オーテック扱いディーラーオプションで、オーテック車についてるハロゲンフォグランプをLEDフォグランプに変換するバルブ(厳密にはバルブではないのだけど・・・)を売っており、実験確認済みでオーテックが純正用品的に保証する、ということから人気になってます。
で、ときおり
『フォグって黄色じゃないと意味がないのでは?』
という質問を受けることがあります。
で、調べてみました。
たしかに昔はフォグと言えば黄色でしたね。それが今から20数年くらい前からでしょうか?ホワイトが主流になりました。
そもそも、なんで黄色だったのかというと、それは光の波長の特長であり、波長の長い黄色の光は霧の中でも遠くまで到達しやすいからでした。
紫外線は波長が短く、赤外線は長い。可視光線でいえば、青は波長が短く、赤が長い。車両前方に赤い灯火を備えることが許されるのは緊急車両だけなので、この狙いに最もマッチするのは、黄色(~オレンジ)ということになりますね。
波長によって何が違うかというと、周り込みやすさとか、到達性です。
FM放送と短波放送は飛びがちがうし、地デジになったおかげでテレビの入りが良くなったり、携帯電話のキャリア各社がプラチナバンドを争奪したりするのも、波長の関係。
霧というのは、小さな水滴が空中に浮いている現象で、波長の長い光は乱反射せずによく周り込むので遠くまで届くのですね。
テレビなんかのリモコンには赤外線が使われていますが、あれはテキトーに撃っても反応しやすいようにってことでしょう。
なんだよ、やっぱり黄色い光の方が効率がいいのに、黄色いフォグをやめたのっておかしいじゃないか?!
と思うかもしれませんが、それが実は、より遠くまで拡散せずに到達するのは黄色い成分の光だけであり、黄色い成分の光だけを持ったランプというのは、ナトリウムランプでしか実現できない。(実際には黄色っつうか、オレンジ色に近いのかな?)
一方、車で使えるハロゲンランプなんかは、いろんな光の周波数成分が混じった、いわゆるミックス光というやつなのです。
この図は、白熱球、蛍光灯、白色LEDの周波数スペクトルの見本。
ランプが発する光というのは、いろんな波長の光がミックスされたものであり、たとえばレンズを黄色くしようが、バルブの表面に黄色いコーティングをしようが、純粋な黄色成分だけの光にはならず、いろんな色が混じっちゃっているのです。
いや、むしろ、その他の成分の光を抑え込むことによって、逆に暗くなってしまう可能性も・・・ないともいえなくもない。
ちなみに、昔はトンネルの中の証明はオレンジ色だった。あれがどうやらナトリウムランプらしい。霧が出たり、排ガスがひどかったりすると、オレンジ色の光は効果があったのでしょうね。
でも、最近はトンネル内の排気システムもよくなったし、そもそも排ガスがきれいになったので、色を誤認しやすいオレンジよりも、白い光のほうが主流になったようです。
余談ですが、ジャングル大帝レオ(白いライオンね)は、手塚治虫が白熱球の明かりの下で色付けを間違えたのがきっかけという話を聞いたことがあります。 茶色のつもりで塗ったのが白で、朝起きてびっくり。 でも面白いから、ということでレオが生まれたとかいう話。
ということで・・・
①どうせ純粋な黄色にはならない
②それを目指すために暗くなるのはもったいない
③昼光色の方が色の誤認が少ない
ということのようです。
でも、人の感じ方はそれぞれですし、黄色の方が実際に目立つじゃん、という人もいるでしょう。 なので、黄色いフォグはなくならないようです。
アフター品の黄色いフォグは、黄色く見せるために(黄色以外の成分を極力減らすために)フィルターをかけているわけで、その減光分を極力少なくするべく、もともとの照度を高くしたりしているものもあるようですね。
以上、るび夫調査隊からの報告でした。
もしも違う情報をお持ちの方がいたら教えてください。
いずれにしても、必要のないときに点灯するのは止めましょうね。
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るび夫の疑問 | クルマ
Posted at
2015/08/03 16:44:43