あえて匿名です(笑)。
ユートレにとある青猫さんが参戦。お願いしてロガーつけました。
一部で話題になってる、Photomate 887とLap+の組み合わせです。
某青猫さんのタイムは、1分13秒フラット。
ご本人の希望と、周りのプレッシャーは11秒台です。
というわけで、ロガーデータを元に、11秒台を目指すため、走りを解剖してみました。
TC2000は私の車で澤師匠が単独走行してくれたデータ(11秒4)があるので、それと比較することで、青猫さんの課題を抽出します。
まずは速度データを見てみます。あ、青猫さんは「青いグラフ」です。
このグラフの見方は簡単で、
・グラフのライン以下の面積が広ければ広いほど速い。
・2本のラインがある場合は、上のラインの方が速くて、
・下のラインとの差の面積が広ければ広いほど、速度に差がある。
この2つのラップの差はおよそ1.6秒ですので、面積の差のある部分で、タイム差がついています。
グラフを見れば分かるように、場所によって青猫さんの方が速いところもありますが、澤師匠の方が速いところもあり、全体では澤師匠の方が速い、ということになります。
で、データを見ると、かなりはっきりとした傾向が出てますね。
1)コーナー進入で減速開始が青猫さんの方が遅い。(青い矢印)
2)コーナー立ち上がりで青猫さんの加速がにぶい。(赤い矢印)
3)1ヘア、2ヘアは青猫さんの方がコーナーのボトム速度が高い。(黒い矢印)
4)最終コーナーの脱出で加速できて無い(のでホームストレートの速度伸びてない)。
という感じですね。
結論から言うと、
コーナーの突っ込み重視で、立ち上がり重視になっていない。
その結果コーナーが終わっても旋回している。
なので、コーナー立ち上がりで、十分加速できない。
というのが全体の課題です。
その原因ですが、おそらく
1)進入の際のブレーキが弱い and/or ターンインのステアリング切り始めが遅い
2)コーナーを舵角一定で曲がろうとしている
3)コーナーの旋回速度を上げようとしている
4)もしかして、ブレーキ離すの早い
のではないかと思います。
それに対して、澤師匠の走りは
コーナー進入できっちり減速
旋回するために十分速度を落とす
速度に比例して、ステアリング量が変化している(APEX付近が最低速度で、最大舵角)
コーナー後半はステアを戻して、立ち上がり重視のライン
だからアクセルを早く踏めて、鋭い加速に
という感じですね。
さらに詳しくデータを見て行きます。
コーナリングの軌跡を見てみましょう。
1コーナー、1ヘア、2ヘアのラインを見ると、明らかにコーナリング後半で外に膨らんでいます。
これはすなわち、コーナリング後半でまだ旋回をしている、ということになります。
澤師匠のラインは、コーナーのAPEXまでで、しっかり車の向きを変えて、コーナー後半では加速に写るためのラインです。
青猫さんは、コーナー進入のラインは澤師匠と同じですが、コーナー後半でまだ旋回中です。つまりAPEX付近までで、車を曲げ切れていない。
こうなっているのは、
1)コーナリング速度が速すぎて思ったように旋回できない(1ヘア、2ヘア)
- それ以上ステアを入れるとアンダーが出そうに思える
2)ステアリング角が一定のまま(1コーナー)
3)または、ステアの切り遅れ(1コーナー、2ヘア)
が原因の可能性があります。
因みにデータは提示しませんが、澤師匠のコーナリングは、APEX付近が一番速度が落ちているのに対して、青猫さんはAPEXを過ぎてから、ボトム速度になります。
横Gのデータからも同じような事が言えます。
緑の点線で囲まれた部分ですが、コーナー後半(立ち上がり)で、青猫さんはGが残ったままで、しかもラインがギザギザ(=Gを抜いたり戻したり)が出ています。
これは立ち上がりでステアリングを戻したいんだけど、戻せない、であることを示しています。
FFで、ステアが入って、横Gが残った状態では、アクセルを踏んでも前には進んでくれません。
特にLSD組んでない車ではねぇ・・・。付いててもおんなじ考え方ですけど。
そこでタイムアップのために気をつけたいのは
1)立ち上がり重視、vs. 突っ込み重視。という意識改革。
2)コーナーのボトム速度を上げる、という考え方を捨てる。
3)コーナーの立ち上がり加速を鋭くする、という考え方に。
4)そのために、コーナーではしっかり減速して、しっかり曲げる。
5)具体的には、APEXでボトムスピードにし、APEX付近でステアリングをしっかり切り足す。
-極端に言うと、APEXまでは減速し、APEXでしっかり曲げ、APEX以降は加速するイメージ
6)という事はコーナリングのラインのイメージは、U字ではなく、V字に。
7)アクセル二度踏み禁止(アクセルを戻さなくてもいいところまで我慢)。
当然、最終コーナーもこの考え方でアプローチできます。
現状、最終の立ち上がりでアクセルが踏めない、加速できないのは、旋回Gが残りすぎてるから。
その原因は、コーナー前半~APEXで、しっかり減速して、しっかり向きを変える事ができてないからですね。ということは、やることは同じなわけです。速度域が違うだけで。
って感じですかねぇ。
まぁ言うのは簡単ですが、私もまったく同じ傾向にありますがww。
こんな感じでどうでしょう? 青猫さん。
・・・・・・・、
あっ!グラフの凡例が!!
Posted at 2012/03/08 22:59:40 | |
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