
今回は、今年始まって2台目のBLマツダスピードアクセラ(BL3FW)の話!
普段、よそ様のアクセラの足作業をする際はウチまでお越しいただいていますが、今回は珍しい出張です!
って、今回の靖乃さんのお住まいが結構ご近所だったってのもあって、やるなら予定合えば行きますよーってな軽い感じでした。
基本的に自分で作業できるタイプの人なので、自分は車高調そのものの仕様変更に少し携わってーみたいな感じ。
個人ですがこれまで10台ちょっと、回数で言えば何十…それ以上?とBLアクセラの足周り見て触ってきた自分ですが、初めて下側のスタビリンクが外せない個体に出会いました。
っていうか、

フロントの足見てて見つけたんですがこれ、

ABSセンサーのカプラーが溶けてますよ両方とも…
何だこれ?何で?って最初分からなかったんだけど左右共状態がこれ。
彼は鈴鹿ツインをメインにサーキット走行をしてるわけで…ブレーキの熱で溶けたって説が浮上。
マジか、そういう例もマツダスピードアクセラだとあるのか…
対策でビリオンのサーモクロス巻くとかよぎりましたが、

ビアンテのバックプレート(と取り付けボルト)流用が一番スマートかもしれん。
ブレーキローター径もキャリパーサイズも違うから多少なり曲げるとか金切りハサミで切るとか必要かもしれないけど。
そこまで高くはないので買ってフィッティングしてみる価値はあるかも。
今回仕様変更する車高調は、アクセラでのサーキット走行派なら定番の蹴脚!
やっぱこれですね、走るなら蹴脚!
市販品で20万円以下の定価でこれ以上にサーキット走行にマッチした車高調はありません。
車体から外す前にまず、ちゃんとシート類を緩めておき…たかったのですが、
車高調は片側ダンパーが固着してました…
もう片側は全部大丈夫だった!
まあまあ難儀したけど最終的にラスペネ浸透とパワーで何とかずりずり動かせたので、外せてしまえばこっちのもの。
分解して清掃、ラスペネ注油すれば解決できますから!

今回はヘルパースプリングを追加します。
最初に靖乃さんから話を受けた時、自由長これで考えてるんですがーって話があったんですが、いやそれだったらこれとこれでーって事でヘルパー追加をお勧めさせていただきました。

326パワー製のスイフトコラボ版の方。
スイフトは自社製ではID63(ないしID62)を一切生産していませんが、326パワーとのコラボ版ではスイフト製でID63があります。
これは手で普通にぺしゃっと潰せるタイプなので過剰に仕事をしないタイプ。
ヘルパーの中でも柔らかい部類。
326製は良くも悪くもーなんですが、このジョイントスペーサーの厚みが3P構成の分、あり過ぎるのがデメリットですかね。
厚みが過剰にあれば車高の調整代も減るのは言うまでもありません。
ましてや蹴脚の場合、通常アッパーシートにベアリングを仕込んであるものがベアリングレスアッパーで、バネをサンドイッチする形でベアリングが入れられているのでそれ分更に調整代は犠牲になっています。
オープンベアリングなので雨水砂塵入ってしまいますが、アッパーシートに内蔵のシールドベアリングタイプと比べたら交換するハードルは低い、コストもまぁアッパー内蔵のと比べたら安い(1万円はするから倍近い差)のが言わば利点でしょうか。
とはいえ、ベアリングにシートにとネジ代食ってしまう構成なので車高は下げにくい状態です。
ヘルパースプリング導入は内径も問題なかったんですが、ジョイントスペーサーの内径とダストブーツが外径きつい状態になってしまいました。
ブーツはゴムなので一度通して引っ張ってブーツのヨレ癖を直してやれば大丈夫でしたが、ちょっと寿命(接触しっぱなしだから)的にはブーツの切れが起きるかもしれません。
ここはちょっと懸念点。

フロント足、完成!!
やってる感のある見た目になりました。
ただベアリングは状態がまぁ…もう大分お疲れですね…って感じで、4枚中1枚カッサカサになった物をお試し的に靖乃さんが洗浄してグリスアップしたのを入れました。

何かリチウムグリスとかモリブデンとかそういう系…ないですか?って聞いたら、ブレーキグリスが出てきてw
まぁ…いけるんじゃないですか?って事でしっかりニードルに馴染ませてもらって組みましたが、動き全然問題なしのくるっくるになったのでとりあえず良いでしょう!
ていうか他3枚は状態がそもそもアレなのでまた次回分解する機会があればその時に同じ感じでメンテした方が良いかな。

装着!
今回は差し入れでコレも持ってきました。
一気に更にハイレート化するならコレの方がいいです。

アッパーマウントの固定に使う強化ナット。
付属のフランジナットよりも強い熱入れS45C材で出来てます。
見ての通りにスタッドボルトを全て埋めて厚みのあるフランジでしっかり座面と当たるし、付属のフランジナットよりも直径ちょっと大きい。
難点は元々車向けのものではないので13mmだから整備ではあまり使わないサイズですが、13mmのソケットお持ちでしたしトルクレンチもここのトルク対応の物を持ってたので良かった!
これ、アナログのトルクレンチで締め付けると針の振れ方が違うんで視覚化されてナットの違いが分かるんだけど、車高調標準のナットとこれとだとトルクの立ち上がりが鈍る事がなくカッチリ締まるくらい違うんです。
今回はフロント車高が下がりにくいという面を持つこの車高調でも、車高をもっと下げられる様にしたいという話もあったのですが…

下がった。
確かに下がったが本人的にはもうちょい下げたかった感があった様です。
前述の通り、ベアリングにスペーサーにと物理的なものがどうしても多くて、という影響の結果でした。
フェンダーは爪カットされていたので干渉の問題はないし、とりあえず組んで1発目、動き含めて検討した方がいいところはあるので、まずはいいんじゃないかなと。
それに車高が下げられなかったというよりかはまだ車高下げられるけど車高を下げられる部品の構成には出来ていない、ってだけなので。
ダンパーのネジ代はまだあるので下げる事自体は出来るんです。
部品を組み替えさえすれば。
実は今回の作業、土日の2日間を検討していて、初日土曜日にフロントだけで終わって2日目日曜日にリアの流れだったのですが…
構築上ちょっと練り直しした方がいい!ってなってまた7月末頃に改めて作業という形に今回は終わりました。

とはいえ一度テスト走行に出て、靖乃さん曰く合格ラインと言える感じがある様子なので先ずは良いスタートが切れたかなというところ!
って今回は俺、車高調フロント外して組み直して暫定1発目セット設定して、リアバネ、ダンパーを多少触った程度なので普段と比べたらやっていませんが…伸びしろありそうですよ。

今回は色々とお世話様でした!
また月末にお会いしましょうー!!
続く!!