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2023年11月11日 イイね!

「どんがら」を読んで

「どんがら」を読んでかのグランプリ出版から上梓されたら「トヨタ86&GRスープラ開発の軌跡」というタイトルになったかと思われるこの本、車のエンジンに喩えたら、全域で淀みなく湧き出るパワーとトルクの海というべき筆致で、どこから読み始めても飽きさせないのはさすがである。著者の別作品も読んでみたいと思ったし、GRスープラの直6にも試乗してみたくなった。

この本の主人公である多田哲哉氏という方は転職してトヨタに入られたということもこの本を読んで初めて知った。

かつて一世を風靡したNHKの「プロジェクトX」のように、後味が爽やかな86の開発ストーリーに比べ、日独合作車であるGRスープラのそれは複雑な背景があり、両国の仕事の進め方や意思決定の違いが浮き彫りになりながらも、難産の末に一台の車にまとめあげた手腕は凄いとしか言いようがない。
多田氏の凄いところはトヨタとスバル、トヨタとBMWという同業他社を股にかけ、前代未聞の製品を作り上げたことにある。

チーフエンジニアともなると部下の育成や上司(幹部)への根回し、そしてトップの了承と、政治的な力も利用しつつ事を進めていく必要もあるし、一方でひとりで仕事を抱え込んでもせいぜい2‐3馬力にしかならない、ならば10人に割り振れば前者の何倍かの成果を上げることができるといった生産性・工数に着目することも重要だ。
そんな泥臭い日々にまみれながらも、自動車の開発は数字数字数字、データデータデータの集積であるともいわれる(By福野礼一郎氏)。

トヨタをはじめ、日本のものづくり企業の凄いところはベンチマークさえあればどんな製品だって作ってしまうというところにあると思う。

では、ベンチマークが無かったら…
レクサスLS400もマツダロードスターもホンダNSXも日産GT-Rもこの世に出なかったかもしれない。

そのあたりが日本の弱みなのかもしれないな、とこの本を読んで改めて思った。
また近いうちにトヨタ博物館でも行って、世界の自動車の歴史を振り返ってみなければ。
Posted at 2023/11/11 00:14:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記

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