夏の夜　ドライブ

今日は不健康にハンバーガーを食べようと思っていた．
日が暮れる時間に、その身体に良くない食べ物を買うために小豆色をドライブする．



今日も、音楽は聴かない．
ロードスターが発する全ての音を聴いて、全神経を傾けて全身全霊で操縦したいのだ．
完全にノーマルのロードスターで、それをする事を、心を込めて楽しみたい．



30分ほどドライブして、目的地に到着．
空いた駐車場にパークして写真を撮ってみた．



このロードスターは毎日のクルマではない．
アメリカ人が"Sunny day's car"というやつだ．
それは必ずしも、幸福な事ではないと、以前に書いた．
ロードスターにも、人にも．



私は一般の人の視線があると自分のロードスターの写真を撮れない．
綺麗な町並みにロードスターを停めて写真を撮ってみたいと思う事はあるが、それを行っている自分の姿に耐えられず、とても実行できそうにない．
だから「カメラマン」には絶対にならない．



こう言う人気のないところで、こっそり撮るのができる限界だ．
ああ、ロードスターは美しい．



いまのクルマが「ペダルを踏むと動く涼しい部屋」だとするなら、ロードスターはクルマではない．
ロードスターがどのように楽しいかは、ドライバー（オーナー）しか知らない．

それは大多数のひとにはどうでも良い事で、
同じようにロードスターのドライバーには他の普通の動く部屋はどうでも良い．