前回書いた様にセレナe-powerはとても良くできたクルマと思います。それでもいくつか気になる点がありましたので列挙します。
①価格
乗りだしで400万円オーバーという価格はいくらなんでも高すぎ。ガソリン車に対して燃費は良い(フル乗車で12.8km/Lでした)が、車両価格差(+50万円)を取り返すことはできないだろう。エコ性能ではなく価格差を乗り味の良さに見いだせれば、お買い得なのかもしれない(V6 3.5Lのミニバンより活発に走る)。
②ブレーキ
ミニバンで箱根の山をガンガン走る人は少ないと思うが、そういう人にはやや心細いブレーキ。エンジンブレーキに相当する機能がないので減速は100%ブレーキに頼ることになるが、ガンガン攻める走りをしたらブレーキパッドから煙が上がりフェード傾向となった。車重に対してブレーキ能力が負けているのでローター径を上げ、キャリパーやブレーキパッドをスポーツカー並に引き上げたグレードが欲しい。
③オーディオ
音質を語れるレベルにない。足元に音がこもっているのでピラーツィータはつけて欲しい。私がこのクルマを買ったら真っ先にスピーカーをいじると思う。
④シート
運転席は横幅が足りない上、座面にサイドサポート機能がないので、コーナリングで下半身が落ち着かない。セカンドシートはまあまあ良いが、サードシートはクッションが薄く尻が痛くなるし、平板な形状なので尻が前方にずれやすい。乗り心地は劣悪で、酔いやすい席と言えよう。
⑤スタイル
ハイウェイスターは立派なエアロパーツを着けている割りに、タイヤが奥に引っ込んだまま(特に後輪)。なんとも不恰好と思う。
⑥プロパイロット
追従するクルマがいないときは信号で停止しているクルマに速度を落とさず突っ込んでいき、エマージェンシーブレーキが作動する。もっと賢く停車できないものか?
赤信号を認識して減速、停車して欲しい。停車した前方車両が発進したり信号が赤から青に変わったら、音で教えて欲しい。
操舵支援はどこでON/OFF するのか全く予想できず信頼できない。また追い越し車線でもキープレフトなので、隣のクルマに怒られないか心配になる。
⑦操作、表示
プロパイロットが加わったことで操作、表示が複雑になったが、もう少し整理が必要。特にプロパイロットは視線をずらさずに作動状況がわかるようヘッドアップディスプレイを活用すべきだろう。
⑧タイヤ
15インチ、幅195のタイヤでは能力不足で、ちょっとしたカーブで簡単にスキール音をだし、ずるずると滑り出す。18インチ、幅225位が必要では?
ただしロールが少い分、転倒を防止する意味でタイヤのグリップを落としているようなのでグリップレベルをあげると危険なのかもしれない。また基本的にサスは固めで乗り心地をタイヤで稼いでいるので、タイヤを変えるとサス全体の見直しが必要になるだろう。
2日間の試乗で気になった点を列挙させていただきましたが
セレナe-powerはとてもいいクルマと思いますよ。
Posted at 2018/08/19 01:19:11 | |
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