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2022年05月21日 イイね!

里山の春を感じる小旅行

里山の春を感じる小旅行まだ故郷で生活していたころ、私にとって春は始まりの季節であった。
生き物好きな子どもだった私にとっては、賑やかな夏に向かってすべてが動き始める一年の始まりであり、同時に最も心躍る季節であった。

まだ霜も盛んに降りるころ蕗の薹が先陣を切ると、3月には原っぱを覆うオオイヌノフグリ。ナナホシテントウも動き出し、緑と青に赤を添える。── そういえば、ナミテントウの中でもなぜかいつもナナホシテントウが春一番乗りであった。※ナナホシテントウとナミテントウは別種でしたので訂正します。4月には田んぼに水が入り、田植えが終われば夏の足音が聞こえてくる。

そうした小さな春の積み重ねを見つけていくのはこの上なく楽しく、そして今考えればとても贅沢なことであったと思う。大人になってしまった今となっては、普段は会社と自宅の往復だけで春を感じるすべはあまり多くない。気温の変化以外で何か感じられることと言えば、桜の開花と食料品店の品ぞろえの変化くらいだろうか。季節感の乏しい生活のせいか、社会人になってからはいつも、季節を感じることを求めている。


そんな季節感の渇きを潤そうと、今年のGW後半は里山の春を求めて新潟県魚沼地方を訪れた。数か月前のNHKスペシャル「新・映像詩 里山(1)新潟の棚田 豪雪と生きる」の映像がとても綺麗で、近いうちに訪れたいと思っていたところに、先月、妻に今年のGWの希望を聞いたところ、山菜料理を満喫したいという。今回の目的地はもはや検討するまでもなく自然と決定していた。

下北半島釣り旅行の疲れがまだ残る5月5日早朝、自宅を出発。GW真っ只中ということで高速道路の大渋滞を覚悟していたが、中途半端なタイミングの下りのせいか特に渋滞もなく関東圏を突破し新潟県入りした。

関越道は拍子抜けするほど空いていました。



今年の関東は4月の下旬には夏日を記録するようになり、今ではもう初夏の足音も聞こえてきそうな晩春の装い。これが水上あたりから新潟県境に差し掛かると一変する。遠くの山々はまだ雪を頂いていて、人里の緑も色が薄くようやく春本番といった具合だ。新潟県に入ってもそれは同じで、魚野川に沿って広がる水田はまだ水を張っていないところも多い。




そんなのどかな風景を眺めながら、高速道路を退出予定の小出ICに到達する。普段ならば一般道はなるべく変な道を選んで走るところだが、初日の昼食は「越後長野温泉 嵐渓荘」の山菜満彩コースを予約してある。山菜料理は妻の希望であり、旅行中の平和のためにも遅らせるわけにはいかない。大人しくナビに従う。

がしかし、ほどなくしてこんなフォトスポットを見つけてしまったので思わず寄り道してしまった。

残雪と桜。



春は恋の季節。花の合間でオスの熊蜂がメスを待っています。



隣の田んぼではカエルが盛んに鳴いていて、景色だけでなく音も持って帰りたいくらいだ。桜だけじゃなく、カエルの合唱も、熊蜂の羽音も、優しい陽光も、田んぼの香りも、どれもが心地よい春のひと時。
なお、ここはグーグルマップにも載っていなかったスポットで、国道252号線を走っていると突然満開の桜が見えてきて、駐車スペースと思しき空き地には「ご自由にお入りください」と看板が立っていた。ということでお言葉に甘えさせていただいたのである。地元の方も観光客も混まない程度にぽつぽつと訪れ、みな思い思いに春を楽しんでいた。今回も素晴らしい旅の始まり。土地の持ち主の方に感謝いたします。


このあと長閑な田舎道をしばらく走れば嵐渓荘に到着する。嵐渓荘は昭和初期の3階建て木造建築を移築した旅館で、国の有形文化財に登録されているそうだ。コース料理は部屋の予約とセットになっており、その文化財の中で食事を堪能できる。

嵐渓荘の駐車場から。



こちらの建物が重要文化財登録されています。もとは三条にあった御屋敷だそうです。





お料理はどれも素晴らしいもので、月並みではあるが里山の滋味あふれる、といった表現がぴったり合う。華やかな感じではないけど、とても優しい味。こんな料理、子どもの頃は大嫌いだったのに、わざわざ予約までして食べに出向くなんて歳を食ったなあと思う。
今回はだいぶ奮発してこの山菜コースをお願いしたが、道中地元の方が山菜取りをしているところを何度も見かけたから、地元の方々はこんなお料理を普段から食べているのかもしれない。地方の食は豊かだ。

あけびの新芽の巣ごもり。あけびの苦みと卵黄のまろやかさがよく合います。



山菜の炊き込みご飯。薬味には刻みこしあぶらを使うそう。何とぜいたくなのでしょう。こしあぶらは生ですので、炊き込みご飯に爽やかな苦みと香りが加わります。とても上等な薬味だと思いました。



山菜を満喫した後は今晩のお宿に向かう。
今回の旅は2泊3日で、本日のお宿は十日町市の松之山温泉、明日は南魚沼市の山間のお宿だ。せっかくこちらまで来たので、松之山温泉へは少し遠回りして旧山古志村を経由することにした。

真ん中の木籠メモリアルパークのあたりが旧山古志村です。



国道290号線沿い。
まだ旧山古志村には至らないこの辺りは、長閑で懐かしい感じのする田園地帯。



旧山古志村域に入ると途端に道が細くなります。
運転に自信がない人はやめておいた方がいいかも。



山古志の棚田には残雪が。山間なので気温が低いのでしょう。



コシヒカリと並ぶ山古志の名産品、錦鯉が養殖されていました。



山古志の南側は中越地震の傷跡が未だに残っていました。写真では分かり難いですが、土砂崩れによる土砂の流入でダム化してしまった川を整備したもの。



山古志から降りてきて魚野川沿いの越後堀之内の街に入っても、すぐにまた山地に入っていく。そのあと同じように信濃川沿いの十日町の街に入っても、やっぱりすぐにまた山地に入っていく。この地方の地勢は、基本は山地から成っているようだ。山地と言っても険しいわけではないから、そこかしこに里山と棚田が広がる。そんな長閑な景色を楽しみながら今晩のお宿へ到着。松之山温泉は山間の静かな温泉地だった。

晩ご飯も山菜がたくさん。ビールは豪雪ペールエール。



旅先では良くお酒を飲みます。
このあたり(妻有:つまりというらしい)も酒どころみたいですね。




翌朝は頑張って早起きして朝食前に里山の撮影。GW前半の寝不足はまだまだ解消されないが、田んぼを綺麗にとるためには、水面が綺麗に写る太陽が低い時間は外せない。

儀明の棚田。あとで気づきましたが「新・映像詩 里山(1)新潟の棚田 豪雪と生きる」にも雪解けのカットで登場しています。



松之山温泉からほど近くの集落にて。



このあたりで気づいたのだが、魚沼地方の山間の田んぼというのは集落と合体しているところが多い。これはあくまで私の故郷である千葉県の常識ではあるが、田んぼの周辺というのは地盤が安定しないので住宅には向かず、古い農家の家は丘の上か谷津田の端の森の際に多く位置している。しかしこの辺りは田んぼと家が隣り合っていて、とても美しい里山を形作っている。山地を切り開いた場所なので地盤が安定している?

同じく松之山温泉からほど近くの集落。
高低差があるから散居村とはまた違ったかたち。



さて、この魚沼地方は日本有数の米どころであることは周知のところ。米どころと言えばわが故郷千葉県も米どころであり、日本でも上位の生産量を誇るが、水田の多くは利根川沿いや九十九里といった平野部に大規模に広がっていて、そのほかは印旛沼や椿海一帯などの干拓地と丘陵地帯周縁の谷津田といった具合で、ここ十日町市や昨日の旧山古志村に代表される山地を切り開いた水田というのはほとんどない。一説によれば、美味しいお米の生育にはこの雪国の山地を切り開いた棚田というのが重要で、雪解け水と山の豊富なミネラル、山間の地の寒暖差がその美味しさを生み出すという。
したがって、魚沼産コシヒカリの生産量自体はそう多くは無いようで、年によって差はあるが新潟県産おおよそ65万トンのち2~3万トンしかないそうだ。千葉と魚沼、同じ米どころでも、地形にしろ生産量にしろ、その性格は大きく異なる。

適当に写真を撮ったら宿に戻って朝食、そしてチェックアウト。中日は特にやることが無いので、このあたりのぶらぶらしたら早めに2泊目の宿にチェックイン予定。

有名な星峠の棚田にも行きました。



カタクリの群生。このあたりはどこへ行っても何かしらの山菜があります。豊かなところです。ちなみに棚田への道中では、道端でたくさんの蕨を茹でていました。



山うど。



これはイタドリだと思います(食べられます)。



美人林にも行きました。



魚沼スカイラインは数百メートルだけ開通していました。



今日のお昼ごはんは、「うおぬま倉友農園 おにぎり屋」で買ったおにぎりで軽めに。魚沼スカイラインの見晴らしをおかずにいただきます。





今晩のお宿は16時に周辺のお散歩の案内をしてくれるそうなので、15時過ぎにはチェックイン。すかさずお散歩に参加し、宿の周りの農道を歩く。宿のスタッフの方からこの地方に関するお話をいろいろ聞くことが出来た。
この辺りでは、雪が深いため春が長く続くという。どういうことかというと、日当たりの良いところは早めに雪が解けてどんどん植物が成長する。一方で陽の当たり難いところや雪が貯まりやすいところは5月まで雪が残り、その下にある植物の芽吹きも遅いんだとか。だから、例えばGWでもまだ出てきたばかりの蕗の薹もあるし、もう綿毛を飛ばしている蕗の薹もある(そもそも蕗の薹は綿毛で種を飛ばすことに今更気づいた)。一斉に訪れる関東平野の春と違って、このあたりの春は同じ場所でもほんの少しの違いによって時間差で訪れる。なんだか不思議な感じだ。

星峠の棚田で撮ったものですが蕗の薹の綿毛。



同じ星峠の蕗の薹。数百メートルしか離れていないのにまだ花が咲いています。ちなみに私の故郷では蕗の薹と言えば蕾の状態で食べるものでしたが、この地方では花が咲いたくらいが食べごろみたいです。



お散歩コースにあったこごみ。これは開きすぎですが、もちろん場所によっては食べごろのものも沢山あるそうです。どの山菜も長く楽しめそうです。



夜ご飯にはやっぱり山菜がたくさん出てきました。




さて5月7日の最終日。今日は空気が澄んでいるみたいだ。向かい側の巻機山や八海山がはっきりと見える。適当に朝風呂したらチェックアウトして、昨日も寄った魚沼スカイラインでもういちど写真を撮ろう。

スカイラインへの道中。麓は水田に水を張り始めています。



スカイラインへの登り口。場所によっては水田がまだ雪に埋もれています。



魚沼地方はどこへ行っても春色のコントラストに包まれていました。
澄んだ青空、芽吹いたばかりの優しい緑、暖かな土色、そして冬の名残である白。



あまりこちらに長居すると渋滞に巻き込まれそうなので、写真を撮ったあと少し買い物したら帰路へ就く。道の駅クロス10十日町で山菜を買って明日の食事に備え、田んぼのなかのお菓子屋さん(そのまま正式名称)では手作りクッキーを買って渋滞の退屈に備えた。
結局、高速道路はすごく空いていて、さしたるロスなく帰宅できてしまった。なんだかんだ言ってGWの混雑に巻き込まれたのは、前半の釣り旅行の初日朝の喜多方ラーメンだけで、なんかものすごく得した気分だ。


宿のスタッフの方のお話に戻るが、魚沼地方は雪に閉ざされる期間が長いため、かつては雪が解ければすぐに次の冬越しの準備に入っていたとか。塩蔵、雪室、発酵食品、長い冬をいかに食いつなぐかが1年のサイクルの中での最重要課題だったそうだから、春の訪れというのは喜びを通り越して、もはや安堵だったかもしれない。
春から秋にかけて、この地方には長い冬を越せるだけの豊かな実りがあったということになるが、現代日本においては「冬を食いつなぐ」なんてことにはならないから、豊かな実りはそのまま名産品や郷土料理に姿を変え、人々を楽しませる。魚沼地方は豊かなのだ。

魚沼地方の里山の春はとても濃密で、五感すべてにその豊かさを訴えてきた。三日間を通してそれを存分に満喫できた今回の小旅行は、本当に贅沢なものであったと思う。



Posted at 2022/05/21 20:25:38 | コメント(3) | トラックバック(0) | ドライブレポート | 旅行/地域
2022年05月14日 イイね!

今年のGWものんびりホッケと遊ぶ旅

今年のGWものんびりホッケと遊ぶ旅毎週金曜日、17時を過ぎたらそこからはもう土曜日である。
GW前の最終出勤日、15時を回ったらそこからはもうGWである。

ということで、4月28日の連休前最終出勤日は15時の早上がりで仕事を切り上げ、世の中がまだ平日の喧騒に包まれる中、2022年のGWへ一足お先に突入する。今年のGWは前後半に分けて全く異なるタイプの旅を楽しむつもりだ。相当な疲労が予想されるので、そういう時は早上がりしての仮眠は欠かせない。

昨年に引き続き、今年のGWもまずは下北半島でホッケ狙い。最近の私の釣行は、回数をこなすより遠征に専念して大釣りを狙っていくスタイル。やっぱり釣れる釣りは楽しい。そうは言ってもせっかくの下北半島への道のりだから、釣りだけでなく往き帰りの道中も大いに楽しんでいくつもりである。昨年のGWは奥州街道をメインに往復したので、今年は日本海側を経由するようにして、鳥海山麓の田園風景を堪能しながら進もう。


帰宅して家事をこなしてから1時間半ほど仮眠し、日付が変わった頃に家を出る。今回は一人旅ではなく会社の同期が同行してくれるので、まずは彼を拾ってから一路北へ。
初日の目的地であるむつ市大湊のフォルクローロ大湊までは900km以上の道のり。実は陸路メインで北海道へ行くより遠い。函館であれば青森港フェリーターミナルまで行けばよいので、むつ市までの道のりはそれよりも数十km単位で遠いのだ。




可能な限り高速道路は使わないのが私のポリシーだが、首都圏だけは効率が悪いので例外。昨年同様に首都高経由で谷和原ICへ向かう。やはり長期連休は初動が大事だ。いかに早く出発して世間一般の旅人を出し抜くかにかかっている。
数年前のシルバーウィーク、確か5連休の初日だったと思うが、朝4時から東名高速浜松いなさJCTで渋滞に遭遇した時には思わず閉口した。そんな事態を避けるために長期連休前日の徹夜は欠かせないのだ。初日とは言え深夜ということもあり首都高は空いていて、何事もなく順調にICで退出、そこからはひたすら下道で北上する。

GW初日の朝は磐梯山のふもとから。曇りだけど雲は高い。磐梯山に沿って風が流れているのか、山体の近辺だけ雲の形がうねっています。



さすがに徹夜で走り続けるとお腹が空いてくる。さて、ここは猪苗代・・・喜多方が近いじゃないか!ということで朝ラーが食べられる店を探したところ、何店舗もあるじゃないですか。議論の余地なく早速そのうちの1店舗を目指して走る!
3,40分ほどで着いたものの、首都高とは逆にGW初日の朝だけあって7時台からラーメン屋が混んでいる…。まさかの駐車場が満車で関東のナンバーもちらほら。営業開始8時だよ…?ということで時間をつぶさないといけない。実は喜多方の中心部へ向かう途中、良さげな坂道を見つけていた。のんびり写真でも撮ればちょうどよく時間もつぶれるだろうということで、先にそちらへ向かうことにした。

ここは恋人坂というらしいです。
喜多方は盆地に近い地形だから坂道には恵まれているようで、この周辺はどこも眺望がすばらしい。この坂道は西に向かって下っているので、田んぼに水が張られた状態の夕景ならもっと良い写真になるかもしれません。



しばらく撮影で時間を潰してようやく朝ごはん。
朝からチャーシュー麺。良い筋肉を維持するには朝からタンパク質を取ることが大事だ、という理論を免罪符に朝から飛ばします。



ラーメンを堪能した後は山形県を経由して鳥海山麓へ向かう。山形県は大きく分けて4つの地域から成るが、今回はそのうちの置賜(米沢市など)・村山(山形市など)・最上(新庄市など)地方の内陸側を経由して北上していく。この3つの地域はさくらんぼや林檎、ぶどうといった果樹の栽培が盛んで、この時期はさくらんぼと林檎の花が満開。街が花に溢れていて桃源郷のような雰囲気だ。国道47号線では春の交通安全サイン会場に立ち寄り、12,000円で一発OKのサインをし、さしたるロスもなく無事に鳥海山麓へ抜けることができた。

ただしここまでくるといよいよ天気があまり良くない。鳥海ブルーラインを上り始めるとついに雨が降り出してしまい、あまり良い眺望には恵まれなかった。

鳥海ブルーラインの雪の壁はこんな感じでした。



本当は象潟辺りでこんな感じの写真を撮りたかったのですけどね。これは2015年のGWに撮った写真で、この時はまだゴルフ7 GTIに乗っていました。



ここからは何処まで行っても小雨と曇天であったため、本当は寒風山回転展望台に寄ってみたかったのだけれどパス。大人しくフォルクローロ大湊を目指す。
ちなみにお昼ごはんもパスしてしまったので、大館で早めの夕食としてマクドナルド。今回の旅は釣りと写真が主目的なのでご飯は適当なもので良い。しかしながら、私にとってマクドナルドは大のごちそうである。チキンタツタがある今ならなおのことだ。普段は妻が嫌がりめったに食べさせてくれないので、こういう時にはむしろ積極的に狙っていく。旅先でもファストフードに付き合ってくれる同期に感謝だ。
ちなみに結果的にこの旅ではジャンクフードを極めた形になり、初日から順に喜多方ラーメン、マクドナルド、コンビニ弁当、吉野家+はなまるうどん、コンビニ弁当、マクドナルド2回目、コンビニ弁当、道の駅のレストラン(唯一の例外)、ガスト、白河ラーメンというこれ以上ない不摂生な食事をとり続けた。なお、吉野家+はなまるうどんと書いたのは全国でも珍しいコラボ店舗のことで、むつ市の中心部にその貴重な店舗があるのだ。

夕食の後しばらく走り、昨年と同じ上州屋弘前店で釣りエサを調達。22時前にはフォルクローロ大湊へ到着した。

さて、肝心の釣りは翌日4月30日から二日半。
初日の朝は3時に起きて釣り開始、初っ端から好調で、早速釣果第1号のホッケも飛び出す。終わってみればほぼ1日中、断続的に何かが釣れ続けるという最高の1日。特にこの日は天気も良く、最高の景色の中でのんびり楽しむことが出来た。

最初の一尾。写真だと分かり難いですが、ホッケって水色のワンポイントで意外と綺麗な色してるんです。



釣りの合間に撮れた面白い写真。浮いてるように見えますよね?これ水面の具合でそんな風に見えるだけなんです。遠くの水面は陽が当たり凪いでいる。



おかっぱりの釣りでは珍しいカナガシラ。



最高のロケーション。



ちなみにフォルクローロ大湊には2泊しました。
大湊線の終点です。終点の駅というのはちょっと新鮮な感じがします。



大湊も坂の街。坂道には名前がついているみたいです。ここは「丹内坂」だったと思います。奥にはあきづき型護衛艦が見えます。



二日目は天気こそ雨交じりの曇天だったものの、初日よりハイペースで釣れ続け、結局昼過ぎには前日夜に買い足したエサが切れたので納竿とした。この日は釣りの調子も良かったが、なんと釣り場周辺にハヤブサが現れ、ずっと上空を周回していた。これは鳥に詳しい同期がいたから気付けたことで、私としては人生で初めて生のハヤブサを認識することが出来た。

飛行中のハヤブサ。私の250mm望遠ではトリミングしてもこれが限界…。



二日目の釣果。ムシガレイをなるべく逃がしてもこれだけですから大漁です。



約30リッター入る発泡スチロールが満杯です。もしかしたら今までで一番大漁かも(写真は確か1日目終了後なので合計の半分くらい)。



三日目の5月2日の釣りはほぼお遊び。
私は一発大物狙いのショアジギング、同期は鳥の撮影だ。この時期の下北半島でショアジギングすると何が釣れるのか?実は私にも分からない。たぶん釣れないのだろうけど、もしかしたらのサクラマス、根ボッケ(大型のホッケ)、マダイあたりを期待。したところで結局中型のホッケを一尾追加しただけで他は何も釣れなかったのでさっさと納竿し、私も写真を撮り始めたのだった。


青函フェリー。ちょっと蜃気楼っぽい?



写真もほどほどに撮ったところで帰路につこう。帰路は帰路で色々と写真を撮りながら帰るつもりだ。

まずは旧川内町の名もなき農道。ここは前年に来た時に見つけたフォトスポットで、陸奥湾越しに八甲田山まで望むことが出来ます。



むつ市街まで来たらちょっと寄り道。魚が釣れすぎてとてもじゃないけど自分たちでは消費しきれないので、同期とともにそれぞれの実家へ魚を送ることにした。発泡スチロールを調達して梱包。春の下北半島から海の幸をお届け。

ヤマト運輸のむつ配送センターで無事荷物を発送した後は、適当に南下を始める。旅の計画時、帰り道は特に立ち寄り地は決めていなかったが、道の駅かみこあにを目指すことにした。ここは往きでもトイレ休憩に寄ったところで、山菜の品ぞろえが充実していたからそれを買おうと思う。
昼食は道の駅しちのへで軽く済ませ、ちょっと戻ってみちのく有料道路へ。さすがに上小阿仁まで全部下道で行くとすると、むつ市街の出発が正午くらいだったから閉店時間に間に合わない。ということで、道の駅かみこあにまでは最短ルートで行くことにした。

無事に山菜を購入した後は、日本海沿いを下ることに。往路と違ってこの日は晴天で、綺麗な夕日が望めそうだったからだ。ちなみにこの日の宿はもともと未定だったが、二日目の釣りが終わったあたりで鶴岡駅前のシティホテルを取ることにしてあったので、そこまで一気に下る。

やはり夕暮れのシーサイドラインは日本海沿いに限る。特に秋田市内からの国道7号線では、しばらくのあいだ高台を通るようになっており、夕日と水平線がとても美しい。その途中、標識に「島式漁港」なるワードを発見し急遽寄り道をすることにした。

島式漁港とは…↓の写真をご覧ください。



普通の漁港は陸地に沿って作られるが、島式漁港は六甲アイランドなどの埋め立て地のように沖側に作られる。掘り込み式港の逆のパターンだ。ここは本土初の島式漁港とかで、実際にこの形の港は初めて見た。普通の港に比べ環境負荷が少ないようだ。

なんだか江の島みたいですね。



夕飯は象潟のガスト。ジャンクフードを極めてきたせいで生野菜が食べたくてしょうがなかったので、サラダを中心にしこたま頼んだものの、結局はメインが唐揚げ定食で変わり映えしない食事に。鶴岡の宿ではこれまでの疲れでさっさと入眠。

翌日5月3日は6時過ぎに起きてすぐに出発、どんどん南下する。この日の立ち寄り地は裏磐梯。まだまだ獲物が大量にあるので、よくお世話になっているペンションのオーナーさんに差し入れ予定なのだ。ここは同期も良く行くペンションで彼もオーナーさんとは知り合いだ。

鶴岡から裏磐梯へは月山を含む山塊をこえていく。このあたりは日本有数の豪雪地帯で、ここまで南下してきたがまだ残雪が大量にある。この日は大気が不安定で、むしろ峠の周辺ではまだ雪が降っていたくらいだ。

月山のふもとの梵字川渓谷。こんな麓でもよく見るとまだ残雪が。



月山ダム。雪解け水が多く流れ込むためか放水中。



ペンション手前で道の駅裏磐梯にも寄り道。会津地方のアスパラの中でも最高峰と謳われる(個人的な意見です)北塩原村産の春アスパラを買いに。しかしこの日は地場野菜コーナーに陳列されておらず、残念ながら手に入れることはできなかった。
ちなみに下北半島からぼちぼち道の駅に寄りながら帰ってくると、東京圏に近いほど物価が高いことがよく分かる。例えば行者にんにくで比べると、道の駅かみこあにに対して裏磐梯は4割ほど高い。資本主義経済というのは残酷なものだ。これが共通の産品であればまあ納得もできるが、地方にしかない独自の産物が安く売られているならば本当に残念だ。私が時々地方の産品を紹介しているのはこのためだ。

で、アスパラを買えなくて意気消沈しながらホッケをおすそ分けに向かい、オーナーさんへその顛末を話したところ、(私がよほど物欲しそうな顔をしていたのだろう)アスパラを分けていただけることに!下北の海の幸と裏磐梯の山の幸、しかも動物質と植物質だから、絵に描いたような物々交換だ。
なお聞くところによると、どうやら最近は春アスパラが人気になりすぎて、道の駅に出回らないこともあるらしい。

裏磐梯はまだ早春。



さあ、後は大人しく帰ろう。ここからもしばらく下道で、お昼ご飯を道の駅季の里天栄で食べようと思ったが、よく考えると今日は5月3日(火)で、下り渋滞のピークがあると言われていた日だ。いつもはほどほどにしか人出のない道の駅がめちゃくちゃ混んでいる…。食堂は30分待ちらしい。ここのお蕎麦はとても美味しいのだけれど、そんなに待つならばと蕎麦はやめて、白河ラーメンに切り替えた。
もちろん白河市内の有名店で食べると激混み間違いなしなので、今回は栃木にある「みうら」でいただく。ここは夜まで通し営業だから、今から行けば昼のピーク後の中途半端な時間になって空いているだろう。その読みはバッチリ当たり、待ちもなくすんなり着席、すぐに注文して早速着丼。

個人的には白河市内のお店より好きです。



このお店は上河内SAのスマートICにほど近いので、ここからは大人しく高速道路で帰ることに。交通量は多めであったが、さしたる渋滞もなく無事に横浜へ到着した。


今年のGWも下北の海には大いに遊んでもらった。また、今年は降雪量が多かったためか東北はどこも残雪と新緑の対比が美しく、ドライブとしても有意義な釣行となった。
また、同行してくれた同期は以前2020年秋の貧果に巻き込んでしまったこともあり、今回楽しい釣りをさせてあげられたのでほっとしている。



なお、釣った獲物は山の幸と合わせて美味しく頂きました。




Posted at 2022/05/15 00:50:49 | コメント(2) | トラックバック(0) | 釣行 | 日記

プロフィール

「@danslemidiさん、素敵な写真ですねえ。5~6月の緑はほんとうに綺麗で癒されます。日々の中に散りばめられたちょっとした瞬間を大事にしていきたいですね。」
何シテル?   05/26 15:23
地方の県道や広域農道を寄り道しながらのんびり走るのが好きです。以前は山道を走り回るのが好きでしたが、最近ようやく落ち着いた走りを好むようになってきました(笑) ...
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