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ミセガワのブログ一覧

2019年11月19日 イイね!

解体新書 Vol.15 Ferrari 488リア純正装着タイヤ

解体新書 Vol.15 Ferrari 488リア純正装着タイヤご無沙汰しておりました。

実家が台風で被災したり、その対応で疲労困憊して帯状疱疹になったりで、しばらくノーアクションだったミセガワ研究室でしたが、久々の今回は大物の登場です。

Ferrari 488 リア純正装着のMichelin Pilot Super Sport 305/30R20 103Yです。

たまたま不要ということで転がり込んできましたが、もうこんなタイヤの解体調査することはそうはないと思います。

冒頭の写真でも判りますが、このスペシャルなタイヤもミシュランの先鋭工法であるC3Mプロセスが用いられているため、内外面とも金型で成形されている特徴的な表面をしています。

セリアルは2015年製、工場コード6Uはフランスのクレルモンフェラン、つまりミシュランの大本営工場ということで、さすがはフェラーリ用タイヤです。
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さてまずはマクロ的な断面観察です。
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C3Mの特徴である、撚り線で縦長に構成されたビードワイヤー層の間にサンドイッチされるようにカーカス下端が係止されているのは従来通りですが、それに加えてさらにビードヒール側に撚り線が4本追加されているのが新規構造です。
ここにワイヤーを追加したのは強大なエンジントルクや桁違いの制動力に負けて、ホイールとタイヤの間で滑ってしまわない様にすることの狙いと推定できますが、こうした任意の場所に自由に補強材を配置できることがこの工法の大きなメリットの一つです。

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続いてベルト部です。じょおさんに頂いた255/40R18のSuper Sportと基本的には同じ材料構成に見えます。すなわち細線(0.2mmくらいか)の6本撚りのベルト層にケブラーとナイロンの糸を撚り合わせたハイブリッド0度カバーを巻き付けた構造です。よく見るとこのカバー材は2本一組で巻かれているようですね。だから何!? ですが(笑)
カーカスは何の変哲もない相変わらず撚り数の少ないポリエステルカーカス1層。
高いタイヤだけどカーカス材は安価だし、90度のカーカス角度を持つフルラジアル構造でその部分はつまらないタイヤでした。

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サイドを固める手法はビードワイヤー廻りの高硬度ゴムだけでは足りなかったようで、リムガード部分にもお得意のストリップワインディングで増し盛り。
しっかしサイドゴムはペラペラで、ライナーゴムはタップリなのはPilot super sport共通ですね。

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トレッド部で注目したいのは、鬼のような溝下のゴム厚みの少なさです。
1mm程か。常識的にはこんなに溝下のゴム厚みか少ないと、溝底のゴムとその下のベルト層との剛性の差が大きく、歪が急激に変化するため、応力を吸収できずに溝底の角にクラックが入ったりするのですが、材料面か溝形状、あるいはそもそも割れる前にタイヤの寿命が尽きてしまうなど、いくつかの理由で解決しているのだと思います。

この部分を拡大してみてみましょう
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普通有るはずのアンダートレッドゴムが見当たらず、トレッドゴムの直下にカバー材のコートゴムが有る様にしか見えません。
溝底ではない部分を見ると、
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こちらには明らかにトレッドゴムとは違うゴム層がかなりの厚さで存在しています。

この違いは溝下のみ故意にアンダートレッドゴムを付けなかった可能性があります。

そんなことが容易にできるのもこの工法の特徴ですので、十分あり得ること。

そもそもアンダートレッドゴムはトレッドゴムに多量に含まれる油分など接着に悪影響を及ぼす低分子量の配合物の移行を防ぐのが目的ですが、溝下ならそもそもその低分子量成分を多量に含むトレッドゴムが少ししかないので、可能かもしれません。

あるいは単にアンダートレッドゴムは有るのだけれども、金型に押された勢いでコード間にまで浸透してしまい、薄く、見にくくなっているだけかも。

何れにしましても、さすが世界のトップメーカー ミシュランはその優れた製造技術と設計技術を如何なく発揮して巧みなタイヤ作りをしていることは垣間見えました。

こうした基盤技術がないのに真似をしようとしても、タイヤが重くなってしまったり、ユニフォミティーが悪くなったり、あるいは耐久性・安全性に問題が出たりとかするわけで、まあまあの製品を安価に提供出来ても、最高品質のものは逆立ちしてもできないと言うことになるわけです。

また細かな解析とは別に、タイヤ全体を眺めるとこのタイヤは市販のラジアルタイヤを補強していったSタイヤやインチキラジアルとは異なり、まさにレーシングスリックの雰囲気なんです。

空気が入っていない状態では、ベルトもサイドもフニャフニャ。これはベルト部に過剰な剛性を持たせていないレーシングスリックによく似ています。

Sタイヤやインチキラジアルは組み込みする時、タイヤが撓まなくて骨が折れますが、これはサイドのみならず、ベルトとトレッドも非常に硬く、変形しにくいからです。

これは溝があるこでトレッド剛性が低下してしまうのを補填する為にそうなるのですが、ミシュランは溝がある程度あっても、そのせいでトレッド剛性が大きく落ちない技術に長けているのかもしれませんね。

知れば知るほどミシュラン 恐るべし  との思いを強くいたしました。

しかしこれらはタイヤ技術としてのミシュランの凄さであります。

一方でC3Mの特徴を存分発揮できていかという点では、確かに面白いところにビードワイヤーが追加されていたり、従来の膨張成形・加硫では使いにくいケブラーとナイロンの合撚り糸が0度カバーとして使われるなど、小技として活用できているものの、ビックサプライズが無かったのも事実で、従来工法でも頑張ると出来てしまう程度の飛び道具でした。
その辺はやはりラジアルタイヤの構造というものが既に成熟しているものなので、そうそう目から鱗の構造は出てこないのだなと思いました。

では。
Posted at 2019/11/19 20:54:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | ミセガワ研究室 | 日記
2019年11月14日 イイね!

ついに新俺カーを契約してきました

ついに新俺カーを契約してきましたエイトを降りたのが2016年3月23日、あれから3年と8カ月、ようやく新俺カーの契約の日がやってまいりました。

というわけで、今日は遠く千葉の穴川まで公共交通機関を乗り継いで行ってきました。

しかし10年ほど前に千葉駅を訪れた時は、なんだか随分さびれた感が漂っていたのですが、今日は駅のコンコースも雰囲気が変わって活気がある感じになっていて、一時期より元気な印象を受けました。

ところで穴川へはモノレールで行くんですが、モノレールって鉄道敷くのに比べてどういうメリットがあるんですかね?

疑問がわいてきました。

さて話を元に戻しまして、来店したのは中古外国車を専門に扱っているO-RASHというお店です。


店先には庶民離れしたP様やB マセラッティとかが並んでいて、庶民派の私はちょっとビビリました。

店内に入ろうとすると、商談日時を告げてあったので、入口に既に検討している車両が置いてありました。


2017年式 中期のルノー ルーテシアRS スポールです。

ルーテシアRSでもかなりレアな存在の中期型スポール。


初期型がシルバー塗装の17インチ7Jなのに対して、受注生産だった中期スポールは黒塗装の7.5Jとよりヤンチャ感が増しているんです。


内外装も確認しましたが、予想以上に状態が良く、新車のような奇麗さで納得の契約と相成りました。

この車はタイヤとホイール、ブレーキパッド、シートくらいの変更で、基本的に脚や吸排気系も含めていじらず乗る予定です。

サーキットも少し走りますが、ドライブや日常生活での活躍も期待して、あえて足の柔らかいスポールを選択しましたので、そこは守っていきたい点です。


12月にはみん友の皆さんの前に登場予定ですので、またよろしくお願いいたします。
Posted at 2019/11/14 19:59:20 | コメント(3) | トラックバック(0) | クルマ | 日記
2019年11月07日 イイね!

ミラ、ピンチ

ミラ、ピンチ先日、10月7日に実家に帰省した際、朝から毎度おなじみ東名横浜町田出口渋滞に嵌っていたら、突然オーバーヒートアラーム点灯!!

一瞬意識が遠のいたのは言うまでもありません。

しかしこの気温で渋滞中にとなると、電動ファンの不調が最も怪しい。

路肩まで渋滞していて、隊列外れることもままならず、不安の中、1~2分耐えた。

そしたら少し流れ出して走行風が当たるように。

あ~ら不思議。警告灯は消えたのでやはりファンが調子悪い模様。

こりゃ渋滞は走れんと思い、仕方なく料金所傍のNEXCOの事務所前で渋滞が緩和するのを待ちました。

結局午前10時頃まで暇をつぶしていたら目に見えて空いてきたので再発進。

別にエンジンの異常も感じないし、警告灯の再点灯もなく、無事にお役目を終了。

帰宅後、Dに修理してほしい旨を連絡したら、「警告灯が点いたのは凄くヤバいから、レッカーで持ってこい」と。

しかしそんな時間もないので、カミさんに自走で行ってもらいました。

そもそも点灯後200kmも走っちまったし。(苦笑)

そして無事修理完了。

原因はやはりファンモーターの劣化で、死んではいなかったけれど回転が下がっていたそうです。モーターもラジエーターもホース類も全とっかえしたので7.7諭吉となかなかの出費でした。

しかし今日交換された部品を確認しようとボンネットを開けたが、見えない。

ラジエターCAPが新しいのが確認できる程度。

初めてマジマジと見たが、ラジエーターはグリル幅の半分しかないのね。とても小さい。物凄くタイトな配策で、まるで現代のF-1みたい。

こんなタイトな状況で、ミニマムのラジエーター容量なので、ちょっとファンの効率が落ちただけで死にかかるのね。

クワバラ クワバラ。

Posted at 2019/12/03 16:11:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ | 日記

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「[整備] #ムーヴ 夏タイヤ2本更新と取付 https://minkara.carview.co.jp/userid/247321/car/2925167/7770701/note.aspx
何シテル?   04/28 18:43
昔は一生懸命タイムを出そうと走っていました。@RX-8 主要サーキットのベストタイム FSW(富士スピードウエイ)レーシングコース Sタイヤ:2′00...
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