
どうせ適当に売って来るだろう、と思いきや、とても丁寧な納車をしてくれたトヨタのお店。某東京北部を管轄するアウディディーラーとは違い、遠方納車でも気持ちいい対応でした。
さて、そんな感じにやってきたクラウンHVですが、カーグラフィックなどの雑誌ではあまり見なくなりましたが、他の雑誌やメディアではよく欧州Eセグメントカーなどと比較されています。
個人的にはEクラス、5シリーズ、A6、キャデラックCTS、等々は相当に違う車ながらも極めてキャラクターが接近しているし、実力も同じ範疇の中にあると捉えて間違いない車種だと思っています。同じ目的で超高速域まで加速して、山の中でも良く走り、車格なりの快適性と装備を誇る世界的Eセグメントカーの範疇にどれも入るはずです。
が、クラウンは全然違うと思います。確かに大きさやら何やらは似ているものの、とにかくこの車は異質です。トヨタもEクラスを筆頭に、同じような大きさのクルマの数値取りはしていると思うのですが、どれもこれも参考にはしていないんじゃないですかね?形があのメーカーのあれに似ている、なんて言ったりする人がいますが、どこがたよ・・・Cピラーにバッジを堂々貼り付けているなんて、出だしからしてどこにも似てないです、個人的な意見としては。
走行性能が世界基準に乗ったのも、ただの偶然にしか思えないです。
で、ボクの3.5リッターV6ハイブリットを搭載した、最終年度型クラウンを参考に考えると、この車こそマジで「運転が下手くそ」な人の運転には乗りたくない類の車です。
ステアリングは中立付近で付帯感極まりないし、パワーあるから乱暴に踏もうものならモーターパワーで急激に突進しますし、ブレーキはトヨタのハイブリットにみられる違和感が多少あるからそこを勘案して踏んでくれないと気持ち悪くなりそうです。よほど、Eクラスのほうが勝手に真っ直ぐ走るし、ブレーキも線形に素直に効くし、加速も連続性ある不安感のない、ヘタクソが運転しても素直にキレイに走る車だと思います。
ただ、クラウンが得意とするような走り方にはめてしまうと、Eクラスと同様に勝手に素直に強風にも悪辣な路面にも負けずに快適に走ってくれます。この、クラウン独特の癖は遥か前のモデル以来ちっとも基本線はずれてないように思えます。図らずも、安定性や安全性が他のクルマに追い付いただけで、まぁ異質な車です。
例えば、重めのステアリングに慣れて、強固なボディシェルに安定性重視の足回りが組み合わさり、メリハリがハッキリとした加速And変速をおこなう車に慣れた人(俺の親父)なんかは、まず間違いなくクラウンを全否定するでしょう(現に横に乗るのは良いけど、運転したくないと言ってました)。
これはこれ、あれはあれ、と割り切れる人にとっては、今のクラウンは日本で乗るにはレクサス以上に便利で快適な車だと思います。
かく言う自分も、長らくアウディやら何やらに慣れてしまっているので、実はまだキレイにクラウンを走らせられるに至ってないのですが、とにかくクラウンに身を任せることに慣れてしまえばこっちものだな・・・と感じます。そこに自分の意思や希望は全く必要ありません。
そこ行くと、無機質に思えたアウディS5さえ、有機的で扇情的に思えます。オーナー次第でクルマが変わるって、ああいう事だったのかぁ・・・と今になって感じます。
とはいい、ベージュの落ち着いた内装にほっと一息、存外にクラウンHVはボクに合います。長い付き合いになりそうな予感。
Posted at 2013/11/30 03:09:11 | |
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