先週の土曜日に自家用車V60CCの点検を受けたのですが、待ち時間にボルボの最新BEVであるEX30を見てきました。
BEVにして、ボルボにして正札559万円の戦略的プライスをぶら下げてきたEX30ですが、見た目の印象はどうだったのか、報告致します。
スリーサーズは4,235mm x 1,835mm x 1,550mm、ホイールベースは2,650mm。
フォルクスワーゲン・ゴルフなどCセグメントど真ん中のサイズです。
全体につるっとしていますが、上下を黒く塗ることで凝縮感を出しています。
また、XC40に比べて前後のオーバーハングを切り詰め、見た目の安定感も向上しています。
ちなみにXC40のスリーサイズは、4,440mm x 1,875mm x 1,650mm、ホイールベースは2,700mmです。
なお、EX30のシャシーはXC40のCMAプラットフォームではなく、吉利グループが開発したSEA(Sustinable Experience Architecture)プラットフォームと呼ばれるものです。
これゆえか、XC40 Rechargeより300kgも軽いらしい。
ボルボにしては安い理由が一つ、分かりましたねw
ちなみに今や日本向けのボルボは一部の90系以外は全て中国生産だと聞きました。
セールスさん曰く2023年以降のV60もそうだ、とのこと。マジか。
早速、展示されていたV60の車体番号を確認してみました。
車体番号の最後から7桁目が"2"となっています。
今までの附番ルールに従うと、この個体はベルギー製のはずですが、この個体が旧モデルだからかな。
我が家の自家用車の車体番号の終わりから7桁目(MCLの右隣の数字)は"1"なので、スウェーデン製(トルスランダ工場製)のようです。
(前に"Made by Sweden"と書いたステッカーを貼っていましたが、ウソではなかった(^^;;)
ちなみに、中国製の場合はここが"B(成都工場)"、"P(大慶工場)"、"S(張家口工場)"になるそうです。
閑話休題。EX30に戻ります。
外観のデザインで面白いと思ったのは、ミラーのデザイン。
一般的なミラーは鏡の周囲がハウジングに囲まれておりますが、これはそれがありません。
ちなみに、ミラー角度調整を行う場合は、ミラーユニット全体が可動するそうです。
荷室容量は318L(カタログ数値)だそうです。
荷室の床は2段階で高さ調整可能。
我が家的には40Lのスーツケースを4個は収めたいので、やっぱりもう少し大きなサイズがいい。
ちなみにテールゲートは電動で開きますが、ハンズフリー機能は付いていません。
総じてボルボらしくカッコいい外観です。
では内装。
ステアリングは何を血迷ったのか、上下が潰れたデザインです。
プジョーもこんな形していますが、一応あちらはステアリングの上からメータを見たい、と言う目的があります(それがいいかどうかは別として)。
でもEX30の場合はどうなんでしょう。何がしたいのか、よく分かりません。
セールスさんに「やっぱりステアリングは丸い方がいいです」と申し上げたところ、
「僕もそう思います」
と仰せ。正直な方です。
アクセルペダルは60/90系と同様のオルガン式。
しかもペダルレイアウトは60/90系並みにまとも。イイね。
ドライバーの目の前にはメータはなく、計器類や主なスイッチ類は全て中央の液晶パネルに集約されています。テスラかよ。
ハザードスイッチもパネルの中。こう言う「合理化」はやめて欲しい。
こうやって使い勝手を犠牲にして見た目の新しさや生産性を優先することで、低価格を実現できているのですね。なるほど。
ドア内張はこんな感じ。
ドアハンドル以外、スイッチやレバー類は一切ありません。
リサイクルしやすくした、と言うことだそうです。
従い、パワーウィンドウスイッチは、センターアームレスト側にあります。
後席用と兼用で、下のスイッチで切り替えるようです。
シフトレバーをステアリングコラムに移動させたので、センターコンソールは物置スペースが確保されています。置くだけ充電も装備。
後席用のパワーウィンドウスイッチも、フロントのセンターアームレスト後端にあります。
操作するには身体を前に乗り出さなければならないので、使いにくそうです。
チャイルドシートに括りつけられた子供なんて、スイッチに手が届かないんじゃないか。
なお、EX30はXC40よりも床が高いので、後席は体育座り的な着座姿勢を強いられます。
明るい一枚ガラスのサンルーフが標準です。
パット見、サンシェードはなさそうで、ディーラーオプションでUV/IRカットフィルムを貼ることができるらしい。
こんなの標準にしようよ。日本でサンルーフにシェードもUV/IRカットも無しなんてありえない。
秀逸だと思ったのは、カップホルダー。
押すごとに一人分、二人分とせり出てきます。
全体的にインテリアの雰囲気は寒色系で纏められているせいか、質感は悪くない(そんなに良くもない)が、何も無さ過ぎて寒々しいと言うのが正直な感想。
展示車は電源がカットされていて液晶パネルが真っ暗だったこともあると思いますが、引っ越したばかりで家具も何もない家の中にいるような気分になりました。
EX30はネット専売なので、まずは
ここにアクセスして商品を注文し、その後でディーラーでオプション品の手配や諸手続きを行う流れになるそうです。
ワンプライス販売なので、セールスさんとの交渉もありません。その分安い。
ちなみにモノグレードで、メーカオプションで選べるのは20インチホイール(標準は19インチ)くらいのようです。
XC40 Rechargeとの価格差は120万円~160万円。
内装のホスピタリティは圧倒的にXC40。
セールスさん曰く、値引きができて下取りが頑張れるのもXC40。
この点を値差で埋められるかだな。
ただ一度BEVを買うと、短い周期での買い替えループに嵌りそうなのが何とも。
(そう考えると何がサスティナブルだよ、と思う)
ま、来年の車検を通すときに考えることにしましょうかね。