2023年01月19日
日本のおじさま達で車が好きな人は「昭和51年だかあの頃の規制はやばかったな、みんな車遅くなった」なんていう人いますよね。
アメリカでラルフ・ネーダーが大騒ぎしたり、オイルショックが起こるまで基本的に排ガスの成分なんぞ気にしたことはなく、ガソリンは安価だったので燃費を気にすることもあまりありませんでした。今じゃ考えられない有鉛ガソリンが売っていたわけですから。ちなみに、ほんの少し前まで欧州じゃ有鉛売ってました。
70年代から始まった排ガス規制は、当初車のパワーが2~3割ダウンするという実に悲しい状態になり、その頃のアメリカ仕様は走らない、とか、兎に角遅い、クーラー付けたら箱根登らない、、、なんて状況になりました。
これは三元触媒と電子制御インジェクションで解決がなされ、しばらく無事平穏な雰囲気で流れましたが、2000年前後にもう一度環境問題の提起からかLEVなんて言葉が出来て、燃費規制と排ガス浄化がなされました。
というわけで、今ではガソリン・ディーゼルどちらにせよ、むせ返るようなくさい排ガスをまき散らす車は無くなり、燃費も20年前と比べたら同じクラス比較で倍くらい良くなったのではないかと思います。2000年の170系クラウン3.0と220系2.5HVは性能ほぼ同じとして、燃費は三倍近い差があるので、圧倒的です。
こんな進化するとは思いませんでした。
ところが、そこに来てのユーロ7および7dという規制、、、これは凄い。
現在施行されているユーロ6などはVWグループが起こしたディーゼルゲート事件を鑑みて強化した規制で、これによりガソリン車さえ煤トラップを付けざる得ない状況になりました。燃費にしてもメルセデスS300hでリッター20kmL走って合格、みたいな規制です。
なんとこの規制をユーロ7においては各物質や燃費などの計測値ベースで15%から35%くらい、部分によって違いますが、より厳しくした規制で、これはもはやPHVだって危ういかもしれない数値目標です。
クリアできないと販売禁止というのも凄いです。
驚いたのは、多分測定方法が無いから無理だろうと思っていたブレーキダストまで規制値が施行されたようです。なんだそれ!!!2025年以降の欧州車はブレーキ効かなくなるの????
とにかく無茶難題を吹っかけているのですが、何がしたいのか謎です。
ちなみに、純バッテリー駆動の電気自動車は環境負荷ゼロ、なんですって。どういう発電により電力供給が行われているか、そういう考慮はゼロ。日本はまだ燃費換算していますが、奴らはしないんです。おぞましい、、、
ちなみに、2024年以降の新車には、日本で販売される車含めて燃費や排ガスの数値をモニタリングして飛ばす装置が義務付けされます。推測では、違反車には徴税を行うためだそうです。
どうなってんだ、、、
これにより、純粋なエンジン車両どころか、内燃機関自体が消え去る運命になる気がしますが、そんな事するとEVで安価なのは中国車なので、欧州メーカー全滅して中国メーカーのドル箱に欧州はなる気がします。
そんな事をすれば欧州はただでさえ経済力が老人の体力並なのに、今度こそ死んでしまう気がします。
そもそも、今の排ガスによって健康被害が増大しているかと言えば多分それはないし、環境負荷も自動車をいじめても特段効果はないし、ユーロ7をして喜ぶ人は基本的にそれにぶら下がっている一部利権者だけで、多くの人に不利益しかもたらさないと思います。
自滅なのか、発展なのか、もう少し様子を見ないとわからないですが、それにしても現実逃避としか思えないですね。
Posted at 2023/01/19 23:08:11 | |
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