• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

凌志のブログ一覧

2023年05月29日 イイね!

名開発者が人格者とは限らない-初代クラウン開発物語 再読

名開発者が人格者とは限らない-初代クラウン開発物語 再読2016年に読んだ本書を再読して、前回とは全く違う読後感を味わったので記しておくことにします。

初代・2代目クラウンを開発した中村健也(1913-1998)という人。トヨタで開発責任者を意味する「主査(のちにチーフエンジニア)」という肩書を初めて受けた人。
中村氏は長らくトヨタを率いた豊田英二氏(1913-2013)にその手腕を認められ抜擢されたそうです。

観音開きの初代クラウン、フラットデッキスタイルの2代目クラウン開発担当責任者として華々しい成功を収めた一方で、東大教授からトヨタ役員に転じた幹部に喰ってかかったとか、部下から独善的と言われていたことも再読して分かりました。
中村氏以後、主査を務めたエンジニア達はこぞって関連会社の社長や、トヨタの専務、常務、副社長等に出世していきましたが、中村氏は理事(のちに参与)にとどまりました。中村氏の功績は尊重しつつも、やはり組織人としては相容れない部分もあったのだと邪推します。

でも通読して感じたのは周りを巻き込み、不可能な事を可能と信じて、突き進んでいく力です。その執念こそが「技術」なのだとも思いました。

この本を読んで、クラウンについてもっと知りたいという気持ちが強くなりました。

参考文献:
国産乗用車60年の軌跡
トヨタをつくった技術者たち
Posted at 2023/05/29 20:59:50 | コメント(1) | トラックバック(0) | | 日記
2023年05月21日 イイね!

メルセデス・ベンツ ALL TIME STARS走行会を見学

メルセデス・ベンツ ALL TIME STARS走行会を見学標題のイベントを見に行ってきました。
直前まで降雨が懸念されましたが、当日は曇りのち晴れ。関係者の皆さんにきっと晴れ男、晴れ女がいたせいでしょう。車の置き場所など、事前の段取りもバッチリで、「動くオールドメルセデス」を非公式カメラマン(笑)として十分に堪能することができました。

ところで、私にとって、W201 190Eと、W124 ミディアムクラス/Eクラスのどちらかを選べ、というのは永遠のテーマです。
理路整然としたコンセプトや、1本ワイパー、ギザギザのテールランプなど、それぞれに意味のあるディテールは共通ながら、MB車唯一の5ナンバーコンパクトであるW201と、優れたトータルバランスと永続性のあるスタイリングが魅力のW124。

今回登場したのは、190E 2.3-16と500E、とミディアムクラスAMG(3.4 4Vだったかな)でした。
alt

当日の様子はこちら。カンカン照りではなく、初夏の爽やかな風が吹く良い一日でした。
altaltalt
alt

1台1台のキャプションについては、フォトアルバムに載せたいと思います。
非常に眼福な時間を過ごすことができました。
Posted at 2023/05/21 06:28:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | カーウォッチング | 日記
2023年05月20日 イイね!

湖畔で自動車の撮影練習

湖畔で自動車の撮影練習地元ディーラーさんが開催した、オールドメルセデスの試乗会の見学に行ってきました。
その前に、撮影練習を兼ねて他銘柄の車種を撮りましたので、前座としてお楽しみいただければと思います。

画像1枚目は、ヒョンデ・アイオニック5でしょうか。こちらでは初観測です。EVらしいボリュームのあるフォルムながら、鋭角的な線がデザインのキレを感じて割合好印象でした。

画像2枚目は、当時物のビートルです。フロントガラスが湾曲しているので1303でしょうか。水色のボディが湖と空によく合っていました。

画像3枚目は、現行型スカイラインです。リアのシャークフィンアンテナが無いのと、ドアミラーが黒なので、400Rでしょうか。デビュー当時試乗しましたが、胸のすくような鮮やかな加速感が印象的でした。

画像4枚目は、シトロエン・アッシュ(H)を模したバンです。プレスラインからすると、ホンダ・バモスベースでしょうか。今日1,000枚以上撮った写真のうち、流し撮りが成功した数少ない1枚です。


旧いメルセデスの写真は、ただ今整理中です。今しばらくお待ちくださいませ。
Posted at 2023/05/20 23:47:53 | コメント(1) | トラックバック(0) | カーウォッチング | 日記
2023年05月14日 イイね!

「トヨタをつくった技術者たち」を読んで

「トヨタをつくった技術者たち」を読んで 2001年に刊行されたこの本は、当時の経営陣が先輩エンジニアに行ったインタビュー録をまとめたものです。
 インタビューならではの、生の声が丁寧に文字起こしされており、トヨタの先見性、現地・現物を重視する大切さなどを知るのに大変良い本だと思いました。
トヨタは1日にして成らず。
トヨペットセダンの混迷期を脱した純国産乗用車クラウンの画期的な成功。
そしてモータリゼーションの爆発的な普及を予見し、スポーティかつデラックス志向を盛り込んだカローラの大成功があってこそ、現在のトヨタがあるということがよく分かりました。

心に残った言葉を以下にあげたいと思います。

初代カローラ主査 長谷川 龍雄氏(のちに専務)

とにかくカローラに賭けてくれ、300億円を投入して2万台生産の高岡工場をカローラのために造ってくれたのには、おったまげた。光栄の至りです。(経営トップは)先を読み、これは必ず売れるということを見通していた筈です。私だって、そんなに自信はなかった。カローラを提案した1963年の頃に、「1万台は保障します」と言った。1965年頃には、世の中が見えてきたので「2万台」と言ったかもしれない。トヨタ自販の神谷社長は、企画時や開発時には何万台ということも対米輸出ということも一切言わなかった。販売店を呼んだ内示会の時に、初めて「3万台」と言いみんながびっくりした。

(初代セリカについて)「5段トランスミッション、DOHC」は無駄になるかもしれないし、(略)結局、全てぎりぎりのところを狙い、すること成すことが当たった。セリカがすごい反響で、私も好きで好きでしょうがなかった。セリカで当分の間豊田-東京間を往復した。
(略)カローラの輸出も凄かったけど、アメリカでセリカがオリエンタルエクスプレスと呼ばれ大評判でセリカの輸出も凄かった。生産台数では、カローラがナンバー1で、セリカがナンバー2だった。年間にセリカを30万台も造った。カローラ、スプリンター、セリカ、カリーナを加えると、トヨタの乗用車生産(1976年)の76パーセントを占めたことがある。

豊田英二氏(最高顧問)

(1970年代の)排ガス問題で一番辛かったのは、国会に呼び出されて納得しがたいことをいろいろ言われ、マスコミからは「ともかくつべこべ言わず空気をきれいにすればいい」と叩かれたこと。まるで魔女狩りのようで、みんなが騒ぐとそれが正しいことになってしまう。
私は、「対策を施して性能が落ちたのでは、対策ができたことにならない。最低の目標は、従来の性能を維持しながら排出ガス規制を達成することだ」と社内で常々公言していた。(略)例えて言えば、いきなり海に放り込んでバシャバシャやらせながら泳ぎを覚えさせられたようなもので、まかり間違えば死んでしまうかも知れないというものだったけど、あの規制を機に日本の技術は欧米に比べて大きくレベルアップしたと言える。


この他、豊田章一郎氏、中村健也氏はじめ11人のエンジニアが、トヨタでどんな仕事をしてきたかが克明に描かれています。
特に主査(現チーフエンジニア)の体験談は実に興味深かったです。
印象的だったのは、口々に失敗談をあっけらかんと語っていることで、トヨタには「挑戦した後の失敗」には寛容な風土があるという印象を持ちました。
また、トヨタには車好きな社員がいないのでは?という疑問があったのですが、発展を担ったエンジニア達は、いろんな形で、理想とする車づくりに邁進してきた「車好き」であったことがよく分かりました。
興味を持たれた方は、ご一読をおすすめします。
Posted at 2023/05/14 18:28:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2023年05月04日 イイね!

集め甲斐のあるカタログ、または、スカイライン神話の迷走?

集め甲斐のあるカタログ、または、スカイライン神話の迷走?それは、顔である表紙が毎回変わったカタログです。

交歓会で入手したカタログは1986年6月の35ページ物でした。幸いダブりはなく、R31だけでこんなに種類を持っていました。

R31は、当時売れ筋だったマークⅡ3兄弟の後を追うように4ドアハードトップの設定や豪華な内装を施したモデルで、日産の意気込みも相当なものだったのでしょう。
当時の日本車は、通常4年のモデルサイクルで、途中の2年後にマイナーチェンジを実施していたので、大まかに前期・後期に分かれるのですが、R31は前期・中期・後期と3つの変化があったように思います。

前期(1985年) 4ドアセダンと4ドアハードトップのみの設定

中期(1986年) 2ドアスポーツクーペ、4ドアGTSを追加。ツインカム24バルブターボが、24バルブセラミックターボに名称変更。

後期(1987年) マイナーチェンジ。クーペに準じたフロントマスクに変更。丸型テールランプにガーニッシュが付く。

といった具合です。

しかしてその実態は、それぞれの本カタログとBカタログ、小冊子、ステッカー等々なのでした。
今思えば、中期の4ドアGTSシリーズ追加が、R31の立ち位置をややこしくしてしまったように思えます。その証拠に、後期のカタログが、ノーマルシリーズとGTSシリーズに分冊されたり、くっついたりしています。R31の場合、GTSとパサージュのどちらが本流か、というのは意見が分かれそうです。スカイラインらしくないとの烙印を押されたルーズクッションシートはモデル末期まで選択可能でしたし、R31までは4気筒モデルが一定の販売台数を稼いでいました。

そうした視点から次期型のR32を見ると、GTS-t/GTS/GTE/GXiと、実に明快なグレード体系になったのが分かります。

R31は、日産の稼ぎ頭だったスカイラインが、思惑通りに売れず、メーカー自身が迷走してしまった痕跡が、何種類ものカタログに現れてしまったように思います。

それでもR31最終モデルは、熟成が進みすごく良い車になったという声もあるのですが、30年以上経過した今では、ごく少数の実存個体に乗ってみるしか調べる術はありません。

R31のカタログを整理してみて、R32の偉大さ、凄さ、スカイラインらしさの再定義の見事さに改めて感じ入った私なのでした。
でも、R31のくさび型フォルムや、前期の端正なフロントマスクも好きだなあ…。
alt
※赤い車のカタログは、輸出仕様です。

alt
Posted at 2023/05/04 21:32:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | カタログ・グッズ | 日記

プロフィール

「@セフィロー さん、思わず見てしまいました。情報ありがとうございました。」
何シテル?   04/26 23:20
ミニチュアカーや車のカタログ収集と国内・海外旅行、読書が好きな40代です。 マイペースで更新していきますので、お付き合いくださいませ。よろしくお願いします。 ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

掲示板

<< 2023/5 >>

  123 456
78910111213
141516171819 20
21222324252627
28 293031   

リンク・クリップ

納車から2年半 ー VW ゴルフ7の素晴らしさをここで改めて言っておこう 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2023/03/22 19:07:40
 
Discover Pro のアルバム画像を変更する 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/12/31 09:21:46
「世界最小のV6エンジンをMTで愉しむ!」 バブル期のミツビシは相当にブッ飛んでいた【ManiaxCars】 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2021/09/11 22:12:49
 

愛車一覧

フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック) フォルクスワーゲン ゴルフ (ハッチバック)
2015年2月に買い替えました。限定車のPremium Editionです。約300万円 ...
ホンダ シビック ホンダ シビック
初めての愛車。高回転型エンジン、低いボンネットなど印象深いです。サンルーフ付(スライドの ...
ホンダ シビックフェリオ ホンダ シビックフェリオ
1500VTiのカーオブザイヤー受賞記念車。特別装備のパワーシートに惹かれ購入。色(ダー ...
フォルクスワーゲン ポロ フォルクスワーゲン ポロ
初の新車+ドイツ車。 日本車との違いを良い部分も悪い部分も知りました。 買った当初はゴワ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation