8月18・19日とアクセスサッポロで開催されたオールニューカーフェスタへ遊びにいってきました。
1 展示車レビュー編
①カローラスポーツ

BLアクセラに似ているリヤビュー。

凹凸に富んだリヤハッチは流石プラスチック製。

ラゲッジの面積は普通レベルでしょうか。

内装はC-HRのハッチバック版というのが第一印象。インテリアは全体的にC-HRのデザインを少しいじったくらい似ています。

ペダルを基準にシートポジションを合わせたらフロントガラスの上部がかなり近いのと、天地がかなり狭くて結構圧迫感を受けました。

展示されていたC-HRと座り比べてみたらC-HRの方が前方視界が良かったです。
ネットの記事ではリヤシートは現行ヴィッツより狭いとのコメントがありました。
社用車でヴィッツを使っているのでよく知っているのですがまさにその通りで、リヤドア自体開口部が小さそうです。

さらにフロントシートの背もたれとヘッドレストがC-HR並みに高さがあるので視覚的にも非常に窮屈でした。

リヤシートに人を乗せないなら関係ありませんが、3人以上で乗る機会があるなら避けられることと思いました。
少なくともレンタカーや社用車としての需要は薄そうです。
はて、実用性に欠けるカローラは真のカローラなのか。
日本においてこのクルマにカローラの名を与えるべきだったのかどうか、議論は尽きないことでしょう。
Cセグメントのハッチバックは今までネッツ店専売のオーリスだったのがカローラ店専売になりました。
販売チャネルの名前にカローラ店が存在する以上、同じ名前のクルマを他のチャネルで売ることは不可能でしょうから、せめてネッツ店向けに姉妹車を用意するのが好ましいと思います。
姉妹車ならフロントグリルのエンブレムがトヨタマークになるでしょう。
18年ぶりに復活した花冠マークはデザインが残念なのでトヨタマークの方が良さげです。
②N-VAN

以前販売されていたバモスホビオと同じ位置づけですね。
これは商用車ではなくトランポとして、遊びグルマとして開発されたクルマです。

+STYLE系が最初に開発され、GとLは後から装備を剥いだ仕様ではないでしょうか。
一般消費者向けのこのイベントに持ってくるくらいなので個人消費を狙っているのは間違いありません。因みにハイエースのスーパーGLも出展されていました。
+STYLEを眺めてみます。
ルームランプが全てLED。

Honda SENSINGの標準化もさることながら、クルーズコントロールもフルオートエアコンも付いているという至れり尽くせりなクルマです。今までの軽貨物車の概念を覆す内容になっています。

運転席を一番前までスライドさせると足さえ入らなくなります。これはベッドルームを広げる目的であることは明らか。車中泊にもベストマッチですね。

シートを畳んだり起こしたりして遊んでみましたが、とっても簡単で取説がなくてもすぐ出来ました。

助手席はスライドは出来ませんがリクライニングはしっかりできます。

商品企画の大勝利という感じがします。
ターボ4WDなら車輌本体で約180万ですが、N-VANがあれば今まで不可能だったことが可能になるという点で価値は高いです。欲しい人なら喜んで買うでしょう。
③ジムニー/ジムニーシエラ
先代は丸20年のモデルサイクルを見事に全うしてくれました。
今回はエクステリアは先祖返り。
シエラはオーバーフェンダーが付いたことでJeepラングラーによく似ています。

インテリアは先代以上に乗用車として洗練され、不満な点はどこにも見当たりません。

ステアリングはスイフトと同じ。クルーズコントロールまで付きます。

メーターには初代パジェロの要素を取り入れたと思われる角型のメーター箱の中に正円の2眼メーターと間に縦長の表示部。

パワーウインドーのスイッチはセンタークラスターの上。

横開きのリヤハッチにはガスステーが採用され、開くのが容易になりました。

快適装備、安全装備は他の車種と同様にやれるだけやったというレベルになっていて、妥協は一切見当たりませんでした。
価格は軽のジムニーでも最上級のXCで180万円オーバーですが、N-VANと同じように「不可能が可能になる」「夢が叶う」という存在なので全然高額とは思いません。
発売早々人気が沸騰したということで、クロスカントリー車にこれだけ需要があったのかと驚いています。
2 試乗編
試乗した順にまいります。
①フィット HYBRID・L Honda SENSING 車輌本体2,079,000円(税込)
プレミアムブラウンインテリア付き

2013年に発売された車ですが今まで試乗した経験はありませんでした。
まず驚きました。乗り込んだ瞬間からブラウンとブラックの2トーンのステアリングをはじめとした上質感。

エアコンの操作パネルもブラインドタッチできない欠点を持ちながらハイグレードに見えます。カーナビも8インチの大画面でインパネにすっきりインテグレート。

スピードメーターも立体感に溢れ、指針が盤面から浮き上がっているように見せていて、コンパクトカーの域を超えています。

走ってみると、トヨタのHVが発進の時にアクセルペダルをかなり奥まで踏まないと加速していかないのに対して、フィットはアクセルの踏み込み量と加速の関係が純ガソリン車と何ら変わらない違和感のないものになっていました。
ハイブリッド車は最初から室内装備も走行性能もBセグメントの立ち位置を超越しCセグメントハッチバック車の中で戦える内容になっています。
リヤシートもヒール段差が意外とあって足をあまり前に投げ出さずに座れるので十二分に広いです。それでいてラゲッジも十分すぎる広さ。機能性も抜群。
ということで200万少々の予算があれば、熟慮しなくてもこのクルマを選んでおけばまず後悔することはないでしょう。これに乗っている人は幸せなカーライフを送っているんだろうなと思わせました。
②XV 1.6i-L EyeSight 車輌本体2,246,400円(税込)

シートベルトのバックルが独特な分厚さをしています。他の日本車に対して過剰なほどの強度を持たせているような印象です。
走りは出足がアクセルペダルの踏み具合に対して必要以上に飛び出していくやや過敏なチューニングがなされていて、排気量の少なさの印象を与えません。
助手席に販売スタッフさんがいる2人乗りでは力不足を感じることはありませんでした。高速道路では流石に2Lが欲しくなるかもしれませんが。
あとはアイドルストップ中にブレーキペダルを緩めた際のエンジン始動ですが、DJデミオのガソリン車のi-stopを上回る速さでした。
モデルチェンジをする度に窓ガラスが小さくなっていく傾向にあるSUBARU車ですが、前進するのに必要な視界の広さは健在。
Aピラーが細くてドアミラーも高さがかなりあって安心感が違いました。
同じ価格帯の他メーカーのSUV(C-HR、ヴェゼル、CX-3)と比べると、クルマの成り立ちがガチのC
セグメントハッチバックであるインプレッサのシリーズですから質感も室内・ラゲッジの広さも申し分なし。割安かもしれません。
③クロスビー HYBRID MZ 車輌本体2,003,400円(税込)

1000ccのターボ。走行シーンのあらゆる面でブーストが掛かっているような印象で、中間加速の鋭さは今日試乗した3車の中で髄一でした。
さらにSPORTスイッチを入れてみるとアイドルストップは解除される一方でさらにアクセルレスポンスが向上して相当速いです。
一定速で巡航中にSPORTスイッチを切ったらたちどころにヘナヘナ~と力が弱くなったのが面白かったです。
全高は170cmあってウエストラインがとても高い。
フロントガラスや左ドアガラスからの死角が大きいので駐車の際に不安がありました。
左のドアミラーには下方用のサブミラーが付いていますが小さすぎて使えませんでした。
ルームミラーも遠くて手が届きにくいのが難点。
スズキの5ナンバーの小型車はいつの間にか多彩になっていて、クロスビーも自分の個性を表現する1台として選ぶ価値はあるかと感じました。
軽でも構わないならハスラーでも十分でしょうけどね。