2023年01月10日
ドライバーを信じているメーカーといえば、ドイツ車でいうとBMWが筆頭でした。
スピンしないようにコンピューターが制御する度合いや、その効かせ方は千差万別。最近だとABSなんかも1チャンネルなんて超昔の話で四輪独立制御が当たり前なので、どの段階でどうブレーキをどこにどれくらいの強さで介入させるか、、、
BMWは「最終的には人間が操作するんだから、人間を信じているし、そういう人間がうちの車を買っていると思う(ように信じているよ)」という感じのセッティングに思えました。
具体的には、アンチスリップも極端なパワーの絞り方ではなく、多少のホイールスピンは許容する。スピンコントロールもアンダーステア方向への介入ではなく、ステアリングの効きを優先する方向。段階にも寄りますが、メルセデスと比べると介入タイミングはちょっと遅い感じがします。
そこでメルセデスは?というと、当然パワーの絞りもBMWより手前で発生するし、ホイールスピンは基本させない。スピン絶対させない弱アンダー傾向の制御、、、という風に「人間絶対失敗するから。失敗してはいけない人がうちの車を買っていると思う(そういう人しか買っていないと信じてるよ)」感じがしました。
自分で何とかしろ、のBMWみたいな方向性のメーカーは例えばジャガーなんかもそうで、お前そんな事も出来ないならうちの車乗るな、みたいな雰囲気さえしました。
自分出てくるな、だと最近のボルボですかね。ここはもはやドライバーが設定以上の何かを出来ないようにしています。メルセデス以上に人を信じなくなったメーカーが最近のボルボかな、と感じます。
で、最近ですがEワゴンにスタッドレスを履かせたのを忘れていて、ふと交差点からの立ち上がりでぐっと強めに踏み込んだら刹那、車が内側を向く素振り、、、しまったこれ、、、と思ったときにはもう車が勝手に介入して何事もないように走っていました。
ブレーキ踏もうか、さらにアクセル踏んで素早いステアリングの戻しで車両を安定させるか、そんな判断手前の、遥か安全地帯にまだいるうちにささっとやってしまうメルセデス。
最近、スポーツドライビングもしていませんし、こうしてくれるに越したことないんですが、それにしても前下駄車だったBMW550iとはえらい違いです。奴はアクティブステアとリアステアを味方につけて、疑似的ではあるもののファイティングポーズOKな車だったので、えらい違いです。
E213とG30だと、ちょっと方向性似ているというか、E213がBMWに寄ったので、それこそE450あたりなんぞ、結構気持ちよく走るようになっているわけですが、まぁでもメルセデスってのは実にオーナーを守ってくれる良いクルマです。
しかし、こうなった原因はEワゴンの劣化にもあって、ここ最近感じるのはターボラグの強さです。もともと、出足が良いとは言いずらい特性で、微細なスロットル操作に対する反応や、トルクバンドに乗っていない回転数からの踏み込みに対してはやや鈍な反応に終始していましたが、それが少し増した気がします。
この車、業務の関係上アイドリングが長いのが関係しているかもしれません。そういえば、最近排ガスくさいとよく言われるようになったかも。
基本的には、確かに部分的劣化は見られるものの依然として元気いっぱいの範疇ですが、丸八年というのもあってちょっとずつは来ているのでしょう。
超絶経済的なクルマなので、代わりがないのも問題ですが、よく考えてみればF10の550iにしても代わりはなかったわけで、特に連鎖性を求めず次を考えたほうが良いのかな、という気がしてきました。
にしても、ほんとメルセデスは信じてないからこそ、メルセデスなんですねぇ。
Posted at 2023/01/10 23:45:38 | |
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