• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2016年08月13日

「セドリック/グロリア 技術の日産を牽引した乗用車」を読んで

「セドリック/グロリア 技術の日産を牽引した乗用車」を読んで 標題の本を図書館で借りることができ、ようやく読むことができました。
同じ著者の「三菱自動車」「プリンス自動車」と同様に、前半が戦前からのニッサン乗用車の系譜の紹介と歴代セドリック/グロリアの変遷の説明で、後半がカタログの抜粋という2部構成となっています。









セドリックは、第2次大戦後、国産車のレベルアップのため、英国オースチン社と提携しノックダウン生産したA40/A50の後継車として登場後、
アメリカンスタイルの初代(30)、
イタリアンスタイルの2代(130)、
4ドアハードトップが初登場した3代(230)、←グロリアと双子車関係に
ある評論家から「俗悪趣味の極み」と酷評された4代(330)、
80年代の直線的デザインとターボが好評だった5代(430)、
先代のキープコンセプトだがV6エンジンを初搭載した6代(Y30)、
グランツーリスモが登場しパーソナル路線を鮮明に打ち出した7代(Y31)、
丸目4灯のデザインが印象的だった8代(Y32)、
先代のキープコンセプトでVQエンジンを搭載した9代(Y33)、
ポルシェデザインと言われる彫刻的デザインが印象的な10代(Y34)
と変遷していきます。

この車の立ち位置上、どうしてもクラウンと比較してしまうのですが、セドリックの場合、初代から10代までを一言で表現するのがとても難しいと思います。

しいて言えば、Y34の最終期に使っていた「モダンラグジュアリー」がキーワードになるでしょうか。
初代~4代は、純日本風のクラウンに対し「洋風」の洒落たイメージがあったのではないか、430やY30ではターボやV6エンジンなどいちはやく先進機構を取り入れたこと、Y31以降はGT-SVやシーマの登場でパーソナル感を鮮明にしたこと等が挙げられると思います。

筆者とも同意見だったのが、7代目の4ドアハードトップが一番のお気に入りで、その理由が上品で完成度の高いスタイルであるというところです。

セドリック/グロリアは、今はなくなってしまったブランドですが、こうして変遷をたどると今の日産の礎になっている部分が決して少なくありません。
発刊にあたり「読者の方々へ」で日産自動車の中山氏が思い入れ深く、本書の発刊の意義を語っているのが印象的でした。



初代セドリックスペシャル 黒い車体に赤の内装が美しい。


アメリカンから一転、ピニンファリーナのイタリアンデザインをまとった2代目セドリック


日本初のピラーレスハードトップを採用したのは3代目から。クラウンは終始ピラードハードトップにこだわった。


デコラティブな330型から一転してモダナイズされた430型。筆者はセドリック後期HTの細い縦グリルが好み。


後期型でクラウンと同様にグリル内にフォグランプを収めたY30型。この本カタログは叔父から譲り受け、今も大事に保管。

名車の誉れ高いY31型。グランツーリスモ・ブラックSVの存在は知らなかった。


ベントレー・ターボRを思わせる丸目4灯が良かったY32型。


最終型となったY34型。シルバーの塗色にすると彫刻的な線と面が良く映え、似合っていた。

いかがでしたでしょうか。個人的に、トヨタより日産に肩入れしていた時代を思い出す良い書籍でした。思い出もいいですが、今後の日産も精進してもらいたいところです。
ブログ一覧 | | 日記
Posted at 2016/08/13 19:56:57

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

6/8)皆さん~おはようございます ...
PHEV好きさん

デター!爆
レガッテムさん

NEWJつの号、納車されました♪
Jつのさん

中干し 残苗処理 畦修理 充電
urutora368さん

今週の晩酌 〜 新政(新政酒造・秋 ...
pikamatsuさん

祝🎉香楽復活記念〜日光ツーリング
まあちゃ55さん

この記事へのコメント

2016年8月14日 15:43
こんにちは。

こういう本が出ていたとは知りませんでしたが、どれも懐かしいですね。

もともとクラウンはアメリカ車に規範を求めて一から開発して、セドリックはそのネーミングから見てもオースチンに車を学んだ印象がありますね。

個人的にはY31後期とY32後期を乗り継いで、Y33の内装のコストダウンに失望して買い控えたという経緯があるのですが、Y31のGTSVって今のクラウンアスリートとイメージが被るんですよね。

この中でもう一度乗ってみたいモデルはY30後期のブロアムVIPでしょうか。
コメントへの返答
2016年8月14日 18:21
こんばんは。コメントありがとうございます。

セドリックは、英国車に範を求めながらも、結局アメリカンな路線の世代が多かったように思います。

Y31とY32に乗られていたのですね。個人的にも思い入れの深い世代なので、うらやましいです。
Y31のGTSVはクラウンアスリートと被る部分がありますね。
でも、歴代クラウンは一度も「GT」を名乗ったことがないあたりにトヨタの意地を感じます。

Y30後期のブロアムVIP、今乗るとどんな感じでしょうか?
自分が乗っていた前の型に興味が湧くご心情はよく理解できます。
2016年8月15日 10:20
セドリックとグロリアも「どんなクルマでしたか」と聞かれると一貫が無いから返答に悩むモデルでしたね。
何代目は何だった、何代目は何だった・・・みたいな(笑)
個人的には230と430が好きですが、この2種が好きと言うのは典型的な日本人だとかf^_^;)
コメントへの返答
2016年8月15日 10:42
おはようございます。

クラウンのように、源流は豊田佐吉にあり。というようなDNAが見えないんですよね。セドリック/グロリアは。当時の担当者が、上役に決裁を採って開発していったような、サラリーマンが作った車という気がします。
230と430は日本人が好むクリーンなデザインでしたね。
私は、バブル絶頂期で、しがらみから逃れ、自分たちが乗りたい車をのびのび開発したように思えるY31がお気に入りのモデルです。ボーソー族向けでない紳士のスポーティサルーンとしてのグランツーリスモSVは、本当に魅力的な存在でした。
2016年8月15日 20:48
こんばんは
遅れコメント、すみません

クラウンがある種クラスの定番として存在することからすると、セドリック/グロリアには、そこから離れた提案型の商品を望みたいですし、それが実現していると思える世代は魅力的に感じます。
私も、Y31、特にグランツーリスモ系にその魅力の象徴を見出すところです。あの提案のまま深化していれば、まだまだ存続できたと思う一方で、今のQ50はあの系譜に近いのかもと思ったりもします。
コメントへの返答
2016年8月15日 22:02
こんばんは。
コメントありがとうございます。
セドリック/グロリアの歴史を振り返るのは、なかなか大変なことだなと改めて感じた次第です。
ローレル/スカイラインは、各世代で大きな振り幅があったと言われますが、セド/グロは日産の中でも王者の風格というか、どっしり構えるところがあると思っていました。しかし、改めて顧みると、各世代でキャラクターの変化が激しいことが分かりました。
リアルタイムで見てきたなかで、個人的には、430、Y30、Y31、Y32あたりは、クラウンとの違いが発揮できていたのかなと思います。
つくづくY31のGT系は魅力的でしたね。
Y32の丸目GTも、改めて見るとプロポーションが自然で好感が持てました。
今のQ50は、往年のスカイラインやレパード、それからセド/グロの風味が交じっているのかもしれませんね。

プロフィール

「面白そうな中古車店のページを見つけました。
捨て猫クルマとか忘れ去られたクルマとか、妙に心がザワザワします。
王道のゴルフやクラウンカローラも良いけど、ちょっと旧いフランス大衆車もいいなぁ。」
何シテル?   05/28 19:29
ミニチュアカーや車のカタログ収集と国内・海外旅行、読書が好きな40代です。 マイペースで更新していきますので、お付き合いくださいませ。よろしくお願いします。 ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

掲示板

<< 2024/6 >>

       1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      

リンク・クリップ

納車から2年半 ー VW ゴルフ7の素晴らしさをここで改めて言っておこう 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/03/22 19:07:40
 
Discover Pro のアルバム画像を変更する 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/12/31 09:21:46
「世界最小のV6エンジンをMTで愉しむ!」 バブル期のミツビシは相当にブッ飛んでいた【ManiaxCars】 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/09/11 22:12:49
 

愛車一覧

フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック) フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック)
2015年2月に買い替えました。限定車のPremium Editionです。約300万円 ...
ホンダ シビック ホンダ シビック
初めての愛車。高回転型エンジン、低いボンネットなど印象深いです。サンルーフ付(スライドの ...
ホンダ シビックフェリオ ホンダ シビックフェリオ
1500VTiのカーオブザイヤー受賞記念車。特別装備のパワーシートに惹かれ購入。色(ダー ...
フォルクスワーゲン ポロ フォルクスワーゲン ポロ
初の新車+ドイツ車。 日本車との違いを良い部分も悪い部分も知りました。 買った当初はゴワ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation