
BMWというとストレート6!!!
そんな人多い気がします。確かに実際良い。2.2リッターのM54もS54もB58も、実に気持ちいいエンジンです。
ただ、個人的にはBMWのV8エンジン好きです。メルセデスよりも先にV8を登場させているBMWですから、設計に一言あり、なのでしょうか。
V8というと、音のイメージはドヒャー!!!と叫ぶナスカーのイメージ、それにドラムロール的なビートを思い切り響かせる雰囲気がありますが、BMWのどれはどっちかというとオーボエを思い切り慣らすような、どこか少しこもっているというか、耳障りが柔らかい、金切り声とは正反対のもの。
メルセデスのシングルカムV8や、その後の5.5リッターノンターボが結構ドヒャー!と吹けるのに対してBMWはポォォォーン!!!と何となく優しい。アウディがポロロロローと硬質な風合いなのとも違う、ああこれがBMWの8発だ・・・と思えるものです。
B10に乗って、さらに驚いたのは、さすがに手組みです、N62とかそのターボ4.4でさえスムースで、トップエンドでも無粋な振動が出ない事に驚いたのですが、B10はまして凄い。
トップエンドに掛けて粒がそろっていく風合いがあります。まさにマスバランスを手作業で合わせ、ムービングパーツの精度を出来る限り詰めた手作りエンジンでないと無理なもの。ブレやフリクションロスが極端に少ないんでしょう。
これと同じ雰囲気、どっかであったな・・・と思ったのはS54でした。
Z4McpのM製直6も、回していくと入念の如くトップエンドを目指して粒がそろっていく回転フィールは本当に凄かったです。
ただ、あれば直6、こなたV8、やっぱり違うんです。フェラーリのF355がフラットプレーンで最高のV8だとすれば、B10のV8エンジンはダブルプレーンで最高のV8なんだろうと思います。8本ものピストンが上下し、しかもそれが高速で動いていくほど精緻になり粒がそろっていくさま、、、速さなんか関係ない気持ちよさがあります。
他のネオクラシックアルピナに比べたら地味な存在ですが、ちょうどよい大きさの、絶妙なパッケージングのB10にもそのうち光が当たっても良い気がします。
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2024/06/09 20:44:13