 2021/08/30 19:06:01 | |
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