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2022年02月27日 イイね!

今年のF1、すでにもう面白い

従来の車体設計規則をほとんど刷新し、まったく新しい設計思想で規則化された今年のF1マシン。

従来のマシンは、空気抵抗となる前後のタイヤの、正面側にぶち当たる空気をボディ側面に逃し、タイヤの後ろ側に発生する負圧は空気を流し込んで、やはり側面に逃がすことでドラッグを減らしていた。
これがサイドウォッシュと呼ばれる、空気を横に逃がすコンセプト。

ダウンフォースはフロントウイング、リアウイングのほか、車体裏側からリアデュフューザーへ流れる空気による負圧で押さえつけていた。
そのほか、レッドブルなどは車体を前のめりにするハイレーキにすることで、ボディフロア全体をウイングとしてダウンフォースを得ていた。

サイドウォッシュは後ろを走る車が横に並んで抜こうとしたときに、乱れた気流で車体バランスを崩すのが問題になっていた。

そこで今年はサイドウォッシュを大幅になくし、車体裏側のグランドエフェクトでダウンフォースを得ましょう、という規則に変わった。
規則はとっても細かく詳細に定義され、これじゃあ各チームで同じものしか作れないのではないかと言われていた。

規則を3Dモデルで表現したのがここ。

車体外寸のリンク

出揃った2022年モデルの各チームのマシン。これが結構コンセプトが異なる設計で、ボディデザインが異なっていた。

基本は、リアのデュフューザーまわりに空気を流し込んでやることで、そのためにボディ後方を極端に絞り込む。または、絞ってないけどスムースに前からの気流を流し込む。
フロアとサイドポンツーン形状を工夫して、なんとかサイドウォッシュを作り出して、リアタイヤ正面の気流を吹き飛ばすとともに、フロア下の空気が横から抜けないように空気で壁を作って、車体裏側の空気を逃さずリアデュフューザーへ流す。

それらのバランスや、何を重視するかによってデザインが異なる感じ。
それに伴って、前後サスのレイアウトをプッシュロッド式にするか、プルロッド式にするかがある。
また、他のチームから購入してもいいパーツがあるため、それを使うことで設計コンセプト的には似かよってくる部分もある。例えばリアサスはレッドブルとアルファタウリで共通とか、メルセデスとアストンマーチンもそうだとか。
同じパーツを使いつつ、コンセプトが異なる車体デザインでまとめているのが面白い。

さて、先週はプレシーズン合同テストがスペインで3日間行われた。
各チーム、まだ本気の走りではないので、実力はわからない。
わからないが、走ってみて初めてわかったことがある。それが「ポーポイジング現象」。

ストレートで車体がピョコピョコする現象


フェラーリのピョンピョン

これは、車体裏に空気が流れ、流速が高まって負圧が大きくなることでダウンフォースが発生。車体を下に押さえつける。
それにより車体と路面が近づきすぎて空気が通りにくくなり、流速が遅くなり(ストールする)、ダウンフォースが減る。それで車高がもとに戻る。もとに戻るとダウンフォースが発生して、また押さえつける。
結果、ピョンピョン現象となる。

車体横のフロアが、ダウンフォースで路面側にねじれて、密閉性が高まりすぎることも要因らしい。
最初は、フロアがねじれることでダウンフォースを高めようとするアプローチが増えるだろうという予想だったが、そんな場合じゃなくなってきた。アルボンは全開で突っこむ鈴鹿130Rではとてもリスキーになるだろうとコメントしている。

解決方法は、サスをガチガチにしてストロークしなくする。
多分、それを試したのがこれ。

足が動かないフェラーリ

フロアがバタつかないようにしよう。または、部分的にバタつかせても、一部は強固にしておこう。

メルセデスではバーを追加して実験したり、フェラーリのフロアカットとダクトを試したりしている。

マクラーレンは、フロアがねじれるとフロアのスリットに隙間が空いて、空気を通すようにしているみたい。それは反則だろーと他のチームからツッコミ受けてるみたいだけど。


今話題なのは、複数のチームがノーズの付け根に、謎のボディダンパーを組んでいるらしいという話。スプリング+ダンパーが縦に入っている。


フロントタイヤが縁石に乗ってバウンドしたときに、ノーズのバタつきを収束するためのボディダンパーだと思うんだけど、ヤマハのパフォダン、スバルのドロースティフナーも、ダンパーだけでスプリングは入ってない。
でもやっぱりボディダンパーだろうなー。車高を保つために硬いサスの今年のマシンには、効果があるんだろう。

グランドエフェクトカーには、車高を一定に保つことで絶大なる速さを発揮したアクティブサスにしないと、効果の最大化はできないんだろうな。


プレシーズンテストは次回バーレーンで行われる。ここで各チームはアップデートしてくるし、恐らく本気アタックもする。ますます楽しみだ。
Posted at 2022/02/27 22:00:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | F1 | 日記

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