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凌志のブログ一覧

2025年11月14日 イイね!

通史で読み解く自動車の未来

通史で読み解く自動車の未来学術書のようですが、大変読みやすい本でした。トヨタ博物館の常設展示を何回も見ているような人ならば、知っている人物や車名が出てきて、かっこうの復習資料となると思います。これを読めば、自動車の歴史と現在が概観できると思いました。未来予測は、あまりに現実的で夢がないように思えましたが。。

蒸気エンジンから電気モーターを経ての内燃エンジンへの進化、アメリカ車の台頭、BIG3栄華の時代(市場の制圧。GMの世界一は80年続いたと言う)、VWビートルのアメリカ市場でのロングセラー化、続く日本車の躍進(トヨタ車を育てた主軸はランクル。トヨタの世界一は2008年から始まった)、そしてTesla、BYDの台頭、未来予測へと続きます。

通史と言っても、主にアメリカ市場の動向に多くのページが割かれていて、その他市場に関する記述は少なめです。
ですが著者の言いたいこと「"100年に一度の大変革"のような津波に目が向きがちであるが、中波、小波、さざ波が企業に戦略機会をもたらす」ということは概ね理解できました。

特に印象に残った部分を、ネタバレにならない範囲で以下に記します。

●VW「Beetle」は、米国人の心のなかに居場所を確保した特別な車である。

●トヨタには3つの車種体系がある。
①独走車種(ライバルはほぼいない車種。ランクル、ハイエース、コースター、プロボックス、レクサスLM、センチュリー等。法人向けの商用車が多い)
②戦闘車種(競合他社が先行開拓した市場に後れて投入した車種。アルファード、ノア・ヴォクシー、タンドラ等)
③量産車種(ボリュームゾーン。伝統的にはカローラ、クラウン、近年ならシエンタ、RAV4等)

●トヨタの立地選択は、高い戦略性を帯びていました。限られたリソースを商用車に振れば、乗用車に出遅れます。これが非可逆な決断となるのは、初動の遅れは容易に取り返せないからです。圧倒的に大きい乗用車の売上を犠牲にする決断は、非合理でもありました。リソースを按分して商用車でも乗用車でも負ければ目も当てられないので,非可分な決断という面もあります。だからこそ、トヨタは安易な追随を許さない存在に鳴りえたのです。その反面、日本で初めて売れる乗用車となったのは1958年に発売されたスバル「360」で、トヨタが前年に出した初代の「コロナ」も、3年後に追いかけた初代の「パブリカ」も、乗用車のゲームでは歯が立ちませんでした。

いかがでしょうか。著者は当初世界の通史を書こうと思ったそうですが、壮大になり過ぎるので自動車に絞って書いたそうです。
機会があれば、再読して新たな発見を楽しもうと思います。
Posted at 2025/11/14 18:29:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2025年11月08日 イイね!

秘境路線バスをゆく 1~8

秘境路線バスをゆく 1~8わが国では、かつて鉄道線があれば、それを補完するバス路線が当たり前のように整備されていました。
モータリゼーションがおこってからは、国鉄の民営化と時を同じくして不採算路線の整理とローカル線の第3セクター化が進み、日本の隅々にまで張り巡らしていたバス路線網も衰退の一途をたどりました。しかしながら地域の足としての路線バスのニーズは決して無くなったわけではありません。
同著は、日本各地の知られざるバス路線に実際に乗って取材しています。

この中で、私の印象に残ったバス路線をいくつか紹介します。

その1
島の路線バス(佐渡、隠岐、対馬、沖永良部島など)
島の地形をなぞるようにアップダウンを繰り返し、海が見えたり見えなくなったり。
歩くには距離がある道でも、バスなら数分~数十分で行くことができるのがメリットです。
ただしバス停は観光地や港などから離れていることが多く、ダイヤも極端に少なかったりするので注意が必要です。
生活に密着した島のバスって、想像するだけでもワクワクするのは私だけでしょうか。レンタカーよりも濃密な時間が過ごせそうな気がします。

その2
横断(縦断)バス
大分県別府駅から熊本駅まで、5時間以上かけて一般道を走る路線があるとのこと。
この他、長野県松本市から岐阜県高山市までの山岳ルートや、奈良県橿原市と和歌山県新宮市を結ぶ日本最長のバス路線なども紹介されていて、
時間とお金に余裕があれば、是非とも乗ってみたいものだと思いました。
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こんなにたくさん借りてきたのに、家族にはあまり関心を示されず、ひとりで旅行気分を味わうことになりました。
わが子の「小児割引」が効くのも、残すところあと1年ちょっととなりました。
都市への人口や経済の集中が進む、わが国のもう一つの側面をひたすらバスに揺られて味わうのもまた一興かと思いました。

平日限定ですけど、遠州鉄道西鹿島駅から春野支所までの遠鉄バス秋葉線、同所から袋井駅への秋葉バス秋葉線の乗り継ぎ旅はオツなものでしたよ。
Posted at 2025/11/08 13:38:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月03日 イイね!

ジャパンモビリティショー見学記 その2 (その他のメーカー編)

ジャパンモビリティショー見学記 その2 (その他のメーカー編)HDDを探っていたら、2017年以降モーターショー(モビリティショー)には行っていませんでした。
実に8年ぶりに訪ねたことになります。

今回は、バス好きの家族1名を連れて行ったため、全ブースを見学・撮影することは叶いませんでした。
しかしながら予習しておいた展示車は一応見学することはできました。

スズキ vision e-sky
2026年度中の市販を目指しているとのこと。なかなか良いカタチなのではないでしょうか。
航続270㎞以上というのもサクラに比べてアドバンテージがあります。

マツダ ビジョン クロスコンパクト
欧州仕様がトヨタ・ヤリスのOEMとなって久しい、存続が注目を集めていたマツダ2ですが、ラージ商品群の不振で会社方針が変わったのでしょうか。まさかの同サイズのコンセプトカーが展示されました。
昨今のトレンドを採り入れつつ、マツダらしいカッコ良さもあり、なかなか魅力的に思えました。猫背なところがプジョーっぽいかも。
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キア PV5
洗練されたエクステリアデザインが特徴で、骨太で新鮮さを感じます。
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BYD RACCO
来夏発売と目される、日本市場専用の軽EV。個人的には大注目のモデルでしたが、観客はそれほど多くありませんでした。ゲームチェンジャーとなるか否か。
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日野セレガ
手堅くキープコンセプトで来ました。
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いすゞエルガEV
路線バスとEVというのは親和性が高いと思いました。これはナンバー付き車両のようです。
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BYD K8 2.0
新車ブースの一番奥という立地ながら、運転席乗車可。運転手の制帽も用意されていたりと、出展者自体が楽しんでいるような印象を受けました。
EV化されたことによって、リアオーバーハングも広々と2列のシートを設置できています。
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世界的に、先進国でのモーターショーの在り方が問われている昨今において、空飛ぶ車や果てにはロケットまで展示するメーカーがあるなど、時代の様変わりを感じました。
それでも、車の過去・現在・未来の姿を俯瞰することができ、なかなか興味深く楽しかったです。なかでも、BYD、ヒョンデグループの躍進と、地に足のついたスズキブースが印象に残りました。
(おわり)
Posted at 2025/11/03 22:38:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | イベント | 日記
2025年11月01日 イイね!

ジャパンモビリティショー見学(トヨタ・日産編)

ジャパンモビリティショー見学(トヨタ・日産編)未来のモビリティとは何ぞやというのを目にしたく、標題のイベントに行ってきました。
世界的にモーターショーがローカル化してきているというのは、ここ東京も例外ではないようで、なかでも中韓勢の躍進が目に留まりました。

まずはセンチュリーブース。
トヨタの上にレクサスがある。こうした体制が1989年(日本では2005年)以降続いてきましたが、今度はセンチュリーを最上級ブランドにするという方針が打ち出されました。
セダン、SUVに続いて、今回はクーペのコンセプトカーが披露されました。
先日来ネット界隈の書き込みを見ていましたが、評判は上々のようです。
しかし私は言いたいことがあります。
これってロールス・ベントレーの日本的解釈なのでは?という点です。
ちゃっかりドアポケットの傘というアイデアまで頂いてしまっています。
要するにお手本がなかったら何も出来ないのではないか?そんな疑念が芽生え、個人的には手放しでオーライとは思えませんでした。
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次にトヨタブース。
カローラコンセプトというのが、静かに壇上に置かれていました。
サイズは公表されていないようですが、特に横幅はかなり大きいように思います。
さんまるカローラやSE-saloon、XE-Saloonがメインの頃のカローラとは似ても似つかない車ですが、プラットフォームはエンジン、HEV、BEVのいずれも搭載できるとされています。
市販化までにはかなり手が加えられるのでしょうが、このデザインやパッケージが市販車にも活かされるのでしょう。
カローラをさらに進化・最適化させていきたいというトヨタの本気を感じました。
少し楽しみになりました。
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その横には、ランドクルーザーFJというモデルが置かれていました。
FFベースのライトクロカンという予想は覆され、フレーム構造のオフローダーのようです。
搭載エンジンは旧い2.7L直列4気筒エンジンのようで、トヨタお得意のHEVを用意しなくて大丈夫なの?と勝手に思いました。
この車はタイで製造されるそうで、ハイラックスやイノーバ(日本未導入のミニバン)と同じプラットフォームなのでは予想します。
個人的にはミニランクルはちょっと残念に思いました。
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次にダイハツブース。コペンの次期型?
なんとFRだそうで、その筋の原理主義者の方たちには喜ばれそうですね。カタチも色も良いですが、過去にはちょっとクセがあるほうが見飽きないという前例もたくさんあります。
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次に日産。
やっと出ました新型エルグランド。しかし試作車であり、発売は2026年夏といつまで待たせるのでしょうか。
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ライバルのアルファード&ヴェルファイアは、日本のみならず東アジアや中国で予想外のヒットを果たし、さらに上級のレクサスLMという車種まで登場しました。
一方、このエルグランドは基本的に日本専用で、細々と香港やシンガポールでも発売していくだけのような気がします。
中国では今、大アル/ヴェルブームが起きている様です。玉石混交ある中で、例えばZeekr 009のような高スペック車が日本で普及したら、エルグランドの立ち位置は一体どうなるのでしょうか。
Zeekr 009は会場内で実にひっそりと展示されていましたが、特徴は下記のとおりとされています。(左の真っ黒な車)
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車両の特徴(抜粋)
大型ラグジュアリーMPV(全長 約5,209mm、最大7名)
CATL製 140kWhバッテリー、CLTCで最大822kmの航続
前後デュアルモーター、最大出力 約400kW(544馬力)、0–100km/h 4.5秒
優れた静粛性(120km/hで約64.5dB)、大型パノラマガラスルーフ
デザイン:Zeekr Global Design Center

安全・装備(抜粋)
ヤマハ製Hi-Fiサウンド(20スピーカー)、マッサージ機能付きシート
360度カメラシステム(8MPカメラ×7基、2MPサラウンドビューカメラ×4基)
アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援・車線逸脱警報
自動緊急ブレーキ、死角監視システム、自動駐車支援
マッサージ機能付きシート、シートヒーター・ベンチレーション(全席)

次に日産パトロールです。
中東で長らく販売されてきた、かつての「サファリ」の末裔です。
内外装は結構良いのではないでしょうか。
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日産が苦境に陥った要因は、複数あると思いますが、ひとつは世界から指名買いされる車種の少なさというのがあるのではないでしょうか。
好き嫌いにかかわらず。
トヨタでは、カローラ、プリウス、ランドクルーザー、VWではゴルフ、BMWでは3シリーズ、ポルシェでは911、マツダではロードスター等というようなものです。
看板商品がフェアレディZだけでは、どう見ても少なすぎると思うのです。
パトロールが次のイメージリーダーカーになればいいな、とぼんやりと考えました。
でも、一番見たかった中国専用車「N7」と欧州専用車「マイクラ」の姿がなかったのは実に残念でした。

(つづく)
Posted at 2025/11/01 13:54:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント | 日記

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「夕暮れどき、ポップなカラーのプルリエルを見かけたので、隣に停めてみました。
この色づかいを見てシティカブリオレを思い出しました。」
何シテル?   11/01 18:11
ミニチュアカーや車のカタログ収集と国内・海外旅行、読書が好きな50代です。 マイペースで更新していきますので、お付き合いくださいませ。よろしくお願いします。 ...
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