
とにかくエンジンのシリンダー内にオイルが入り込んで、それが燃えての白煙…よく言われるのは『①オイル上がり』と、『②オイル下がり』。
①はピストンのオイルリングがダメになっちゃって、シリンダー壁面に付いたオイルが掻き出せないことによる燃焼でして、主に加速時に見られる現象。
②はバルブのオイルシールがダメになって、バルブガイドを伝ってシリンダー内に吸い込まれて燃焼するわけで、減速時やアイドリング時といった、シリンダーが負圧(つまり吸気工程)で見られる現象。
今回の状況は…
全シリンダー内(ピストン上面)にオイルが溜まることから①ではないと思われます。しかも全シリンダーが一度に全滅するなんて…あまり考えられませんし。
では②はどうか?
これも一度に全滅ってことは考えられないんですけど、そういう状況に陥る状況になってるとすれば…あり得ないことはない?!(まず無いでしょうけど。。。)
となると、ヘッドカバー開けたくなりますよね。
なので、会社を早めにサボって(?!)帰宅。
さっそくヘッドカバーを開けると…
目に飛び込んできたのは…
水没ならぬ…オイル没っ?!

これが、すべてのバルブに共通して見られたわけで…るまり、バルブリフターが収まる“くぼみ”にオイルが溜まりに溜まってる?!
って言うことは、このリフターの下は当然オイルがタップタプなわけで、すまりそこからオイルがバルブ伝いに吸い込まれてシリンダー内に落ちて燃える…という状況なんではないかと?!
なんとなくそう思えるんですよね。
ちなみに今回下ろしたエンジンの、同じ個所を見てみれば…

そこに溜まってるオイルの量は、やっぱり少ない!!
これならリフターからバルブ経由で吸い込まれるほどでもないんじゃないかと?!
で、せっかくなので、今回のエンジンに溜まってるオイルをきれいに無くしてから

点火系をもとの戻して、エンジンを掛けると…

すぐに白煙が立ち込めて(汗)
あわててエンジンを切る。
スパークプラグを外せば当然…

白煙がシリンダー内から出てくるわけで…
オイル溜まりも…元通り。
なるほど、あっという間にこれだけのオイルが溜まるって言うことが分かりました!!
でもそれじゃ、一体どこからこのオイルは流れてくるんだろうね???
再びこのオイルをすべて無くしてから、今度はスパークプラグを付けず、ヘッドカバーを外した状態でセルを回してみる。
当然、勢い良く回り…オイルも供給されるわけですもん、じっくり見てりゃ、どこからオイルが出てくるのかが分かるんじゃないかと思ったわけです。
で、実際にやってみる…。
でもねぇ、そんなに派手にオイルが短時間で噴き出すような現象は・・・見当たらないんですよ。わからないけど…いつの間にか溜まってるんです?!
ってことで、修理書を見てみると…
オイルラインは、オイルポンプからオイルフィルターを経由してブロック内を駆け上がり、カムシャフトを押さえてるNo.1カムキャップからカムの中に入って…2~5番の各ジャーナル部分から排出されてカムシャフトを潤滑しながらヘッド内に溜まり、そしてブロック経由でオイルパンまで落ちていく…。
そうだよねぇ、それぞれは全部最初から理解してますもん。
でもオイルが溜まる。
もしかして、すんなりとオイルが流れ落ちていかないんでは無いか??
そんな気がしてじっくり見てみる。
で、ちょうど出てきたご近所さんに協力してもらって、セルを回してもらい、私は隅々に目を光らせてみることに。。。
で、見付けちゃった。
カムのジャーナル部分(つまりカムキャップ)からダダ漏れ?!
だから直下のリフターに溜まるんですわ。
で、それがブロックに流れ落ちるよりも先に、リフターからバルブガイドを伝わってシリンダーに入ってるように・・・
このように推測しました。
まぁ、それが一番もっともらしいんですけど、そうなると・・・このヘッドとカムの組み合わせを間違えちゃったと言うことになります?!
う~ん、そんなことあるかなぁ??
でも、手持ちのヘッドはあと2つ転がってるわけで・・・。
こりゃ、過去のブログを見直さなきゃいけないなぁ(滝汗)
よぉし、こうなったら・・・別の遊休ヘッドをひとつ仕上げますかね。バルブステムオイルシールをしっかりと組み替えて、不安材料を無くした完璧なモノを。そしてそれを今の車載エンジンのヘッドと付け替えようっと!!!
Posted at 2024/09/15 06:11:50 | |
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セリカ エンジン | 日記