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スズキの出した新しい車は、これこそ日本専用の最たるものだなぁと感じました。おまけに、ある特定の先行車種にそのまんま当てた車種でもあります。

これ、誤解を恐れず言えば「３０年前の昭和のマーケティング戦略」に思えます。

日本が経済も人口も伸びている時、各メーカーは「あっちが出せばこっちも出す」とばかりに同じセグメントで同じキャラクターの車をブチ当てて戦い続けていました。俗にいうBC戦争とか言うやつです。

伸び続けている場合、ある意味失敗作だろうがある程度は売れるので開発費をペイ出来るわけですが、今はそうでない。

軽自動車も実際問題、販売台数が増えたのは上位からの降下があってのことで、全体の日本市場を見た場合は縮小傾向に歯止めが掛かっていません。

この場合、一台当たりの収益性を高めなければならないわけですが、軽自動車はそれが非常に難しい。時代の要請に答えて小さい空間に最大限最新の装備を詰め込む行為は、デスクトップなら安く済むけどノートパソコンは同じ機能を積むと高いよ、というのと似ていて、どうしても大変で高くなる可能性もある。加えて普通車との互換性が生みずらい。

ダイハツなどはちょっと上のリッタークラスとのシャシー共用などもしていますし、スズキの場合はそもそも軽しかないという一本独鈷状態なので、お互い違う事情ながら大変な努力をしています。

ただ、今後を考えた時・・・

クローブ？とかいう団体が欧州排ガス規制を低減しているのですが、こいつらが無茶ばかり言っていて、そのせいなのか色々な機能を突っ込むのが不可能なAセグメントから大手メーカーが手を引き始めています。

現在施行されているユーロ６と６ｄの次の７と７ｄに対するクローブの提案は極端にいえば「吸った空気をよりきれいにして排気管から吐き出し、リッター５０ｋｍ走れ」というような感じです。

おい、無理だよ。普通にそうなります。

とはいえ、これに対して何かしら対策を打たなければならない現実があり、世界の大手メーカーはあの手この手を考えて世界販売で利益を出そうと必死です。

ところが、日本メーカーはそこに乗っかるどころか、軽自動車という謎の分野で相手をぶっ潰そうと必死です。

おい、そんなことしている場合じゃないよ。

そのとんでもない宝石のような技術力を世界で戦い利潤を上げるために使うべきじゃないのか？そこは談合しても良いと思うのですが。

え？日本のユーザー？申し訳ないけど、そこそこのモノを各社共通で提供して妥協しましょうよ。。。どうせ儲からないし、先々減るし、戦い続けたらメーカーみんな死んじゃうじゃないですか。

普通車だってそうです、ノアボクシー？セレナ？日本でしか売れない車で殴り合いとか、もう意味がない。市場として成熟を通り越して壮年期に入っている日本において、依然として「あっちがああならこっちはこうだ！」というのはどうにもナンセンスに思えます。

まぁ、、、とはいえ日本の会社で働いたり、組織の中に組み込まれ続けて、そこで暮らしていると、なかなかパラダイムシフトなんかできないんですけどね・・・。仮にスズキがやーめたってなって、いきなり外にばかり目を向けた場合、間違いなく細かい販売店から壊滅していき短期的に雇用が失われたりユーザーからのクレームが増えるでしょう。

実際のところ、スイフトなどの商品がＫｅｉから独立しはじめた辺りから、ここで書いてあるようなことはスズキもやっていて、実は内部ではもっともっと進んだ経営戦略がある気もするのです。

ただ、そんな事は表向きに出せる事も無く、この日記の写真のような車種を出さなければならない市場の事情もあるのだと思います。

となると、試乗の要求や日本国民の同調圧力みたいなものが、メーカーをダメにしているのでは？と結論として思ってしまうのですが・・・

もはや、老体に鞭打つ状態の日本を応援するとすれば、それはこれまので応援方法とは違うんだよ、というのを我々ユーザーサイドも覚えないといけないのかも知れません。

うーん、やっぱりＭＢ１５かヤリスかスイフト買って日本メーカー応援しないといかんですかねぇ、苦笑。