他所起稿記事の転載。
---
先日、
S600の車載情報センターとして使っていたスマホが
唐突に飛んだ。
-*-
多分知らない人の方が多かろう
日本ではマイナーなulefoneという中国メーカーの廉価スマホで、
でも楽天のようなインチキ仕様販売を平気ですることなく
メーカー自らちゃんと日本の技適も取得している。
4G-LTE対応機で S1 Pro という機種。
購入価格約7千円(笑)。7千円台でも中古品じゃないよ(笑)。
購入時期は2019年8月。
本来は途上国向けのスペックの機種で
主記憶が1GBと現行アプリ群に比して矮小だが
OSが GO edition (当該機のベースOSの版は8)なので
OS自体の機能として
余計なバックグラウンドプロセスを殺しまくってくれる
大変美しい(笑)仕様なので案外使えてしまうのである。
※例えば、楽天Super Point Screenのような糞アプリで
ポイントを得ようとすれば
ロック画面解除にいちいち介入してくる
鬱陶しい広告強制表示スクリーンセーバー機能を
アプリの設定上で「オン」にしておかざるを得なくても、
つまりアプリの権限から見れば建前上では
「スクリーンセーバーが常駐していることになっている」
設定であっても
バックグラウンド許可プロセスリストから外しておけば
OSがリスト外プロセスをkillするので
実際には広告も見ずにポイントも加算される(嬉)、みたいな。
旧車の車載では走行中はネット音源ストリームとナビ地図データと
天気予報などの環境情報の更新取得が行えていたら
情報センター機能としては十分。駐車時は遠隔監視機能もかな。
ECU他の車両自体が備える情報処理機能はないから
ソッチ系の通信要求もないしな。
ああ、あと必要ならテザリングによるモバイルルータ機能で
他のスマホやPCを中継できたら十分くらい?
当該機種のベースになっている S1 は
ドコモでも2026年に提供終了がアナウンスされている3Gのみの機種だが
機能増強番に4G-LTE通信機能を備えた Pro が追加され、
こちらを選んでおけば当面日本国内使用に問題はない。
4Gの対応バンドは1,3,7,8,20で、1,3,8がありドコモもソフバンもok。
-*-
ところが、
機嫌よく動いていたところを
たまたまメモリのゴミ排除のために再起動をかけたら、、、
再起動しなくなった(困)。
具体的には機種名ロゴが表示された状態から
9点パターン入力や生体認証(当機では顔認識)での
セキュリティまでは進むのだが、そこから進まない。
但し Android というか Linux カーネル自体は起動しているようで、
OSのキー操作による強制再起動(=一般的には電源釦長押し)は受け付ける。
しかしGUIシェル(=Android的に言えば「ランチャー」かな)が
起動してこなければ、Android機としては実際には何も使えない。
ハード的に壊れたわけではなく、
ファイルシステム(どこかのビット化け?)が壊れて
シェルプログラムが異常動作で固まっているんだと想定される。
うーん、、、フラッシュにヘボいものを使ってるから化けた?
安かろう悪かろうは覚悟していたのだが、
でも2年弱でファイルシステムが逝きましたってのは
どうも納得に至らん。
チェックディスク機能のようなアプリってあるのか知らんが
不良セル部分が置き換わるなりファイルの記録自体が更新されれば
起動くらいはするはずだと思うと、捨てるのが癪。
-*-
んで、既存のアプリ設定もデータもぶっ飛ぶが、
アプリ設定に関してはGoogleバックアップ分もあるし
起動時のアプリファイルの読み込み条件を変えてみたら?と思い、
今度は強制工場出荷化を試してみた。
案の定、様子が変わった。
Linuxカーネルの起動は同じく無事済むようだが、
工場出荷状態なので初期設定の前段階のアップデートチェック中に
要らんバックグラウンドプロセスの起動に失敗して止まる。
なんで初期設定段階で
Filesアプリを起動しておく必要があるんだか?(困)だが、
サブプロセスのフリーズが起こるとそのエラーを無視しても
初期設定のアップデート確認ステップも同時に固まってしまって
そこから進まない。
問題がFilesアプリのみなのかどうかはわからないが、
設定の工場出荷化だけでなく
ディスクイメージとしてのリフレッシュが出来んものかいな?と
ダメ元でulefoneのメーカーサイトを覗いてみたら…
をーーーーーーーーーーーーーーーー!
なんと、現行機種だけでなく、
過去に販売した機種の大半のシステムのtar+gzipアーカイブが
ムダなユーザ登録手順とかもなしにダウンロードできるように
公開されているではないか!
https://www.ulefone.com/support/software-download.html
なんて美しい…
dd で書くようなバイナリべったりのイメージでもなくて
tarの生ファイル。
イマドキ、アメリカ企業もこういうオープン志向ではなくなっていて
「消費者はバカだから極力生デバイスレベルには触らせない」
方針ばかりに染まっている中で、全システムファイルはおろか、
各機のファームにアクセスするためのUSBデバイスドライバまで
ちゃあんと掲載されている。
うーん、美しい…
ファームはulefoneが機種全般的に採用している
MediaTekの共通ファームのようであり、
こちらも MediaTek自身や第三者ソフトで
読み書きツールが公開されている。
MediaTekの公式ツールはユーザ登録が必要だし、
中途半端に中国語ガイドのみだったりもするので、
SP Flash Tool というMTK系スマホ全般に対応する
フラッシュ読み書きツール
https://spflashtool.com/
を落としてきた。
超カンタン。
あとは母機となるWindows10 PCにスマホ用USBドライバをインストールし
接続してフラッシュ読み書きツールで
システムファイルを流し込むと、
全ファイルシステムのリフレッシュが正常終了した。
-*-
一応、ツール上ではベリファイまで含めて
ファイルシステムの再書き込みに成功しているが、
ハード的にフラッシュメモリを交換したわけではないし
同じく怪しいセルがビット化けを再発させる可能性は少なからず。
S600に不安定期待の残るシステムを戻すのはどうも気が…(苦笑)
それに完全にOSのセキュリティパッチまで含めて
販売直後状態に戻されてしまっているし。
どうせイチから全再設定が必要。
そこで、だ。
ulefone S1 Pro に入れてあった
既存契約のドコモ回線MVNOの中速定額simを
元々楽天回線に充てようかと2万円ほどで買ったまま
昨年の楽天MNO回線契約の直前での楽天miniの無料配布による代替で
使われずに放置してあった Qualcomm Snapdragon 600系機に入れて、
こちらをS600用に充てて処理操作感の高速化品質向上を図り…
その楽天miniを用いて
ライフ用の車載情報センターに充てていた楽天モバイルMNO回線が
5/31で1年間データ使い放題無料期間が終了するので、
新たにMVNOの安い定額simを一つ導入し
ulefone S1 Pro にはこちらを入れてライフ用に設定しなおすことに。
新たなMVNOの定額simはフェイルセーフの観点から
ソフトバンク系のMVNOを選択し、
仮にドコモ系が長期トラブルで使えなくなっても
ulefone S1 Pro を代替機に回して使えるようにしておく。
上述の通り、当該機はバンド1,3対応なのでドコモでもソフバンでも
概ね問題なし。
んで、1sim契約増えてしまう分を、
音声付きスマホのデータ料金圧縮用に
通常は低速定額回線でつないでおくモバイルルータ用に契約している
別のドコモ回線MVNOのsimを廃止して辻褄をあわせようかと考え中。
実はモバイルルータは3G機なので、もうそろそろお役ゴメンでも?
デカくなるのが難点だが ulefone S1 は車載固定ではなく持ち歩き、
かつテザリングを常時onにしてモバイルルータ兼用にすれば、とか。
※こちらは現時点では未決定。
今月は新規ソフトバンクMVNOのsim料金がかからないので、
月末までにどうするか考えるつもり。
下手に支払額は増やしたくないので、
多分、現思惑に沿って廃止するだろうけどね。
-*-
さてその2台。
左が新規S600用。
また健康に戻ったulefone S1 Pro は
ライフでまた快調に動いており、
S600用の車載機も一新されましたと。
めでたしめでたし。
いや、中国企業もちゃんと調べて選べば個々で使えるところは使えるな。
むしろアメリカ企業のほうが
AppleにせよGoogleにせよMidrosoftにせよ
各企業内の思想や製品全体の狭いコンセプトのゴリ押し売りばかりで
カネばかり要求しつつフレキシブルじゃなくなってきたよね…