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この写真はMoTeCにシンクロ信号を送るセンサー部のアップですが、色々あって？試行錯誤の結果、新しいブラケットを作ってみました。





以前はエンジンハンガーに溶接した鉄板に、鉄製のブラケットを介してセンサーを取り付けていたのですが、エンジンが温まって来ると（特に温間再始動時）センサーの出力信号が低下する事があり、何とかしたいと思っていました。鉄製のブラケットは熱伝導率が高い為、エンジンハンガーから伝わる熱がそのままセンサーに伝わってしまうのが原因でしたので、何とか熱が伝わらない方法は無いか？…素材選びからはじめました…





そこで見つけたのが「PEEK」と言うプラスチック素材です。一般にプラスチックと言うと熱に弱いので、高温に晒されるエンジンルームに使うのは考えられない事ですが、このPEEK素材は高温での連続使用が可能で、薬品や油への耐性もある優れモノです。静岡にある会社にお願い（簡単な図面を書いて製作を依頼）して、一品モノでブラケットを作ってもらいました。早速取り付けてテストしたところ、エンジン温度が７５度前後になってもセンサーを手で触れる（以前は熱くて触れない）状態でしので、まずは大成功と言う結果でした。ただ何処まで耐久性があるのか？（振動や衝撃など）検証する必要があるので、当分は走ってはエンジンルームを覗く（ブラケットを確認する）毎日です（笑）…ブラケットを留めるボルト＆ナットには、弛み防止の為にノルトロックワッシャーを使っています。

＊PEEK素材について…ネットからの転載です。
PEEK（ポリエーテルエーテルケトン，polyetheretherketone）樹脂は，射出成形可能な熱可塑性樹脂としては最高の耐熱性を持つ芳香族系のプラスチックである。融点が334℃で，250℃で連続使用できるという超耐熱性を持つことから，「スーパーエンプラ」とも呼ばれる。

分子構造としては，ベンゼン環がパラの位置につき，剛直なカルボニル基（-C=O）とフレキシブルなエーテル結合（-O-)によって連結される構造をとっている。非強化では荷重たわみ温度が140℃とさほど高くないが，ガラス繊維などで強化することにより高めることが可能で，ガラス繊維30％強化品で315℃に達する。耐薬品性も優れており，濃硫酸や濃硝酸，飽和塩素水以外の無機・有機薬品に侵されない。