訃報ブログです。星野富弘さんが4月28日に亡くなりました。78歳でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
私が星野さんの名前を知ったのは中学生の頃です。星野さんは1970年に中学校で体育教師をしていました。鉄棒の指導中に落下して頸髄を損傷して手足の自由を失いました。その頃私は体操部にいました。顧問の先生から星野さんの名前を聞いたのだと思います。
鉄棒から落下することを「ふっとぶ」と言っていました。大車輪や逆車輪でふっとんだ先輩や同級生がいました。クッションマットがあっても腕を骨折した部員を見たことがあります。私は怪我をしたことはありませんでしたが、ふっとんだことはあります。鉄棒は怖いのです。そんな体験と星野さんの名前が結びついたのでした。
その後星野さんの名前は忘れていました。思い出させてくれたのが「愛、深き淵より。」(1981年)でした。星野さんは群馬大学病院入院中に口に筆をくわえて文や絵を書き始め、作品展を開くようになりました。それまでの9年間の記録が「愛、深き淵より。」でした。私がそれを手にしたのは教員になって2年目くらいでした。表紙にある星野富弘という名前が懐かしく感じました。でもその内容は衝撃的でした。星野さんの苦悩が描かれていました。読後は感動の一言でした。
「愛、深き淵より。」は評判になりベストセラーになります。群馬県の小中高の図書館には必ずあったほどです。いや、全国の学校の図書館に置かれていたのではないでしょうか。私も初めて見たのは勤務校の図書館だったと思います。自分でも購入したはずですが、情けないことに家の本棚には見当たりません。
星野さんの「花の詩画展」は日本本各地で開催されるようになり、さらに海外でもされるようになりました。1991年には『富弘美術館』が星野さんの故郷である群馬県勢多郡東村(現 みどり市東町)で開館しました。私もできて数年後に一度行ったことがあります。2005年には『新富弘美術館』が開館しましたが行っていません。
新緑の時季はあの辺りはドライブコースとしては絶好です。また星野さんの絵を観に行きたいものですね。
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2024/05/01 07:06:35