
法律がないとして、もし高速と山道を只管にハイスピードで走った場合、AMGメルセデスC43はライバルの中で何位に入るだろうか、ふと考えてしまいました。
ライバルは誰だろう?Dセグメントから考えてみると、真っ先に思い浮かぶのはアウディS4です。そして、BMWは340iMスポーツ。ジャガーからはXE-Sが出張れます。日本代表はレクサスIS350Fスポーツと日産スカイライン350GTハイブリッドの二台。
仮想として、100kmほど雨の混じるワインディングを走って、300kmほど土砂降り区間と晴れ混在した高速道路を走り、最後は都市の渋滞区間を10km走る、という設定を考えました。6台ともドライバーは自分の分身と設定します。
まずワインディングでは晴れでスタートしたと仮定すると、6台ともそう離れないで相当なハイスピードで走っていると思います。もし一台遅れるとするとスカイラインです。ハイブリッド特有の重さ、人工的なステアリングフィールがちょっと引っかかりそうです。この場面では340iとXE-Sの楽しさが光りそうです。僅差でランフラ採用の340iよりもラジアルを採用しているXE-Sの方が攻め切れる感はありそうですが、この二台はDセグメントハイパワーカーとしては抜群に楽しいです。
もし雨が降った場合は一気にアウディS4がトップに躍り出てくるはずです。C43もAWDながら、アウディS4の積むAWDシステムには総合的なところで一歩及びません。C43も優れていますがプッシュアンダーが少しS4よりも強く感じられます。
この時点で、高速のゲートはS4が一番手で侵入。僅差でC43、340iとXE-Sは優れたVDIMを搭載しているIS350に追い付かれ、スカイラインは制御がいまいち荒い日産のスタビリティコントロールのせいもありちょっと遅れてゲートに侵入しているはずです。
高速道路ではドライに変化したとすると、ここでじわりと速いのが340iです。新型の直6ターボは335i時代のエンジンにましてパワーがあり、フリクションも少なく感じるので優れた8速ATも相まってこの中では比較的軽量な事も相まってジワジワと他を引き離しそうです。F30は前作E90よりも高速安定性が高まっているのもプラスです。
しかしながら、AWDとはいえ動的損失も比較的少ないS4も当然食らいつきます。アルミボディ採用のZE-SはSCエンジンの為、最終的な馬力損失の為に二位集団で頑張っており、C43はどうしたことかいまいちパンチに欠けつつ、NAでありながらも優秀な8速ATでパワーバンドを使い切るIS350とバトル。スカイラインは高速でも微妙に落ち着きが無いバイワイヤステアリングに苦労しそうです。
雨が降ってくると事態が変わり、FRでありフロントがストラットサスである340iは微妙に速度がダウン。またもやアウディS4が先頭に躍り出るはず。C43も続くのですが、S4をパスは出来ない。重さがあるのと、採用しているランフラタイヤがこの辺りの限界特性をやや損ないがち。
XE-SとIS350は、VDIMが優秀な為にIS350の方が踏めそうです。とはいえ、XE-Sも遅れる事なく付いていくはず。スカイラインはここに来ても微妙。横風が吹けばバイワイヤステアリングが補正をするので良いかもしれませんが、踏み切れない。この車もランフラでした。ランフラは過度特性を損なう風味があるので、こういう事態にはバイワイヤステアリングと伴い、100%踏み切る気持ちを損ないそうです。
結局出口を一位で通過するのはアウディS4、ちょっと遅れてC43。三位集団の先頭は340iでほぼ並んでXE-SとIS350、遅れてスカイラインが続く感じかと思います。
さぁ街中はというと、IS350のおもてなし特性が光りそうです。ナビの指示も抜群にいいし、到着予定地の周りのレストランやホテルも真っ先に予約できるから心理的余裕も一番でしょう。なんせ、こんだけ過酷に走っても故障を来さないであろうレクサスの信頼性は身体的疲労感も少ない事かと思います。
S4は先頭で入りながらもDSGが渋滞でややギクシャクし、特有の硬めの足が長距離走行後はちょっと辛そう。とはいえ、C43も同じようなもので、履きなれていない感ありのランフラタイヤの特性が響きそう。加えてナビが駄目。スイスイと動ける340とXE-SはそそくさとC43をパスしそうです。スカイラインはランフラで疲労感もあり、謎の警戒装置が作動して混雑する渋滞の中で車が勝手にブレーキを踏むなど、イライラしそうです。
結論として、トップはS4で僅差で340、XE-S、IS350、C43が入り、最後はスカイラインという感じになると思います。燃費は推測ですが340がトップで一番悪いのはC43じゃないかと思います。スカイラインのハイブリッドはそう燃費は良くないです。普通に走行すると一番いいと思います。
この後、飲んで食って遊んで、という事が待っていた場合はIS350とS4が疲労感は少なそうです。340とXE-Sは楽しんでしまい、もう寝たいかも。
そう考えると、アウディS4のバランスの良さが光ると思います。ただ、どれも魅力的であることは間違いなく、やや酷評気味のスカイラインも一番値段が安い事を考えれば悪い選択ではないのかな、とも思います。
個人的には最も好みなのはジャガーXE-Sですが、スキーのことまで考えるとアウディS4がいいなぁと感じます。C43は正直評価の迷う車で、これはAMGじゃなくてAMGパッケージくらいの車なのかなと思ってしまいます。となるとワゴンで950万円が高く感じます。IS350は貴重なノンターボエンジン搭載車で、しかもシャシーの熟成度も高いので隠れたいいFRスポーツセダンだと思います。
ふと、B8のS4セダンを認定中古で買って、あれと入れ替えてスキー車にしたいなぁなんて思ってしまいました。
Posted at 2016/11/08 00:10:39 | |
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