10月の中旬に、ロッソコルサさんのトレーニング企画で、FSWに行ってきました。
そこで、講師の澤師匠(ポルシェカレラカップアジア2011年度シリーズチャンピオン!)の単独、自分の単独走行のロガーデータ、動画が取れたので、ちょっと分析してみました。
コース設定は、A-1, B-3, C-2という良くあるパターン。
まずは動画。
まずは澤師匠に、単独でタイムアタックをお願いしました。
ベストは、36.253秒(ロガーによる)
で、その次に数週同乗走行してもらい、ポイントを指導してもらいます。
その後自分のみで単独アタック。
ベストは、36.590秒!
なんと、プロの0.3秒落ち!!
もちろん、ご指導の賜物なんですが、それでもうれしいです。
因みにクリップなどの要所に澤師匠特性パイロンが設置されてる条件下です。
で、その後逆同乗してもらい、いくつか改善ポイントを指摘してもらいました。
大きなところでは「操作がラフで、上手くいくときと、行かないときという操作上のブレにつながってる」というまことにもっともなものでした。実際動画で確認しても、澤師匠の操作は「なめらか」なんですよね~。特にペダル、シフト、ステア操作の連続性、さらにステアのなめらか~な入れ方はスゴイです。
で、それ以外に何が違うのか、という事なんですが、データロガーの出番です。
まずは速度変化を見てみましょう。
1)意外にも1コーナー飛び込みはkikuの方が速い!でもその分その後の~右~左のライン取りが苦しくなって、タイトコーナーではkikuの方がボトムスピードが低い。(図:A, B)
2)緩めの右~左のS字っぽい区間(図:C)が圧倒的に違っていて、澤師匠の方がコーナリング速度が高く、立ち上がり以降も速度が乗ってます。
因みに最高速はkikuの方が速いんですが、澤師匠はレブが当たらないよう4速を使ってくれてるんですが、オーナーはかまわずレブっているのが原因ですww。
次にライン取りで上記の原因を検証していきます。まずは前半。
2~3コーナーでは、実はライン取りが違っていて(図:D)、kiku(青)は気持ち2コーナーで直線気味、方や澤師匠は2コーナーでしっかり曲げて、3コーナーのアプローチがきれい。kikuは2コーナー処理で3コーナーに外から入れず、クリップにつけてません(図:E)。
次に中盤。
まず図:Fのゆるい右のライン取りが違います。沢師匠は外までしっかり使って、クリップにむけて車の向きを徐々に変えてますが、kikuはインよりのラインを通って、クリップ手前で急に向きを変え終わる感じに。
その後の左への切り替えし(図:G)で、さらに大きな差が出ます。沢師匠は左ロールを早めにニュートラルにして、右ロールに乗せ替えるタイミングがkikuより早い(当然手前の右での向きを変えるのが早く終わっているため)。kikuの場合は、右のクリップすぎても左ロールが残っていて、そこから左のクリップに向けて車の向きを変えるのが、遅くなっており、その分無理やり過重の乗せ替えするので、加重変化が急になり、澤師匠がアクセル踏めてるところで、踏めてない。
さらに逆同乗で指摘してもらったのは、「ロールの載せ替えが急なため、フロントタイヤがつぶれすぎ、逆にアンダーになっている(滑ってる)。なのでアクセル開けても、横にしか進んでない。」
いや~深いです。
因みに、(私の)106はロールさせると、ロール変化が3段階で起きる、つまり、まずタイヤ/足がロール、次にボディ前がロール、最後にボディーの後ろがロールするそうで(!!)、その動きを計算して、ロールコントロールするのがさらにタイムを詰める上で大事だそうな!!
自分ではタイヤ/足と、ボディーのロールが違うタイミングで来るのはわかるんですが、ボディ前後はまったく感じ取れませんでした・・・。
そういえば、この「感覚の網の目」を細かくするのが、速くなるコツだとも教えてもらいました。
たとえばコーナリング、という動作を取ると、減速、旋回、加速の3段階から、いかに段階数を増やせるかで、何が上手くいって、何が上手く行かなかったか、という挙動の理解の深さがかわると。そこを細かく分析できるようになるほど、調整する部位が増え、細かく改善していくことができるのだそうです。
ほかにも、データの種類は縦横G、旋回半径とか色々あるんですが、基本的には上記のポイントがさらに明確に理解できる感じです。やっぱデータロガーすげ~。
そしてやっぱりプロすげ~。
と思いました。
Posted at 2011/11/11 22:52:36 | |
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