というわけでいよいよレーススタート!
第一ドライバーOさん、いいスタートを切って、数台をかわして1コーナーへと消えて行きます。
今年は、ギアの使い方、レブをぐっと限界方向へと振ってあるので、
立ち上がりや登りでの失速も最小限。混雑した状況での自由度もあがっています。
順調な滑り出しで、車両が散り始めた5週目位には、早速16秒台前半へ。
無線での更新によると、レブを余らしても17秒台中盤くらいでラップ可能との事。
さすが、エビスを走りこんだ男の言うことは頼もしい!
さらに油温・水温も問題なし。いい感触です。
さて、ピットの体制ですが、こんな感じ。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/529/551/14b85bb0d8.jpg)
会議用長机2台を並べ、そこにPC3台を設置。壁面はボード代わりに使います。
皆が見てるのは、PC上のラップモニター。さらにコースの映像。
エビスは磁気が埋まってなくて、車内ではタイムがわからない上、昨年はラップモニターも事務所に1台きり。結局全周回ストップウォッチでラップ切ったのですが、
今年はなんと、U-Streamでラップモニターの映像、及びコース上の監視カメラの映像を配信してくれています。Wifiも飛んでて、かなり状況の把握が楽でした。
最後の1台は作戦用で、エクセルで色々計算しながら、分単位で作戦シミュレーションできます。とは言っても、実際の作戦は最終的に手書きでごちゃごちゃやって決めるんですけどw。
レースの方は、N Class 5位を走行中。
しかしスタート20分ほどで、コース上での接触がもとでセーフティカー(SC)が入ります。
15分近く車両回収にかかります。
ドライバーはヒマらしく、他の車には扇風機が付いてて涼しそう、とかどうでもいい情報を送ってきてくれます(苦笑)。
やっとSCが解除になり、グリーンフラッグ。
相変らず順調に17秒台前半のラップを刻みます。
徐々にトラブルや、短いスティントでつなぐチームがピットに戻ってきて、
耐久レースっっぽくなっていきます。
しかし、その後またしてもSCが入ります。
交代時間までまだ間があるため、走り続けるしかありません・・・。
しかしまたしても車両回収に時間がかかりそうなため、
SCを利用して給油のみ行うことにしました。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/529/552/6c4bacc622.jpg)
とりあえず入るだけ詰め込みます。10L位入れました。
でそのままドライバー交代無しでコースへ。ロスは最小限です。
これが結果として大正解。この10Lで給油タイミングを1スティント伸ばす事に成功し、3時間以上実質無給油での走行が可能になりました。
SCのせいもあって、ドライバーの搭乗時間をロング目に切り替え、
二人目のt_murさんの搭乗開始は、午前11時ころ。
順位はロングスティントが功を奏し、N Class 4位にアップ。
午前11:35、2時間経過時点で途中経過は
Lap:70周
総合:16位
N Class: 4位
N Class の3位は 4 Lap先にいる、S2000、外人さん達のチームです。
ラップタイム的に、2秒位 S2000が速く、スピードではかないません。
ここは作戦とピット作業で詰めるしかありません。
とか思ってる所に、SuGiちゃん登場!
夜勤明けで新潟からすっ飛んで来てくれました。感謝!
12時を廻ってしばらくしたところで、
第3ドライバー、さといもさんに交代。
今回も無給油。
今回唯一の女性ドラですが、よしともカップでぶいぶい言わせてる205乗りです。
実際ラップタイムも速い!最速15秒台で廻ってました。
50周強を順調に消化し、燃料警告灯の点灯を確認して、ピットイン。
給油です。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/566/391/090fbcbbc4.jpg)
真夏の炎天下、この作業は大変です。給油は20L携行管で行いますが、相当重いです。しかも防火性のため、バラクラバ、スーツ、グローブ着用です。
本当に、ご苦労様でした。
実は今回明らかになった課題のひとつは、
この給油、そしてドライバー交代にかかる時間の問題です。
携行管の構造上の問題もあって、40L+ガスを入れようとすると、相当時間がかかります。
そして、今年は皆忙しかったので、ドライバー交代の練習もできるはずもなく、しかもベルトの固定は安全にかかわるのでしっかりする必要もあり、ちょっと時間がかかってました。
この2点は状況見て今年は諦めた点なので、来年やるならがっつり詰めたいですね。
その後、チャンプさん、そしてyn306さんと順調につなぎます。
その間にN Class上位に居た、車両に何かトラブルがあったようで、レース車両の変更が行われました。この場合はレギュレーションによって、周回数5周減算となります。トラブルに見舞われたロスもあって、
4時間経過時点で、
ラップ 157周
総合 15位
N Class 4位
なものの、
N Class 3位が車両を変えたチームで、ラップ 159周。
というわけで、
実質N Class 3位に浮上!
しかし・・・
この車のラップは12秒台、我々とは8秒くらい違います。
しかも燃費も良さそう。
さらに、ピットワークもかなり早い。
というわけで徐々に周回数の差が開いていき、30分後には5周以上離され、また4位に戻ってきました。
そこで、
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/566/392/b73c49d1e9.jpg)
少し作戦を変え、ロングスティントでつないで、空タンク近くまで走って、
がっつり給油。
ここから、SuGiちゃん、spree君の二人でタイム削りに行きます。
この2人は今回エース級です。目指すは平均15秒台を100周!
相手とは7周差、2周以上詰めれば、実質3位に返り咲き!
午後3:19分コースへと出て行きます。
ここから圧巻のSuGiちゃんショーが開幕しました。
最初の10周くらいで、色々走り方を試し、ラップタイムを聞いて修正していきます。
平均ラップは14秒台後半。
そして242周目。
ついに14.073秒を記録。
今年のベストラップでした。
ずらりと14秒台を並べ、周回数61周!
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/566/393/14ee118309.jpg)
ピットも真剣です。
雲行きが怪しくなるたび、雨がぱらつくたび、ナウキャストで雨雲の動きを確認。
逐一無線を飛ばします。雨雲はかろうじてコースを外れており、本降りにはなりません。
(因みにナウキャストはFSWでは相当役に立ちます。ほぼ降雨タイミングがわかるのでお勧めです。)
しかし敵もさるもの。相手のラップも12~13秒台で、ほとんど差が詰まりません。
結局Lap差を詰めることはかないません。しかし総合順位は14位にアップ。
ここで、AHA松さんがおもむろに、タイヤ交換の準備を始めます!
聞いてみると、「タイムから言って、左フロントがそろそろヤバイと思う。」
との事。
そしてピットに帰ってきた車を見ると・・・
左前のトレッドが剥離してる!
ここからAHA松ショーの開幕でした。
ドライバー交代しながら、車をジャッキアップ。
左右に一人づつメカが付き、タイヤ交換開始!
なんと2分かからずに終了!!
そして、
午後4:44。spree君スタート!新タイヤで快調に飛ばします。
しかしN Class 3位も即効の給油でドライバー交代無しでコース復帰。
これは3位は無理か、と思ったその時・・・。
なんと一時N Class 1位だった車にトラブル発生。
ピットインして作業に入ります。
ラップモニター上で、どんどん順位が下がっていきます。
そして15分ほどたった頃、
我々のオートプロプジョー106の表示が N Class 3位に!
その後も20分以上作業して、その車はコースに復帰しましたが、既に20周以上差がついています。
spree君は55周を周回し、ピットへ。
給油し、t_murさんにバトンをつなぎます。
はや夕闇の迫る時間。ライントオンした車両は、午後6:10にコースへ。
この時点で
ラップ 314周
総合 14位
N Class 3位
Nの2位とは11周さですが、N 4位との差も18周あります。
2位を追いかけるのは正直難しい。またそこまでリスクを取るのも危なそうです。
ここは19秒台にラップを落として、後ろとの周回数をキープし、燃料を温存して、給油回数を減らす作戦に出ます。
残り3時間半、N Class 3位を守り、表彰台獲得を確実にするわけです。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/566/403/0d053f76a3.jpg)
山の夕暮れはつるべ落とし、あっという間にサーキットは夜間走行の時間へと入ります。
残り3時間。
淡々と周回を重ねていくt_murさん。時々17秒台に入れてくるので、修正します(笑)。
時計の進み方が急にゆっくりになった気がします。
全然時間が過ぎていきません。
早く、早く、ゴールまでこのまま・・・
それは午後7時10分過ぎの事でした。
突然、無線ががなり、t_murさんの叫びを運んできます。
「XXXXXXXなりました!」
わかりません・・・(笑)。
ガスが少なくなったのかも、と思いながら、もう一度落ち着いて話すよう頼みます。
しばらくして
「・・・エンジンかからなくなりました!」
と悲痛な言葉が伝わってきます。
![](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/userstorage/000/004/566/404/b33c5ff07a.jpg)
闇に包まれたサーキット。
どこを見ても、どれだけ待っても、106は見えてきません・・・。
というわけで
続きます(笑)。