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普通は（何が普通か判りませんが…）エンジンの調子が悪い（オイルを消費するとか、煙りが出るとか）はたまた壊れてしまったので仕方が無くOHすると言う方も多いと思います。また、エンジンのチューニングを施す為にOHすると言った積極的な方もいらっしゃると思います。我が家の911は、まだまだOHする必要の無い状態でしたが、思うところあって、今回精密なフルオーバーホールを施して貰う事にしました。チューニングパーツは使わずに、ノーマルパーツを基本に、ひとつずつ丁寧に加工して貰います。例えば〜コンロッドの重量バランスを1g単位で揃えたり〜ポートの段差を削って内部の形状も加工する〜バルブの沈み込み量を調整するなど〜ファインチューニングを施して貰います。熟練した職人が丁寧に組んだエンジンがどんなモノなのか？今から楽しみです〜

こちらの写真は「Steve McQueen」が所有していた「Lola T70 MKIIII B」です。映画「The Man and Le mans」では、5台のLolaが撮影に使われていたんですね。劇中で看板に激突して炎上するフェラーリは、512sの外皮を被せたLolaが使われていて、McQueenや撮影スタッフからフェローラと呼ばれていたそうです。





こちらは有名な917のクラッシュシーンですが、使われたのは一番上の黄色いLolaだったそうで、舞い上がっている917を良く観察すると、車の下半分が黄色（ゼッケン11の下の部分が残っている）なのが判ります。ドライバーが運転するのは危険なので、リモートコントロールで外部から車を操作して撮影されたそうです。サイドパネルを赤く塗る事も出来たのでしょうが、撮影日程の都合で黄色のまま使われたのかも？知れません。その結果クラッシュシーンに使われた車が特定出来るのは興味深いですね。





こちらの動画再生の51秒から54秒にかけて（917が最初にガードレースと接触して弾き返される場面）クラッシュした衝撃で、ボディにテープで貼付けていたリモコン用のアンテナが外れて車の上で揺れている画像が映っています。３度目の接触でリモートコントロールが利かなくなり、車が何処へ行くか判らない状態になった上、スロットルリンケージが固着して、エンジン全開の状態で最後のガードレールにクラッシュしています…想定外の出来事だったらしいですが、結果として迫力のあるクラッシュシーンになったそうです。

908#022の事が気になって、少しだけ調べてみました。





元々はロングテール仕様で作られて、1969年のデイトナ24時間レースにエントリー（ゼッケン54番）したのですが、カムシャフトドライブのトラブルでリタイヤしています〜前年に907で優勝していたポルシェでしたが、この年はLola T70に負けてしまいました…その結果が917の開発に繋がったのでしょうね。





その後1970年にはSteve McQueenがオーナーとなって、セブリング12時間レースで２位入賞、同年のルマン24時間レースでカメラカーとして活躍しました。1971年にはオーナーが替わり、ブエノスアイレス1000Kmレース、BOAC、ADAC、ホッケンハイム、ニュルブルクリンクでレースに参加しています。1972年〜1974年にかけて、再びルマン24時間レースにエントリーして、1973年には7位でフィニッシュしています。





その後はイタリアのヒルクライムイベントやルマンクラシックなどで元気に走る姿を観る事が出来ます。歴史のあるレーシングカーが大切にされている事〜しかも元気に走れる状態で動体保存されているのは嬉しいですね！