昭和96年

ウチの上司は今の部署が畑違いなので、上から「どうなってるんだ？」と訊かれることを非常に恐れています。
それなので制度の細かいことまで重箱の隅をつつくように「どういうことなんだ？」と部下に調べさせます。
「偏執狂」という言葉そのままの人物です。



先日は、昭和63年に始まった制度のことが気になり、その制度が開始される前はどうなっていたか調べろと私に言ってきました。
仕方ないので問い合わせの電話をしましたが、何ヵ所も転送された挙句に「わかりません」「そんな昔の資料は残っていません」と面倒臭そうに切られました。
今年は令和3年ですがもし元号が変わっていなければ昭和96年ですから、いきなり33年前のことを聞かれたってわからないのは当たり前ですよねえ（笑）

今回は仕方なく電話しましたが、こんなくだらない電話を何度もかけたら私と相手の関係が壊れますから今回限りにしたいものです。
私はいいトシだから「そんなことわかりませんよ」と言っちゃうけど、そうは言えない若手は本来の業務とその対応に忙殺されてタダ働きの時間が増えています。
だけど、そうやって調べさせたことのほとんどが日の目を見ることはありません。

今のご時世は人手も時間も残業代も限られていますから、思ったことを全てできるわけではありません。
「何をやって、何をやらないか」という取捨選択をするべきだし、そうなれば「33年前の制度がどうだったか」なんてくだらない質問は真っ先に切り捨てられるべきですが、そういう理屈が通らないことが本当の病根なんだと思います。