
昨日は、「なぜマイナーチェンジだったのか?」を書きましたので、本日より「んじゃ、どこが変わったの?」について、延々と(?)書くことにします…たぶん(笑)
パッと見、セリカをあまり知らない人なら“区別がつかない!?”かもしれませんが、実際はいろんなところで拡幅・延長がなされています。
その主な理由として、エンジンルームの拡大が上げられます。
具体的には、エンジンルームの幅を約35ミリ、長さを約90ミリ延ばしてヘッドランプの取り付けピッチを拡大してラジエター前部の開口面積を拡大。
これは搭載するエンジンが異常なまでに多種多様になったことにより、そのどれもにひとつの車台で対応できるようにしなければならかなったことが最大の理由であり、普通に言われているような「ただ単純に排ガス対策の為に、多くのデバイスを付けなきゃいけないから…」というだけの理由ではないようなんですね。
詳しく見てみると、この車台はセリカのみならずカリーナも共用しているのはご存知のとおりなんですが、この2車種に積まれるエンジンは、下はカリーナバンの1400から上はセリカ輸出用の2200ccまでの7機種(!)もあるんですね。
しかもこれらは形も様々。例えば給排気の形状で見てもクロスフローとカウンターフローの両方があり、もちろん幅の広いDOHCも設定があります。また排ガス浄化の手法にも、“酸化触媒”を使ったTTC-Cや“副燃焼室”および少量の濃い目の混合気を送り込む“第3のINバルブ”を備えたTTC-V、そして希薄燃焼方式と呼ばれるTTC-Lと、当時考えられる3つの手法のすべてに対応させるようにするなど…そりゃ、これらすべてをひとつでまかなおうとすれば、大きな器(=エンジンルーム)が必要になることも、容易に想像がつきますね。
だから幅を広げた…のはもちろんなんですが、もう一つの大きな理由が『熱害対策』でもあったようです。
つまり、排気対策を行うことにより発熱量も増大したためラジエターも大型にしなければならなかったり、部品間の隙間を広げて風通しを良くしたり、遮熱板を設けるなどの工夫をして部品を熱害から守ることにも役立ったのだと。
なるほど…特に床下の触媒なんてまさに“再燃焼”させているほどですから、熱も半端じゃないですからね(汗)
こういったことで拡大されたサイズは、ホイールベースで7センチ、フロントのトレッドも5センチほどという“超”巨大なもの。それゆえ、マイナー後のカリーナは通称『ビッグカリーナ』って呼ばれているほどです。
(セリカは…ビッグセリカとは呼ばれないような気がするのは何故?)
でも普通ならこれほどまでにサイズアップしちゃうと、クルマ自体の印象も大幅に変わっちゃうんじゃないかって心配されたようで…だからこれらの変更も“さりげなく”ということに気を使ったようですよ。
さすがにフロントトレッドの5センチ拡幅は、フェンダーの張り出しをリデザインしなきゃいけなかったようですが、逆にリヤは外板パネルの変更をしなくても済む(=投資抑制)ように、8ミリだけしか広がってません。
後輪駆動なのにこれだけ?…って思うのは、ごく自然の成り行きでしたが、これで納得ですよね(笑)
ついでにホイールベースの延長は、なにも「触媒をつけるため」ではなく、「重量配分改善のため」というのが本当の理由だそうです。だからこの7センチは、純粋に前輪が前側に移動していることになります。
まるで…ダックスフントだぁ(爆)
っとまぁ、また今日も長々と取り留めの無いお話を書いてしまいました。
お付き合いいただき、ありがとうございました!
明日も続く…かな!?
Posted at 2012/11/14 21:23:29 | |
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セリカ トリビア | 日記